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2012年03月25日

6重苦

英語が理解できない私は、米国の中古住宅販売統計を自分で見てグラフを作成していますが…途中で数字が変わることがよくあります。日本でも時代の変化で新基準対応をして、昔のデータと共に新基準のデータを示す事があるので、そのケースかな?…と考えています。ただ言えているのは、昔は10か月ほど在庫を抱えていましたが、最近は月間販売数(季節調整済み数)に対し、在庫が6か月台に縮まってきました。昨年の9月以降、急速に在庫が減っています。ただ売買単価は20万ドル超えしていた2008年当時より大きく下がり、現在は15万6600ドル前後で推移しています。この水準は、ほぼ安値圏、昨年の夏は17万で回復していたのに…ここに来て最終処分の投げが加速しているらしいですね。

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前回、報告した銀行団と政府の和解により、この在庫が大幅に増えるとの危惧を抱いている向きがあると述べたけれど覚えているでしょうか? 銀行団が260億ドルを払い隠れ在庫が367万件あるとのことですね。最近の価格下落はこの影響かもしれません。しかしこれで金融危機後の懸念が払拭される最終工程に入ってきました。この後、GSE(政府系の住宅公社のフレーディマックやファニーメイ)などの処理が終われば、ほぼ金融危機の後始末は終了です。CDS(Credit default swap)の処理はAIGの復活で終わりです。民間の行き過ぎた行為が是正され、新しい時代に入りますね。日本はバブルの後処理が終わったのは2003年でしょう。1989年から14年間かかりました。米国は2006年かな? 表面化は2008年9月ですね。

あの年は情報の大切さを知った年でしたね。最初はサブプライムだけと、高をくくっていましたが、サブプライムからCDSに向かい金融の基礎概念が歪んだのでしょう。今だって、このCDSの評価は微妙ですね。今回のギリシャ問題でも…結局は話し合いで妥協点を求めるわけで倒産したかどうかの処理が曖昧なので、CDS本来の持つ機能が発揮されているかどうか疑わしいものです。FRBが一所懸命に金融機関に代わって流動性を供給していますが、この実験の成果は成功なのでしょうね。今の所、過度のインフレにもなっていません。今の所、終わったはずの中央銀行の会合の成果は報道されてないようです。一般に目にする情報だけでは未来の読みは難しいですね。

世界的に雇用確保の為に法人税が引き下げられ誘致競争になっています。しかし…日本の基礎条件はだんだん悪化しています。日経ビジネスかな? 最初に6重苦の話しを目にしたのは…私は1年前の東電の処理から疑問に感じていました。先ずは最近になって緩和傾向ですが円高ですね。この原因はデフレにあり日銀の金融政策姿勢が一番の原因です。だから2月のバレンタイン緩和は驚きだったのです。官僚組織が機能してなく経済連携も遅れています。これに対して経済産業省は最近になってアジア向けのコラボ(アニメとの合体とか…複合的なビジネス)の売り込みを始めています。しかしポーズかな? 結果が出てなんぼですからね。財務省の行った円高対応緊急ファシリティーの1000億ドルは最近ではヒットの政策ですね。あの対応で円高への警戒感が生まれましたね。介入だけでなくいろんな方法があります。

原発の流れを見ていると過度の環境規制問題は日本人の一方通行的な性格でイワシ民族と言われる所以です。みんな原発反対です。私は原発賛成派です。現実な問題として電力の確保は必要で、直ぐに自然エネルギーに置き換わるわけではありません。既存の設備を上手に使うのが政治です。その点、橋下さんに期待はしていますが、落胆も同時に感じています。自然エネルギー買取の単価が問題になっていますが、1キロワットあたり42円程度に設定して、ビジネスの方向性を持たせればいいのです。ここで僅か数円の攻防をして、何になるのでしょう。将来、自然エネルギー立国を目指すなら45円でも良いのではないでしょうか? 原発反対の報道が華やかだが…そのエネルギー政策において、日本の未来像を考える方向性に向かわせる報道を、メディアはするべきでしょう。今は45円だとしても、将来は30円になるかも知れませんね。技術は進むのです。経済産業省の試算では水力が1キロワット辺り11.9円、火力は10.7円、原子力は5.3円だそうです。国際比較の電力料金は下記のグラフの通りです。

