新時代のツール(2012年04月15日)
さて昨日の続きですね。
『日本は消費税で揉めていますが、復興需要がありイオン好決算に見られるように消費パターンが変化し社会環境は激変しています。生産はあまり期待できませんが、団塊の世代が退職しビジネスモデルが大きく変化し面白い時代なのかもしれません。ようやく生産面では国際化が徐々に進展し、更に内需振興の芽が出てきました。考えてみると意外に日本は世界の中で恵まれています。それは早めにバブルが崩壊し、その傷が癒えているからですね。だから政策の選択次第で飛躍できるチャンスがあります。ネット網の社会基盤整備のおかげで大きな変化を迎えていますが…なかなかこの情報の利用の仕方が付加価値の増大に繋がっていることを社会が認識していませんね。
GDPとは何か?
付加価値なのですね。今日は時間がなく詳細は明日にしましょうか…。何も生産だけが付加価値を増やすわけじゃないのです。この認識がメディアもないし…日本人に希薄な考え方なのです。相場にとっても重要なキーワードの一つなので、明日、時間があれば続きを書くことにしましょう。』と書いた続きです。
GDPを伸ばす世界競争が経済発展に繋がります。小さな社会は独自の規制によりGDPを高く保つことが可能でした。日本の場合は土地神話をはじめとする錬金術があり、年功序列、終身雇用、株式の持ち合いなど様々な仕組みが機能して右肩上がりのGDPが維持されてきました。しかしプラザ合意に見られるように、加工貿易による輸出でGDPを伸ばそうとするのは限界があり、基本的には外圧により日本独自の鎖国制度を維持することが出来なくなったのです。国際ルールと言うものですね。あの時も内需振興が叫ばれていましたがなかなか変化できませんでした。
一方、スイスは今でも小国の為か?嘗ての日本のような部分があるようです。内外価格差を是正していませんね。関税などで国内産業を保護しているのでしょう。日本の場合はGDPの規模が大きいから問題にされました。プラザ合意はある意味でペリーの来航と同じ効果だったのでしょう。
米国の戦略に踊らされ…と言うか、「国際ルール化」(内外価格差の是正)を実施したのが平成と言う時代なのでしょう。内外価格差の是正はTPPで完成されるのでしょう。コメなどの内外価格差は10倍程度あり、どう考えても特定のブランド米しか生き残りは出来ないでしょう。日本の戦略はどう変化するのでしょう。準備がなく開国をすれば国内は混乱しますね。その点、中国のやり方は上手いね。軍事力を保持しているためでしょうか?日本は日米同盟におんぶされており、選択の余地が限られますね。小沢氏は中国寄りと言われており、米国が地検を動かし失脚を謀ったとも言われています。日本には国家論が希薄で目標が不明確ですね。
いま世界の話題の中心の一つが、中国の薄熙来氏の問題ですね。共産党内部の権力闘争が表に出るのは初めてでしょうか? この事件はいろんな点で面白いですね。毛沢東時代の文化大革命的な思想を持つ薄熙来氏と次期国家主席と言われている習近平氏は仲が良かったらしいのですが最近は不仲が囁かれ、大衆人気を得るために行き過ぎた汚職キャンペーンの「重慶打黒」の報復とか…いろんな説があるようです。王立軍事件からニール・ヘイウッド事件まで発展し、まるでドラマのようです。更に今回の事件は胡錦濤の院政への布石との見方もあり権力闘争は複雑です。
シリアのアサドは一般的には悪者です。しかしあのデモを仕掛けている連中を支援している組織がある筈で…、おそらく米国寄りの組織なのでしょうが、国の方向性を動かすために様々な仕掛けが必要なのでしょう。日本人は人間の駆け引きに疎く、情報戦にいつも負け続けています。太平洋戦争がいい実例でしょう。闇雲に動いて試行錯誤しながら行動するより、先ずは情報ですね。地図やコンパスがあれば何も持たないで旅をするより効率的に行動が出来ます。
