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流れを読む(2012年05月03日)
先ずは、昨日は追加分を書くことが出来ずにごめんなさい。
既に底入れ体制に入ったのではないかと思っているのですが、なかなか新しいイメージが出てきませんね。既存の報道では欧州危機が悪化すると言う前提でネガティブな報道が続いています。最大の懸念が現在の財政再建を主導するドイツとフランスの関係でしょうか?
既存路線をリードしてきたサルコジ氏は、大統領選でオランド候補にリードされ、既存の枠組みが変わると言う不安感が台頭しているからでしょう。しかしオランド候補の主張は「あまりに財政規律を優先すれば、さらに景気が失速する」と言うもので、景気浮上に配慮した政策を採用しろと言うものですね。どういう手段を取るのか分かりませんが、株価にとってマイナス材料には思えません。同様の現象はギリシャにも表れ、節約疲れが至る所で吹き出ています。日本の場合は公共事業投資の連発を、自民党政権下で選択し、この投資が時代背景を欠いていたために、効率的な効果が生まれず、財政赤字だけが大幅に増えました。
旧来型の図式は公共事業投資が刺激になり、民間需要が拡大し底上げ需要が広がる…と言う成長期のシナリオでしたが、成熟社会では社会基盤整備などへの投資は、効率的なお金の使い方ではなかったのですね。年度末になると、予算を使い切る為に必要のない工事である、掘っては埋めるだけの作業をして来ました。しかし森政権下のIT投資、光ファイバー網などへの投資は、現在の情報化社会のインフラ整備に役立ち、新しいビジネスが次々に生まれています。消費税引き上げが背景にあるのか分かりませんが、ようやく官は情報網の活用を主眼に置き始めたようですね。国民総背番号制から行政手続きの簡素化が昨日の日経新聞のトップで、昨日の夕刊は厚生省が、ガン情報を一元化すると言うものです。情報管理は大きな力で効率化に繋がります。
ところが日本では精神論が優先され、手に汗する事が美徳との間違った先入観が存在します。ITSなどの優れた新社会基盤を利用する方法を、もっと模索すべきでしょう。その点、マクドナルドの原田さんはたいしたものですね。すごい経営手腕です。アップルのマックからマクドナルドのマックへの転進です。既にマックではITSの活用も視野に入れ行動を開始しています。日本のルネッサンス(先進国のルネッサンス)は道路や鉄道のインフラ事業ではなく、情報を現実社会に融合する事でしょう。ネットやスマフォの登場で新規事業のハードルは低くなり、アイディアが勝負の時代になっています。
分かりやすい例がグリーやDENAの携帯ゲームですね。私がこれらの銘柄群に注目しているのは、新時代のソフト企業だと言う点です。もともとハードは新興国の道具ですね。アップルを考えると分かりやすいでしょう。アップルは生産設備を持たないファブレス企業です。台湾の鴻海精密工業の子会社である中国の富士康科技集団に製造委託しています。しかし製品は作りませんが、アプリの提供権利を維持し利益を生んでいます。付加価値が高いのは製品ではなくアイディアなのです。ご飯を炊く炊飯器を考えると分かりますね。ただお米を炊くだけなら炊飯器の価格は安いものです。しかし美味しく炊くことに主眼を置いた開発に付加価値が生まれ10万円近い製品になります。マックはメールを使いクーポン券を利用し集客力をアップさせていますね。生活に情報が加わるのが産業革命の現代版だと考えています。この躍進が、嘗ての蒸気機関の開発から鉄道が生まれる産業革命の時代と同じで、人類は大きく進歩するのでしょう。先進国は新興国との競争に飲まれ空洞化現象が起こります。この壁を破るのは情報の利用じゃないかと推測しているわけです。効率を高めるスマフォを代表する携帯端末の活用ですね。
グリーやDENAが扱うゲームは、任天堂のスマフォバージョンですが、このゲームに更に付加価値を加えることが出来るのでしょう。だから広がりの可能性が捨てきれません。よって魅力的に見えるのですね。ゲームだけではありませんから…。
全体の株価は調整色を強めているように見えますが、実際は買うための演出かも知れません。FRBやECBの更なる緩和策を市場は要求しているのか? はたまた市場は行き過ぎた要求をし過ぎているのか? この辺は結果を見なくては分かりません。連休前の下げは、ひょっとすればチャンスなのかもしれません。まぁ、潮目を当てることが儲ける事には繋がりませんね。上昇し始めた銘柄に乗る方が効率的なのでしょう。株屋時代は毎日売り買いをすることに意識が行っていましたが、今は儲ける事が主眼なのです。だから無理して潮目を当てようとはせずに動き出してから参加すれば十分なのでしょうね。
明日はいくつかの相場の流れを研究してみましょう。