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グッドウィルを倒産させたように労働政策はふらついています。最近ではパートの従業員に対し年金加入が義務付けられ企業負担がますます増えています。国際競争でアジアと比較すると、低水準の労働単価の他にも色んな制約があります。このような企業立地環境の中で新規の雇用創設が可能なのでしょうか? アジアと生産競争をしても勝てませんね。だから技術革新性のある産業の誕生が望まれますね。産業革命は蒸気機関などを始め、様々な技術革新が起こり、鉄道から通信まで革新的な時代進歩がありました。100年前後、この流れは続くのでしょう。インターネットが登場し情報化の流れが加速し、人々の意識変化が芽生えています。価値観の多様化が生まれ、画一化教育に馴染まなくなっています。

産業革命の時代も、長い期間、変化が続きました。今も似た環境でしょう。未来都市の建設を推し進めて欲しいものですね。どうせ実験なのですね。モデル都市をフクシマに造れば日本全土に変革の嵐が生まれ、内需が振興されますね。世界に先駆けSFの世界の未来都市づくりを官僚が音頭を取りやって欲しい。予算の獲得に走るから実現できないのですね。しかし官は制度を変えることが出来ますね。税制処置の緩和や費用を認めることで損金処理認定など…仮にフクシマで行う経費を費用認定すれば、多くの企業が実験に参加しますね。費用なんか掛かりませんね。その造成された未来都市を販売すれば採算に合うんじゃないかな?

ネット文化の発展とスマートシティーの建設は情報化で結びつきますね。現状の消費税法案なども大切かも知れませんが…夢のある政策を国民に訴えることが、何故、できないのでしょう。きっと自然エネルギーの買い取りに対しても、国民はコスト負担に文句は言わないでしょう。大勢は賛成するでしょう。原発も稼働させ徐々に変化を模索し、現実的な対応をして欲しいものです。今日は雑感を述べました。相場は調整入りでしょう。どのような形になるのか…しかし6重苦の問題は未解決であり、相場もおそらく修正の域を出ないのでしょう。米国もバラ色ではないことが、中古住宅販売を通じGSEの処理の重要性が理解されましたでしょうか? 決して弱いわけじゃないのですが…何か違和感も抱いている背景を綴りました。金融の貧弱な国は、成長は出来ません。金融は武力と同じですね。

何故、長年、カタルが金融株に強い関心を抱くのかお分かり頂けると思います。しかし今回は見過ごしました。野村の劣後債発表はエルピーダの増資のようにも見えたのですね。事前には銀行申請の話がありました。銀行なら倒産しても多くの顧客が保護されます。まぁ、本物の金融相場にこれから変化するかもしれません。ここで重要なキーワードは「円・ドルキャリー取引」の原点の日銀の金融政策なのですね。きっと間接的な話しだから、自殺者などの統計推移を自己責任に感じられないのでしょう。白川さんにとっては別次元の話なのでしょうね。しかし現実は蟹工船の世界が広がっているのです。劣悪な労働環境しか残された雇用がないのでしょう。株屋だから金融政策と自殺者の統計やうつ病患者の増大が目につくのでしょうか? デフレは縮み志向の世界ですね。でも人間は希望を抱き、明日はきっと良くなると信じて行動しているのです。

投稿者 kataru : 16:28

2012年03月20日

先進国の成長

難しいですね。未来予測は…限られた情報を組み合わせ、将来を考えることは不確定要素が大きく難しいものです。株価は基本的に未来を買うものですからね。今の時代、いくつかの点で大きな変化を見せているようにも見えます。本日の朝日新聞は、この環境下で「円高、止まらぬ空洞化」を特集しています。2年前に日産自動車がマーチの国内生産を止めてタイに移管したことを題材にコラムを掲載しています。エルピーダを始め多くの雇用が奪われ劣悪な労働環境が、まかり通る現実を政策担当者は理解していないのでしょう。14時間労働で、休みは週に1日、月給が12万円の世界が存在するとは、いささか驚きですが…現実です。

何も円高だけでなく、労働環境条件が厳しい日本において低コストの産業は成り立ちません。CMを見ると…何故か、サプリメントの宣伝が多くなったと思うのは私だけでしょうか? 配分システムが歪み、若者は20万円から5万円を取られ、15万円で生活しているのに年金生活で20万円以上をもらっている家計が一方で存在する。夫婦ともに公務員、学校の先生など…いろんなケースがあります。大企業も企業年金制度があり比較的、裕福な生活を送っている家計もあるでしょうが…この配分を変えるのが民主党の子育て支援だったように思うけれど…官僚化されたかな?とも思う次第です。あの手この手で絡み…理路整然と方向性を決めるシステムは健全です。

