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コラム

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いつの間にか…こんな年。(2012年06月03日)

米国株が大幅安して追証の為に精神的に追い込まれている所に、国内政治は相変わらず動かないし…本当に政治家は末端の日本の現状を分かっているのかどうか…。雇用の場はどんどん奪われマイナス思考が充満する現状は更に悪化し、どうしようもない不満が革命を求めるのかどうか…。楽天の三木谷氏の動きはこの流れの範疇でしょう。彼は経団連を批判しています。2006年はこの日本村の仕組みの揺り戻しで、折角のチャンスを棒にふりました。フジテレビに新日鉄か…。

あるいは外圧により変化を求められるかどうか…。
考えられる構図は円安になり、資源や食糧がない日本は超物価高になって変革を求められると言うものです。日本の財政状態を考えれば、確かに危機的に見える。しかしその反面、世界最大の債権大国の地位は変わらないし、日本は海外に売る物を、依然、数多く持っています。GDP比の財政赤字だけに焦点を当てれば、確かに危機的な状況で、ムーディーズなどの指摘のような格付けになるのでしょうが、それなら何故、円は買われるのでしょう。更に国債金利は1%を割れるのでしょうね。

この先には、私が考えている「時間がない」世界が本当に訪れるのでしょうか? 
小沢氏は消費税の引き上げを相変わらず拒んでいますね。おそらく、安易に切り札を使うより、先ずは無駄を省くことが必要だと思っているのでしょう。民主党が約束した当初の公約はいつの間にか後退し、官僚的な手法に政治家は誘導されているようにも見えますね。野田政権は大きな失敗はないように見えますが、如何にも官僚的な発想です。グローバル経済で求められているのはスピードですね。財政問題も、TPPも、原発も…、全て中途半端な対応とも捉えられます。

世界の中央銀行による過剰流動性が存在し、日銀は曲がりなりにもETFを買い続けているわけで何処かで均衡点を迎えるのですね。ゆでガエルですね。デフレ感覚は国民に浸透していますが…逆の世界に向かって動いているわけです。しかし未だに均衡点は見えませんね。あの25年ぶり10週連続陽線は、未だに予行練習のような気がしているのは私だけで楽観的すぎますかね?

所詮は考え方の変化なのです。欧州危機などはドイツが共同債を容認すれば片付くし、ユーロ安はドイツの車を応援し、ドイツ経済を助けています。道理からすれば、ドイツはいいとこ取りを出来る立場ではない筈ですね。一方、雇用統計値が悪化し大幅安した米国は、そんなに景気は落ち込んでいるように見えませんね。4月よりは落ちましたが5月の自動車販売は前年比26%増だと言います。長い期間、車の買い替えを我慢してきましたからね。急拡大を続けることはないでしょうが再び落ち込むことは、今の所、考えられません。市場経済を自流で行く米国は、市場の統計(株価を含め)が悪化すれば、必ず政策スタンスを変えます。既にQE3を求める記事が見られているようです。人間は変化するのですね。

小沢氏のような政治家に、やはり一度、総理をやらせてみたかったな。何故、多くのメディア関係者は、彼を叩くのでしょうね。僕の目には、彼は本物の政治家だな。と言う感触しかないのです。確かに強引な手法を用いることもありますが、妥協点を見出す合意政治で世の中が良くなるとは思えません。何処かを切らないと体力が持たないのでしょう。腐っていく患部を、いつまでも抱えていく体力など日本に残ってはいないのでしょう。学生運動に燃えた団塊の世代はドンドン退職し、跳ね上がる社会保障費を消費税の引き上げ程度で補える道理がないですね。14時間労働する若者が、遊んで暮らす老人を支えられる道理はないのです。

やはり難しい選択ですね。何年も何年もこの繰り返し…辛抱強い雪国育ちのカタル君も諦めちゃったけれど…チャンスを待ち、準備だけはして置かねばなりません。なにもエルピーダからシャープ、パナソニック、ソニーの現状は、他人事ではないのですね。このままでは役人組織だけの裸の王様です。消費税を引き上げれば改革のスピードが緩むのでしょうかね。それとも本気モードに切り替わり政策を大きく変えるのかどうか…。日本を代表とするエリート集団に、淡い期待を抱く方が間違っているのかな? 小沢氏の態度を見ればそのようにも思えます。兎も角、失敗しても良いからスピードを上げて結論を急いでほしいのです。このままではチャンスが来ない内に、物理的な寿命が来てしまうよ。