思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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幕開け(2006年09月10日)

日本人は世界でも非常に優秀な国民だと思っています。理由は清潔感と料理の上手さです。私は海外生活の経験もなく、旅行もそう行ったことがありませんが、アメリカも汚いところが多いですね。先ず、街を走っている車の綺麗さは、日本が一番でしょう。私はガソリンを入れるたびに洗車をします。車で遠出をする前には多くの人が車を洗う事でしょう。食事に行き、レストランではグラスが汚れている事は先ずありません。アメリカ人の食べる量はすごい量ですね。彼らの価値観は質より量と言う印象です。まぁ、体も大きいから…当然かもしれませんが。

最近、少し日本は汚れてきたと感じています。昔は町内会の人が自主的に掃除をしていましたが…最近はどうなのでしょう? NYの地下鉄の犯罪が減ったのは、駅や車両などを綺麗にしたからだと言われています。誰かがタバコの灰を捨てれば、俺だって…みんながやっていれば悪い事でも許される。小さな甘えがやがて大きな問題に発展する。僕自身の価値観も最近は劣化しているようにも感じます。

数年前、中国に行ったときには、セメントを練っていたのですが、日本では薄い鉄板をひき、その上でセメントや砂、水を混ぜますね。ところが、中国で見たのは土の上で鉄板をひかないのです。当然、セメントに泥が混じる事になります。街を走る車は汚いし、中国が競争に勝てるとは思えませんが…多くの人が、次は中国の時代だといいます。ワイルドスワンなど読むと文化大革命の悲惨さが綴られています。その逼迫された感情の爆発が、現在の経済発展に繋がっているのでしょが、最近では共産圏特有の汚職がはびこり、公害問題を始め、問題が山積みのようです。ロシアのプーチン政権も支配権が強くなり、独裁色が出てきたように感じます。

一方、アメリカではブッシュ政権の弊害が指摘され、9.11以来のテロとの戦いを強調するあまり、全体主義の方向に進んでいるとの危惧も生まれています。GDPの支配権が少しずつ変わり始めBRICsの台頭が叫ばれていますが、そろそろ揺り戻しもあっても不思議ではありません。産油国が多い、イスラム圏への富の配分も進み、中東の国々では建設ラッシュで、わが国の建設会社が受注するケースも増えてきましたね。一人当たりのGDPの平準化は何処まで進むのでしょうか? 日本から遠いアフリカ圏の国々の話題も、最近、国連問題から聴くようになりました。

料理と言うのは好みがあり、好きな味、と言うのがあるのですね。そうして年を重ねると趣向も変わるようです。最近、あまり食べれなくなり、レストランのコース料理は量が多すぎて…残すのは申し訳ないし…困った事です。向こうは商売ですから…仕方なく、何品か減らしてもらうのですが…どうも。アラカルトでは商売にならないのでしょう。最近、価格が安くても雰囲気、味なども、まぁまぁの店が増えてきました。

株屋も意欲の商売で欲がないと勤まりません。料理も工夫がないと駄目ですね。向上心とか、意欲とか、同じ系統の言葉かな? 欲がない奴は駄目だと言われますが、多くの若者に感じるのは、自分は金持ちになりたいとか思うようですが、なんと言うか漠然とした欲なのですね。切望するとか切羽詰るとか…ギリギリのハングリー精神がないのでしょう。ソロソロ晩年を迎える年になり、最後のチャレンジは何か? 考えるようになりました。長年、株の腕を磨く事を考えていました。常に儲ける為には何をしたらいいか? どうしたら、市場で儲ける事ができるのか? 毎日、毎日、相場を考えたのです。

IRNETはその結果、生まれた産物です。僕がネットを始めた頃は、まだ普及しておらず、大変な時代でした。お金がないし、通信料の負担が接続すればするほど増えるのです。今はいい時代になりましたね。IRNETのドメインもIRが注目されない時代に取ったものです。このIRを充実させないと市場が豊かになりません。今の市場には二つの課題があります。一つは、新しく参入したネット投資家の教育問題ですね。もう一つは市場で資金調達する企業側の市場への意識改革です。この二つの問題がもう少し洗練されれば、豊かな市場が生まれ、効率的な資金配分をする市場経済が実現できると思います。

既に長年、訴えてきた官から民への流れが生まれ、効率を問う声も生まれてきました。公共事業投資からPFIへの流れですね。最近、思うのは日本人の情報に対する価値観の喪失です。情報を見抜く力が不足しているのです。一つの現象には様々な見方があり、色んな意見が存在します。どれが正しい道なのか? 誰にも分からないものなのです。あるいは正しい道など最初からないのかもしれない。かたるはソフトバンクの将来性を考え、今日の市況では取り上げています。しかしソフトバンクには様々な見方があります。最後は自分がどう考えるか?

市場経済とは多くの人が考え、株価が決められます。その結果、効率的な株価が決定され、富の配分が行われるのです。ソフトバンクはこれまで市場に助けられ資金調達をし、僕らに豊かな暮らしを提供しています。だから高株価なのでしょう。市場と言うのは、多くの人が儲ける為に参入しますが、その儲ける作業が適正な株価を生み、効率的な資金配分をする場なのです。その為に、僕らはもっと社会を考えて勉強しなくてはなりません。株式投資は非常に高度なゲームでもあります。情報とは鵜呑みにして儲かると言うレベルのものではないのですね。分かるかな? 常に考えさせられる刺激を受ける発見がある、そんなものが素晴らしい情報なのでしょう。

取り留めのない話から始まりましたが、市場を愛し市場を大きく育てたい。だからこそ、多くの人に真実を知ってもらいたい。金融庁の政策、世界の流れ、市場の仕組み、IRNETはそんな観点から取り組んできました。もう直ぐ、新しい幕が開きます。果たして市場は、僕らの新しい試みを受け入れてくれるだろうか?