冒頭の朝日新聞の狙いは、明日以降の続きの記事を見ないと分かりませんが…おそらく円高だけではなく、労働環境の社会保障や電力などの基礎インフラの競争力低下を訴えるのでしょう。読売にはパート従業員の年金加入の話しで、企業負担が話題になっていました。一方、日刊工業にはトヨタが2年続きで、下請け工場へ協力要請を掛けており、3%のコストダウンだとか…有名なトヨタの下請け叩きが2年も続くことを取り上げていました。1次下請けはどうにか…しのげるかもしれない。しかし2次、3次は難しいでしょう。社長は給料を無給にして従業員に給料を払っている所も多いでしょう。つまり社会にゆとりがない。

野村証券の話を書いたのは、昨日の今日の市況ですね。日本社会も似た状況なのでしょう。ギリギリの方向転換かどうか…判断に迷う相場展開ですね。25年ぶりの10週連続陽線記録と言われても三菱UFJは500円も回復しておらず、純資産の600円台を大きく割り込む評価で、脱デフレが実現するとは市場は見てないようです。今の所は…の話ですが。白川さんの力量は分からないが、大切な時期に速水さんは引き締めに動きましたね。社会が健全な姿になるには…金融システムにゆとりがないと駄目なのです。リスクを取れる環境を作らないと社会が活性化しません。清貧思想も結構。倹約は美徳の考え方も否定するわけではありません。しかし…物事には限度があります。

おそらく日本的なシステムはこの長い失われた時代で排除され、大きく方向転換しているようにも感じます。朝日新聞の空洞化の考え方は過去の遺物ですね。こんな時代遅れの記事がまかり通るなら、余程、指導者層の知識レベルは落ちていますね。何が狙いかどうか分かりませんが…14時間労働で12万の世界の話しと対照的に新人社員が1000万円を超える時代でもある二極化の渦にあり、社会は混沌としています。きっと時代が大きく動いているのですね。価値観が変化しているのです。この辺りの考え方は3月18日コラムでも触れています。この考え方を裏付ける記事をWSJで発見しました。しかし関連付けるには時期尚早なのでしょうが…、下のグラフを見れば、言わんとしていることが分かるでしょうか?

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如何ですか?
18日のコラムにどう関係するか? 米国の長期金利が…分かるでしょうか?
別に正解などはないですよ。現時点では正解は見えないのです。しかし考え方としてアップルの8兆円にも上る現金の還元は時代を現しているように思います。ソニーにもチャンスはあるのですが、経営者が不在ですね。折角、映画にゲームと環境は揃っており技術者もいるし…ネットテレビのアップル化を狙えば良かったのですね。昔、インターネットのパソコンとテレビは融合すると述べましたが、まだこの世界は標準化されていませんね。アジアでこの情報網を構築し情報を制御できれば…世界の覇権ビジネスを掌握できます。派遣ではなく覇権です。全てのビジネスを手中にできる可能性があります。日本にはカーナビが一般化し、高速道路にはITSが完備され一般道へ導入が広がります。

官僚は条件闘争をしている場合ではないですね。このような政策は、本来、官僚が指導力を発揮し民間の力を借りて音頭を取ればいいのです。どうしても予算獲得と言う古い考えに縛られ過ぎですね。金融デリバティブが発展しており、いくらでもリスクを軽減できる手法がありますから、世界から投資資金は呼び込めるはず。政策を指導する政策官僚の仕事の出番ですが…震災復興ひとつ取っても混乱しており、しがらみから抜けきらないのでしょう。未来都市とか…たくさんの成長の芽は育っています。

そこで先ほどの米国の長期金利上昇かも…これは先進国と新興国の成長のお金の移動分布と言うか…転換期かも知れないと考えているのです。長らく、新興国への所得移転が続き世界経済は拡大しましたが、「アラブの春」を象徴する情報化の流れはインターネットの技術革新ですね。アップルのスマートフォンからアイパッドは、産業革命当時の鉄道誕生と同じ位置づけに見えるのですね。こう感じるのは私だけですか? 技術革新が人類の効率化を更に上げ、時代を進めました。再び先進国が新興国を引き離しにかかる番ではないでしょうか? だから…、かたるはグリーやDENAに拘りを抱いています。日本発の未来技術の革新。何故、PERが10倍台の評価なの?

