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競争(2006年10月01日)
何故、共産主義(社会主義)はなくなり市場主義が世界標準になったのでしょう。理由は明白です。非効率な組織の為に競争に負けたのですね。しかし共産主義、社会主義体制の理念は素晴らしいものがあり、多くの識者が未だに支持している現実も同時にあります。人間と言う動物は怠け者に出来ているのでしょう。人間誰しもそうですが、それぞれの個人には夢があり理想があり、その実現のために努力をしますが、多くの人は途中で挫折をします。理想では食えないのです。そこで市場主義的な餌をぶら下げますが、その餌さえ、その内に見なくなり、その餌をとる動作も面倒になるのが人間です。堕落の動物が人間なのでしょう。
公務員を代表する役人の世界に不正がはびこるのは当たり前です。岐阜県庁など氷山の一角で、あの程度のことで驚いていたらたいへんです。既に官製談合の摘発が長く続き、政・官・民の癒着振りが明らかにされています。驚いたのは福島県の例ですが、未だに続いているのです。
いつだったか、赤信号を酔っ払って自転車で渡り警察官に注意され、心の中で重大犯罪の検挙率が落ちていることを、毒づいた例を掲げました。早速、そのコラムに対する注意をいただき、そうだな。と考えを新たにした次第です。確かに誰も通らない交差点に信号機を設置するのは無駄ですし、警察官の怠慢ぶりも明らかなのですが、その話と僕が赤信号を渡った話は別ですからね。小さな犯罪が、やがて大きな犯罪を引き起こす。NYの地下鉄での犯罪が減ったのは、落書きなどを消し綺麗にしたために犯罪が減ったという例もありますから、小さな道徳意識も守らねば…と考えた次第です。
世の中、効率化が進むとルールが厳格化されるのかもしれません。江戸時代の田沼政権から松平政権に移った当初は喜ばれましたが。しかしその後「白河の清きに魚のすみかねて もとの濁りの田沼こひしき」と言う風刺が登場するくらいですからね。きっと時代は交互に訪れるようになっているのでしょう。仮にEPAが促進されれば、移民の受け入れにもなるわけで、ルールの厳格化は時代の流れともいえます。
日経新聞に社会保険庁と民間が市場テストの比較が載っていますが、3~5割の違いがあったそうですが納得できます。僕ら証券界は金融ビックバンの旗印の下に改革を進め4割の人間が証券界から去りました。つまり日本の組織は4割の過剰人員を抱えているとも言えるのでしょう。コンピュータ化が進み人員の配置転換が必要で、その人たちが今の人材派遣などのビジネスを支えているのでしょうが、この業界も激変にあるようですね。派遣と請負の違いが労働者の雇用条件を著しく阻害していると指摘される例があるようです。
当面、日本は効率化の嵐が吹き荒れ、新しいスタイルを模索するのでしょう。いよいよ本丸の役人改革がこれから始まります。台東区だったか…住民票の発行などの業務を民営化し、個人情報保護法の問題を指摘されていましたね。流石、一流官僚です。法律で縛りを作る。先手を打った法律だったのでしょうね。しかし誰が考えても非効率な役人世界。この世界の人員カットこそ日本が生き残る道。道州制も良いでしょう。早く組織を解体し組みなおさないと…増え続ける社会保障費は賄えないですからね。民営化できるものは全て実施すればいい。
GDPの政府最終消費支出は18%弱もあるのです。僕らは依存度意識をなくさねばなりません。何かあると…役所にお願いする。違いますね。自分ら地域の力で何とか改善する努力が必要なのでしょう。ゴミの分別管理など当たり前の義務なのでしょう。ましてやタバコのポイ捨てなど言語同断です。役人の負担を減らし改革意識を持つことが株高に繋がる事になりますね。さて。堅―い話ばかりじゃ…今日の楽しみはディープインパクトでしょうか? NHKで凱旋門賞を放映するようです。23時ごろだそうです。不思議な感情ですね。競馬などした事がないのに、何故かワクワクする。オリンピックやワールドカップと同じような気持ちです。はやく日本企業も世界標準化の波を乗り越え覇権を握れると良いですね。