さて前置きがくどくなりました。昨日の続きですが、一般的にGDPは小麦粉を輸入し、その小麦を加工してパンにしたり、うどんにしたりして付加価値を加え、GDPを底上げします。つまり小麦粉は10円だとするとイースト菌を加え発酵させ、熱を加えて焼くことによりパンが完成され、更にトッピングをし菓子パンに変化させれば、10円の小麦粉が100円のパンに変化し、更に色んな工夫をして果物などを加えると200円の菓子パンに変化します。つまり小麦粉を加工することで付加価値を加え高く売ります。この原価を引いた差額、工夫したために発生した対価が付加価値で、パンなら100-10=90円で、菓子パンなら200-10=190円の付加価値が生まれ、この日本国中の合計が、付加価値の合計のGDPですね。
製品は分かり易いけれど…、消費する行動は何に刺激され消費行動を起こすのでしょう。広告ですか…テレビのコマーシャルなどで消費が刺激されるケースは良くあります。ある番組が健康にいいとか、ダイエットに効果があるとか…特集番組を組みと街のスーパーからレモンがなくなったり、バナナが消えたりしますね。つまり情報が消費を刺激しGDPを膨らませますね。最近ではネットを使ったイベントの仕掛けなど…様々なスタイルが登場しています。行政が地域振興の名目で自ら主催することもあります。
日本の加工貿易はお家芸でした。しかし付加価値の最高のものは芸術ですね。ピカソの絵はキャンバスと絵具でできており、原価は知れていますが、その絵具の描き方がお金に変わるわけです。つまり人々に与える感動ですね。人々の気持ちを動かすものが高い付加価値を有するわけです。何が気持ちを動かすのでしょう。情報じゃないでしょうか?人の行動を刺激するのは人の欲望を刺激することです。多様化するニーズにこたえるのはピッタリのツールはインターネットやスマートフォンですね。スマートフォンの登場は、いつでもどこでも情報が簡単に手に入ることです。溢れる情報が有利な消費行動を選び人々が行動するきっかけになりますね。いい実例がマクドナルドなのでしょうか?スマートフォンを使った宣伝は素晴らしいですね。クーポン付のメールが届き色んな販売戦略を駆使して売り上げを伸ばしています。GDP付きの携帯端末は色んな利用方法がビジネスチャンスを広げていますね。
最近、時々考えますが、日本は未来情報システムの実験場なんじゃないか…とも思うのです。これまで団塊の世代は、働くことでなかなか出来なかった趣味など仕事以外の行動が退職を迎え時間を与えられます。ようやく日本の産業形態が変化しているのではないでしょうか?内需振興のチャンスでもあります。情報アプリと高齢化は一つのキーワードで面白い産業を創設でき、このビジネスモデルが世界に羽ばたくのじゃないかとも考えています。まだこの仮説は自分の中でも充分に練られていませんね。説得力が希薄ですね。でも何となく、ご理解いただけるかな? 一つの形の日本成長論が漠然と見えるような気がしています。未来都市計画は政府が動かないとなかなか進展しないが…この情報から消費のパターンは自然発生的で様々なビジネスに発展しそうですね。ここで述べたい主眼は何もGDPの増大はモノづくりだけじゃないと言うことです。エルピーダやシャープが衰退しても新しい産業が生まれつつあり、キーワードは情報化と老齢化、時間、消費などの分野じゃないでしょうかね?
この背景にはインターネットが産業革命と同じ社会変化を与えていると思っており、過去の歴史からこのような構造変化は大きく時代が飛躍するときに起こります。ここ数年、先進国は衰退し、BRICを代表する新興国が躍進してきましたが、そろそろ先進国の出番が来るんじゃないか?その主役は大きな社会変革を生むのだろうと考えておりスマートフォンなどの情報が大きな付加価値を生むと考えているのです。だからきっとグリーやDENAなどに惹かれているのでしょうね。今日は長くなりました。漠然とした構想ですが参考になれば幸いです。