投稿者 kataru : 16:23

2012年03月18日

グリーやDENAに拘る訳

今の日本の状況は非常に危うい状態ですね。そろそろ時間切れのようで…為替相場が円安に反転し出しました。この動きの背景は日本の貿易赤字と米国の景気回復によるものですが、ユーロでも円安傾向が続いており欧州危機の修正が起こっているのでしょう。背景に流れている下地は、2月に行った日銀のインフレ・ターゲット論の思惑ですね。ようやくデフレからの脱却に目覚めたと…日銀の国債買い入れ増額を市場が驚きの目で見たわけです。基本的にFRBにしても、ECBにしても大量の流動性を供給し始めています。ベルリンの壁崩壊以降、新興国の市場化の流れが加速し先進国の空洞化が進み、生産体制の転換を迫られました。アップルの動きは象徴的な事例でしょう。基本はファブレスなのです。自社工場では製品を作らずに委託するわけですね。薄型テレビの値崩れもこの現象で、付加価値の乏しい製品は先進国では競争価値がないのでしょう。現状のシャープは生きる道が難しいですね。

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さて私が、昔から時間がないと述べていた背景は財政赤字の状態にあります。この赤字規模は直ぐに解消しませんし、プライマリー・バランスも達成できていません。いつまでも借金を続けることはできないのです。何れは清算をせねばなりません。ところが震災により財政の圧迫度合いも進み、原発の処理の仕方を間違えた為に、一番大切なエネルギーの確保の道があやふやな選択になっています。改善するどころか悪化するばかりです。欧州危機から日本を見る目は厳しくなり、必要資金の自前調達ができなければ、あっという間に日本は転落します。金融収支は辛うじてプラスですが…こんなものは直ぐになくなります。

先進国と新興国の経済的なギャップが縮まり、今度は再び拡大する順番ですね。中国では軽工業の競争力が失われ産業構造の転換を余儀なくされています。何もファブレスの工場が中国ではなくてもいいわけですね。中国国内の消費の魅力もあり加速して生産基地の移転が進みましたが、そろそろそのメリットも薄れ始めています。これまでは新興国の資金バックに先進国の金融デリバティブ機能による補完機能がありましたが、BIS規制の為にリスクが取りづらくなり、未だに米国金融は金融危機から完全復活していませんね。今は非常に微妙な状態でしょう。幸いFRBは流石米国で…お飾りの人間が地位についておらず、みんなそれなりの実力を有しているのでしょう。日本のような間違いを犯さずに適切な政策を実行しているようですね。先日の「不胎化QE」のアイディアを市場に流すタイミングも絶妙でした。

でもリスクを拡大するほどゆとりはなく、先日のストレステストの結果は僅かながらですが、シティーは落第点でした。まだまだ手を抜けないのです。米国の復活はGSEの復活からでしょう。住宅価格が上昇しなければ、これだけの損失を期間損益で埋められるものではありません。今は政策への信頼感が生まれ、辛うじて流動性の罠の状態から抜け出せるかどうか…。お金は臆病で企業はお金を余るほど持っていますが使いませんね。FRBが過剰とも思われる流動性を供給するのはデフレ経済をインフレに転換させるためですね。基本的にインフレになれば、流動性の罠の状態から抜け出しお金が動き始めます。設備投資が伸びる筈ですね。

さて…基本の流れは少し難しいけれど、お分かりいただけたでしょうか?
先進国に眠る凍てつく企業マネーをホットマネーに買える為には、政策の信頼性が非常に大切です。基本的に先進国と新興国の差が縮まったとはいえ、労働コストは、依然、大きな差がある訳でこのマイナスを、さらに埋めねばなりません。この差を埋めないと先進国で設備投資が生まれませんね。この差を埋めるものが技術革新ですね。労働対価の先進国と新興国の差を埋め、さらに優位に立てる技術革新が大切なのです。既に薄型テレビなどでは駄目な時代なのですね。既存の走るだけの車では…韓国の現代は強いですよ。米国でも日本車を抑え伸び続けています。だからトヨタの完成車ではなく電装の電子制御の技術だろうと考えていますし、カーナビにITSを含めた進化の芽がありますね。今度は高速道路から一般道に広がるそうですね。

