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突破口(2012年05月13日)

25年ぶり10週連続陽線に拘りすぎだったかな?…正直な話、チャート分析をすれば結果論ですが、そのようなことが言えるようです。今回の上昇は下値のボックスを抜け出す絶好のチャンスでした。何しろ、先物誘導だけで株価が上がり出すわけで、かなり玉がこなれているようですね。「こなれる」と言うのは状態が安定していると言う意味です。日本では必要もない株式持ち合いを長い間実施し、市場原理のグローバル化の為に持合い関係を解消してきました。一度、小泉・竹中改革時に綺麗になりましたが、ホリエモンの登場でフジテレビの状態を見て、時代を錯覚した経営者が再び日本村論理を持ち出し、持ち合いを始めました。それが2006年と言う時代です。丁度、郵政民営化の改正のようなものですね。グローバル化と日本村論理との戦いの構図とも言っても良いかもしれません。
どう考えても株式は非常に安い水準で底を這っている様子が分かるのが月足推移ですね。90年代に転換のチャンスは何度かあったのですが、自民党政権下の失政の為にとうとう、来るとこまで来たのが2003年ですね。だから小泉元首相は仲間の自民党を相手に革命を興そうとしたのですね。あの当時、僕も竹中氏の手法はやり過ぎだと感じていました。UFJの消滅ですね。強権発動です。市場原理主義の強行により、一度は市場原理を歩んだ日本市場ですが、経済が改善すると昔の村論理が顔を出します。その象徴的な出来事がフジテレビの買収事件なのでしょう。内向きの経営者は折角のチャンスをつぶし再び内政化します。市場は正直ですね。為替は円高のままです。

ただ「円高緊急ファシリティー」など、良い政策が時々出てきますが、なかなか方向性が確立されません。世間では野田総理を批判していますが、私は今の所、正しい政策を実行していると思います。東電の処理をどうするのか?非常に興味があります。小泉・竹中の時はUFJを消滅させました。しかし「りそな」は存続させましたね。東電はある意味で日本村の伏魔殿的な存在です。25年ぶり10週連続陽線は既に周りの環境がデフレ脱却の時期だと告げているようにも感じますね。おそらく簡単にどの株も2倍、3倍になるでしょうね。そこまでは一気に今度は行くはずです。そうして15000円と20000円の1990年代の壁でウロウロするのでしょう。しかし政策次第で日本は38915円の高値を脱却できるのでしょう。全ては政策で変わるのです。
IRNETでは既に中小企業の海外進出の様子を告げています。日本の実社会は完全にグローバル化の道を歩み、コンビニの成長を見れば分かるように内需振興の糸口も見えています。少子高齢化の社会構造展開も至る所で進んでいますね。だから株価は下値のボックスに入っています。何が切っ掛けか? 僕は消費税関連法案の可決が一つの切っ掛けになるかもと…淡い期待を抱いています。官僚だって馬鹿じゃない。最近は名目成長率の話がよく登場しますね。今までは実質一本で、だれもこの指摘をしてきませんでした。本当は日銀が政策の誤りを認め、資産デフレに言及し改善を宣言するのが一番なのです。働く人が、生きて稼ぐ人が安心できる前向きなインフレ状態に持って行くことが非常に大切ですね。消費税の引き上げが株価の上昇に繋がると言う仮説を誰も述べていませんが、名目成長率を引き上げれば、消費税ですから自然増収になります。この長い低迷、失われた時代を脱出する糸口の突破口が、日本の財政問題を改善する名目成長率の上昇です。
東京に上京し、歩合の世界で失われた時代を過ごし挫折したカタル君、今も希望を胸に虎視眈々と復活を目指しています。時期は到来しています。