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コラム

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報道の裏(2006年12月10日)

c20061210a.jpg12月に入り東京では流石に寒くなってきました。この季節は空気が冷たくて新鮮な感じがします。既に多くの木は落葉し寂しいいでたちです。私は冬国育ちのせいか、案外、この冷たい空気が好きですね。木枯らしと言う言葉が似合う季節です。

大人になると、何故か情報が少なくなってきます。僕のように社員生活をしていながら、一匹狼のような職業のせいでしょうか? 学生の頃は、誰かが面白いネタを持ってくると、みんなで共有しワイワイ・ガヤガヤやっていたのに…つまらない仲間同士のいさかいも、今では、いじめなんて言葉に代わるのでしょうか?人は社会行動を営む過程で様々な刺激を受け、それに対し反応するわけですが、多くの場合は性善説で解決できますよね。僕は根っから悪い人は居ないと思っています。

日本の社会は難しい問題を抱え利害調整が続いています。何処に落とし所を持っていくか?難しいですね。最近は情報交通網が発展し、資金が自由に動くので、このようなグローバル化の嵐の中に日本は置かれています。どちらかと言えば、戦後の日本は東西冷戦の庇護のもとで、鎖国制度を続けてきたのでしょう。プラザ合意がアメリカの決別のサインだったのですが、日本の官僚組織は自ら変われなかった。故に「失われた時代」を強いられたのです。識者の分析は三つの過剰(債務、人員、設備)と言いましたが…違いますね。

1989年にベルリンの壁が崩壊し、天安門事件が起こったことは偶然ではないし、時代の流れなのでしょう。その後、世界はインターネットを通じ、なんでも手に入るようになりました。回りに英語を話せる人が増え、画一的な報道体制が崩れ始めます。決別したはずの55年体制に縛られる時代遅れの人を多く見ます。北越製紙の三輪さんも、その一人でしょうし、今、人気株になっている新日鉄の三村さんも同じようなものでしょう。

ここでアメリカの発展を考えると面白いですね。ドルはもっと安くなってもいいはずなのに…誰もドルを見放しませんね。何も会社の支配権に拘る必要はないのでしょう。上場企業でオーナーが持ち株の50%以上を支配している企業は稀ですからね。日本電産の永守氏は8.2%の持ち株しか持ってないし、京セラの稲盛さんなんか、僅か3.5%ですよ。日本IBMの社員の人は、日立やNECの人より安い給料ですか?何故、そんなに三角合併を恐れるのでしょうか?自分に実力があれば何処にでも行けますね。あるいは自分で独立しても良い。

それをみんなでワイワイ徒党を組んで…情けない集団です。

中国は何故、年率10%も成長し続けているのでしょう。貧富の差が拡大しているという批判を良く聞きますが、国としてドンドン力が付き、発言力が増していますね。ところが日本はどうですか? 失われた時代に引きずられ、既に東証も沈没しています。金融庁(財務省)は自分達の戦略を考え直す時期じゃないでしょうかね?

今、道路特別財源が問題化されていますが…実態を良く知れば良いでしょう。わが国の一般会計の規模は79兆円でなんと精査を受けない官僚達が勝手に使用できる権限の特別会計は460兆円もあるのです。この矛盾をどう解釈したらいいのでしょうか?年度末になると掘っては埋める無駄な公共事業費は、今回、問題化されている道路特別財源で使いきり予算だからです。有効配分できない仕組みになっている。故に一般財源化しようと言っているのに、反対する族議員がパフォーマンスでしょうが、ガヤガヤやっているのです。悲しい国です。そんな時間がないのに…既に日本国は落ちこぼれ、イギリスにGDPが抜かれているのです。はぁ~。

何かやろうとすると、規制や法律で縛られる。正しい行動ができない国は何処かおかしいのです。誰かが変えないと、この国は沈没します。自分だけが振り込み詐欺でも働いて日本を脱出すればいいのでしょうか?年金をもらいながら、タイなどで暮らす種族がいるそうです。日本国民が働いているお金を海外に回すか…少し複雑な気持ちです。段々、辛くなるのです。僕が考える問題でもないのに…自分の世話も出来ない人間が、国家を論じても仕方ないのに。株屋は株屋らしく、チマチマと株の売り買いをすれば良いのでしょうが…

実はマスコミの報道が奇妙なのですね。
一例を挙げると…先日のMNPの発表で下のように発表されていました。

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数字を見るとKDDIの一人勝ちでドコモが負け、ソフトバンクも似たようなものに映りますが…実際はどうなのでしょうか? 

そこで見方を変えました。
いずれ人は定着するという考え方を前提に、MNPの数字はなくなると考えると、黄色の数字が実際の実力と言う見方を出来るのではないでしょうか? そう考えると、ソフトバンクモバイルはかなり善戦どころか、総数の割合では一番成功しているという解釈になりますね。大新聞の意図的な報道で人気が削がれる。面白い結果です。

このように僕らの接している情報は、何らかの意図を持った作為的な情報操作が行われているという考え方も成り立ちます。このような恣意的な報道は、大手メディアだから許され、僕らが個人的に行うと、役人の処罰の対象になるのかもしれないのです。わが国は既得権力者が住み良いように政策運営がなされていると考える根拠の一つでもあります。役人の本給が少なく他の手当てが異常に多い。公務員宿舎など不合理な制度が沢山あるのです。緊急時に都心に集まることが必要なら、当番制にして救急対策チームを作り順番に宿直すればいい。どうせ1日か2日程度持てばいいのだから…その経費と都心の宿舎の経済的な効果を検証すれば良い。

公平から公正へ
誰もが納得できる正義が実行できるようにすれば良いのに…なにか既存の仕組みを守るために悪戯に解釈が捻じ曲げられ、法律などの規則があるような気がして仕方ない。一所懸命に頑張るやつが頑張れる環境を作り、成功者を妬むのではなく、褒め称える社会構造にしないと、GDPは低下したままで日本の復活はない。既に名目GDPは再びマイナスの世界に入ってしまった。歪められた株式市場の流れを見ると悲しい。