どうでしょう。私が何故、グリーやDENAに拘るのか?携帯端末のコンテンツに拘り始め、インデックスなどの失敗をしても繰り返し拘っている理由はここにあります。先進国が新興国に勝てるのは情報化の技術革新の世界の筈です。日本人は非常に情報への価値観が低いですね。情報はタダだと思っており、情報の使い方も知りません。他人のアイディアをそのまま信じたり、そのアイディアの価値が、小さい頃から教育されていないから使い方を知らないのですね。だからメディアの情報を鵜呑みにして騙されるわけです。日経新聞やNHKの報道を鵜呑みにしますね。表面化する現象は様々な情報の結果生まれただけの話で、その背景を理解しないと見えないのですね。その背景の考え方が大切なのです。

グリーの自主規制の話が報道されていました。日本社会において個人の自由は認められず御上が基準を決めますから、この自主規制を実施すれば市場でうわさされる強制的な全面規制は掛けにくいですね。仮に規制されても裁判で勝てるでしょう。これだけ保護姿勢を貫く社会は日本ぐらいのものでしょう。個人の自由がないのです。お金を使う自由もない。

話はそれましたが、先進国と新興国の差を生むものは技術革新のインフラ整備の筈で、だから日立に注目しているのですね。未来都市の要のメイン企業です。その実力はあってもこればかりは、一企業の力では方向性を決定づけられず、政策の支援が必要です。何故、私が情報インフラを兼ねたスマートグリッドなどの機能を取り入れ、キャッシュレスでITSを完備した未来都市の建設に拘るかと言えば…今がチャンスだからです。しかしその実現のためには、ずば抜けた指導力が発揮されないと動きませんね。既に技術の下地は整っています。あとはやる気だけの話ですね。このラインまで向かうことが出来るかな?

日銀はこまいですね。成長分野への融資の窓口指導ですね。それもごくわずかな金額で50兆円単位でお金を使えば…日本株は一気に暴騰しますね。未来都市ファンドを創設しメザニンローンに充てて資金の流れを促せば、世界中から出資金は集まるでしょう。日本発の未来都市建設、SFの世界ですね。フクシマを未来都市の実験場に…。この願いを実現させる力量の政治家は出てこないのでしょうか?

何故、携帯コンテンツに拘るか…少しはカタルの考える背景を理解して頂いたでしょうか? 頑張れ!日本。

投稿者 kataru : 16:50

2012年03月11日

迷う時間の潮

一年前の震災を通じて…あの津波の映像を観て多くの人は、何か自分に出来ることはないか?と模索し、人生のあり方を考えたことでしょう。あれから1年が経過し、最近は、「がれき処理」を受け入れない自治体の話がメディアに良く取り上げられています。石巻では106年分のがれきが積まれていると報道されていました。全体ではわずか6%の処理しか進んでないとか…。一部の反対者は必ず居ますが、その少数派の意見を重視するあまり、時代の流れが止まった成田闘争は、日本の恥部でしょう。同列のがれき処理問題。毎日、目にする光景は、人間のやる気に大きな影響を及ぼします。

多くの自己啓発書は、モチベーションを高める手段として視覚化(ビジュアル化)を取り上げています。自分で目標を掲げ書いて…普段から目に見える場所に貼っておき、意識付けを高めるわけですね。パブロフの犬の実験と同じで、条件反射の習性を利用するのでしょう。もし毎日暮らす街にがれきの山があり、その光景を毎日見ていたら…とても復興が進んだとは思えないでしょうね。少数の反対者が居る為に、行動を起こせない地方自治体の長は、リーダーの資格があるのでしょうか? 毎日見る光景のがれきの山が、目に見えて毎日減って行ったら…これは逆に復興に対するプラスのモチベーションに変わりますね。

人間の感情は微妙なものです。怒りは些細なことで爆発します。その切っ掛けが原因ではありません。過去の蓄積が、積もり積もって爆発に結びつくのですね。これが人間心理。株の世界も同じことですね。長い期間、相場がない銘柄が、一度、本格的な躍動を開始したら簡単に止まるものではありません。今日は相場論ではなく人生の考え方の問題を語ってみたかったのです。震災で多くの人が自分の生き方を考えたように…僕ら日本人は豊かさと言う言葉を取り違えていたのではないか? 敗者の論理かも知れません。しかし最近よく考えるようになっています。

