思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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相場観とは…(2006年10月15日)

今日は自己反省を含め相場を振り返ってみたいと思います。今年の初めにライブドア事件が起こり、多くの含み損失を抱え、一時は「どうしよう?」と思いましたが、その後の回復で見事にその損を埋め安心していました。しかし、やはり政策転換の影響は大きく駄目だったのです。この政策転換の認識が不足していたので、この度の大きな損失に繋がったのですね。4月辺りの「今日の市況」を読めば分かりますが、投信信託相場と読んでいたのですが、実際は全体が上がり続けると思い、投資行動をとっていたのが敗因ですね。その後の相場を見ればトヨタなど、まさに投資信託相場が続いているわけです。逆に新興株はライブドアの影響を受け大きくさがりました。株屋として恥ずかしい限りの相場の読み違えです。

景気波動には様々な流れがあり、どの波になるか? 流れに乗ると乗らないでは、全然、成果が違います。この流れの見極めが一番大切なのです。この話は「雁行論理」と言う株式教室で解説しています。

九州親和などの不良債権銀行処理を見ていると、日本的な動きが続いています。ダイエー、双日をはじめとする過剰債務企業のその後もぱっとしません。やはり官が介入した動きが敗因に大きく影響を与えたようです。双日と丸紅は紙一重だったのですから…。世の中、面白いものです。今日の読売新聞かな? 「地価は上がっているというが…?」と言う記事をよんで下さいね。地方では下がり都心では上がっている。しかし総額では依然デフレ状態は続いており、下がっているという内容です。日銀の福井さんに対し、僕は同情派でしたが、最近の彼の言動を見ると、やはり役人だね。現実を知らない。りそなは、依然、多額の公的資金を抱えています。どう処理するのかな?

c20061015a.gifエリートの官僚社会主義派は、依然、政権の実権を握り、自分達だけは豊かな生活を行っています。まるで北朝鮮の幹部と同じ構造です。国民はマスコミが現体制派の為に、情報が偏っており現実を知りません。昨日報道されている外務省の人件費問題を見れば、如何に多くのごまかしを多用しているか分かります。右のグラフだけ拝借しました。よく見てください。本給より手当てなどの付属賃金が、ものすごく多いのです。何故、給料を上げないのかな? ごまかしをすべきではありませんね。必要なら正当な形に戻すべきです。減らせとは言いません。いい人材が集まらなくなるからです。ごまかしを止めて正統な方法で見直せば良いのです。

その前日だったか? これも読売の主張ですが、匿名社会の弊害を訴えていましたね。僕も「未来かたる」と言うペンネームで書いており、本当は本名でもいいのではないか?と思いますが、日本の社会の仕組みが許さない構造になっているのかな?と思っています。誰もが自由に自分の意見を言える社会を作るべきですね。へんな干渉を止めるべきなのでしょう。官は自分達の特権を使い、社会を自由に操っています。しかし失われた時代はまだ続いていますね。自ら構造改革を実践しなくてはならないのに、彼ら自信も分かっているのに、誰も動かない。

小泉・竹中などの勢力が風穴を開けたことは事実です。郵政民営化により不明瞭な財政投融資が変わります。しかし未だに特別会計予算が手付かずです。一般会計の何倍もあるのですから…。外務省の役人の給料体系と同じく、ごまかしを官僚社会主義派は実践しているのです。岐阜県庁の問題など、氷山の一角、一般化した官製談合と同じ規模で定着しているのです。はやく構造改革を実践しないと日本はどんどん衰退する。

株式市場を通して日本を見ると、よく分かりますね。双日は野村證券の主幹でMSCBを発行し株主を軽視しました。野村の戦略です。昔の野村ならこんな事はしなかった。第三者割当増資で優先株分の3000億円を引き受け販売したでしょう。そうすれば、双日は800円~1000円程度の実力だったのでしょうね。しかしあろう事か、現実は市場で売却している。王子製紙のTOBも受けたなら、三菱商事を相手に訴訟すべきだったのです。それをわが身可愛さの前に、三菱を敵にするのが恐くて誤魔化した。野村は氏家体制の辺りから、転落の一途の企業に成り下がりました。昔はすごかったのに…。実力のある役員を追い出し、屑ばかりが残った印象です。北尾さんなどが外に出るわけですね。あの程度の人物はゴロゴロいたのです。みんな外資に行った。

野村と日経新聞と東京テレビ、官僚社会主義は結託し市場原理を歪めています。双日の記事を連載し、ソフトバンク批判を繰り返す。何も知らない国民は誘導されているのです。いや、洗脳かな? 全て僕の印象です。事実かどうか分かりません。この想像をシナリオに描いて裏を取って取材し、記事にするのがルポライターかな? 大変な作業です。相場も一緒なのですね。相場も自分が描く相場観があり、常に実際の相場と、変化する情報により修正を繰り返すのです。

おそらく、双日は来年の3月以降に人気化する場面があるでしょう。だから儲かると思っています。でも、まぁ500円程度かな? だからクロスを振れば良いのです。株で損はしません。この水準で高値で買った株数の2倍、3倍を買えば良いのです。しかし現実的に、多くの人はそのような投資行動を取らないから…株が下がったと批判されるわけですね。年末が近づき、来年になれば双日の処理が終る。僕が野村の担当なら、M&Aに持ち込みます。野村は表に立てませんから、第三者の外資を使って…仮に双日が乗っ取られても土橋が悪いのです。彼が選択したのですから…しかし社員もそのほうが良いでしょう。これも仮説です。裏があるわけではありません。

相場観とはこのような色んな見方を考え、組み立てられるのです。そうして日々修正し、実際の投資行動に繋げます。昨日の株式教室を参考にし、今日のレポートとあわせ、なんとなく、分かってもらえましたか? 相場は大きく悲観するほど悪くもなりませんし、楽観するほどよくもなりません。またがんばりましょうね。