僕の場合、一つの切っ掛けは、サラリーマンをやっているT君の毎年送ってくる年賀状で、抱えるほど大きな黒鯛の写真です。毎年、同じような写真なので、毎年同じものを使っているのかな?と思い、2枚、3枚と年賀状の写真を比べてみたものでした。彼の趣味は釣りで、毎週、釣りに出かけていると言う話です。釣りの話をする彼はとても幸せそうに見えるのですね。一方、僕は、立ちはだかる壁に向かって無謀な挑戦を毎日繰り返して、ジレンマの毎日でした。とうとう切れたのは一昨年です。僕にはルールが見えなくなったのです。

恣意的に変化するルールは、公正ではなく、一所懸命に努力をする人間をあざけ笑うようでした。壁の高さとプレッシャーに負けたのが、久々の挫折です。同級会での彼の笑顔と僕の心はいつも対照的な構図でしたね。最近は市場原理とは正しいのかな?とも考える始末です。イランの歴史を見ると…翻弄されています。まるでルールが当事者によって変化する日本のように…一本気な性格の僕にとって、どうも生きにくい世界です。約束は約束、言ったことは口に出した以上、守らねばならない。しかし世の中は違いますね。こんな年になっても青臭い事を考えて生きているなんて…

時計の針が前に進むと時間になります。後ろに進むと思い出になります。でも時計の針は止まったままだ…と述べた編集手帳。でも僕は違うと思います。心の時間は人間それぞれが持った時間軸で客観化できないのでしょう。実際に前に向かって努力し歩んでいる人はたくさんいます。210日間も延長された失業手当の受給者は1万人いるとか…社会的な弱者には違いないが、甘えも程々にしないとならない。何処か…弱者の味方が正義の味方と勘違いしてないだろうか?この風潮を日本人に植え付けたのは、メディアではないか?

失われた時代、ではなく僕らが、自ら、失った時代に浸っていたのかな?
過剰流動性による金融相場は24年ぶりと言いますが…。世間で動く景色と、心の景色の時間軸は、何処かずれている様な日々を感じて過ごしています。迷える時間の渦巻の中に放り込まれたような印象ですね。

投稿者 kataru : 19:04

2012年03月04日

市場経済と生き方

しかし市場経済と言うものは奇妙なものですね。きっと方向性は一つなのでしょう。人類が競争をして、より豊かな社会をつくろうとする考え方が基本で、社会主義や共産主義が生まれ宗教があるのでしょうが、イスラム原理主義は「ジハード」という言葉を拡大解釈してテロを起こすし、小さなところでは、創価学会は他の宗教の存在を否定し、邪宗として扱っています。

イランなどは米国を仮想敵国と位置付けることにより、自国の団結を強めることに成功しているようです。ロイター通信によると、保守派内でも最高指導者ハメネイ師に近い反アフマディネジャド大統領派が、これまでに確定した126議席中81議席を獲得、9議席にとどまっている大統領派を大きく引き離して圧勝することが確実となったそうです。改革派の惨敗ですね。まるで戦前の日本のような道を歩んでいるようにも見えます。

米国では『オバマ米大統領は雑誌とのインタビューで、イランの核兵器開発を容認しない姿勢を強調し、「脅しではない」と明言した。5日に予定されているイスラエルのネタニヤフ首相との会談を前に、イランへの強硬姿勢を崩さないイスラエルと足並みをそろえる姿勢を今一度鮮明にした。』と報道されています。

ここまでイランを追い込む米国の考え方も、理解しづらいものがあります。イランが本当に核を保有すると世界平和が脅かされるのでしょうか? リビアも結局はNATO軍の参加が大勢を変えました。ある意味でフェアではないですね。権力側の論理が正当化されている雰囲気です。噂では日本債券信用銀行だったかな? 倒産の際に、多額の政治家筋への不良債権を一掃したと言う噂がありましたね。どさくさに紛れ清算したと言います。あり得る話ですね。

株屋として長く生きてきて、失われた時代を考えると馬鹿らしくなり…人間らしい生き方とは何か?とか…色んなことを考えますね。昔は単純で良かったです。ただお金が欲しくてお金持ちになれば成功者になれると単純に考えていました。挫折したから、自分の生き方に疑問を感じ、戸惑っているのでしょうか? 価値観とはなんなのでしょう。

市場経済とは権力者が戦う場であり、新たなルールを模索する場なのでしょうか

投稿者 kataru : 23:59