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公平から公正へ(2006年08月27日)

人の考え方は色々あるものでどれが正しいとか…一つの答えを求めるほうが無理なのでしょうね。画一化教育の影響でしょうか? 兎角、日本人はみんなと一緒の結論を求めたがり、みんなと同じ行動をしたがりますね。しかし、株の世界では少数派の論理が正しく、多数派の論理で行動する事は、損をする事になります。なにやら、市場を眺めていると色んな思いが浮かぶのですね。日本国が良くなる為には、どうしても本丸の官僚組織の改革が必要なのですが、遅々として進行しないもどかしさを感じる次第です。しかし最近、新聞紙上でようやく私と同じような意見を多く見るようになりました。

経団連会長であるキヤノンの御手洗さんも「公平から公正な社会へ」の流れを主張していましたし、民主党の小沢代表も「公正な社会形成」を公約に掲げていました。みんなと同じ平等な社会形成の維持は難しくなり、それぞれの努力度合いにより報酬が与えられる世の中になるのでしょう。

昔は良い大学に入り官僚を目指したり、一流会社に就職する事が理想とされましたが、大きな社会変化により成功の基準が変わり始めていますね。この境は、世界では1989年のベルリンの壁崩壊にあったのでしょうが、日本では失われた時代を経てようやく目覚めたようです。2003年の金融危機、みずほが1兆円増資をした頃から、大きな流れが変わったように感じます。

これまでは官民一体の官僚主導の道を誰も疑わなかったのですが、あまりにずさんな予算執行などがインターネットの普及で明らかになってきました。これまではメディアの報道規制により情報が隠されていたのですね。ところが個人が情報を発信する手段を持ち、真実が明らかになり不正が出来なくなってきたのです。まぁ、日本も北朝鮮のような官製報道が続けられていたのです。大新聞は彼らの手先ですからね。

2003年に官僚派閥が失政のツケを民間銀行に押し付け、決定的な亀裂が生じたのでしょう。失われた時代の政策はひどいものです。犯罪ですね。しかし何故か日本ではその成果を問う声が起こりません。大蔵解体論を逆手に取り、官僚はアメーバのように増殖するのですからたいした力量です。流石に一流大学出のエリート集団ですね。

しかし既に人口構成が大きく変わり、振り撒く財源がなくなりました。これまで黙っていた良識派も限界ラインを超えたのが2003年ですね。この焦点は財源、すなわち予算です。一般会計と特別会計を区別するイカサマを、次期政権には改善して欲しいものです。官から民への流れを加速する為に、政府への依存を国民も断たねばなりません。年金生活を謳歌できる時代は終ったのです。小さな政府を目指し、個人が努力する時代へ向かうのでしょう。

官の予算配分権が少なくなり、市場がその配分権を握るのです。市場には様々な意見対立があり、公正にその配分が行われるルールが確立されていきます。北越問題も過渡期の現象なのでしょう。新潟は保守的な土地柄ですからね。なにしろ戊辰戦争では最後まで幕府側に立つのですから…田中角栄の時代が最後の官僚社会主義の華だったのでしょう。あの辺りで日本は政策転換を図るべきだったのでしょね。残念ですね。ここまで追い込まれ気付くのですから…

未だに共産党みたいな時代錯誤の考え方に同調される方がいるのですから、暢気な国民ですね。金持ちや大企業から税金を取り国民に配分すれば良い。こんな出来ない棚ぼた論理を信じる国民がいるなんて…40%の実効税率でも世界基準から見れば高く、企業は日本を脱出しないと利益を維持できなくなるのです。国民も税負担が重く一所懸命に働く人ほど、不公正感を強く抱くのです。やがて日本を見捨てるでしょう。何も日本で生活をしなくても良いわけですからね。頑張る人間がみんな、より暮らしやすい世界に逃避し、日本には他人をあてに生活する屑ばかりが残る結果になります。

早く、国民一人ひとりが現実に気付き、自分なりに努力をしないと日本がなくなります。豊かな美しい国、日本を何とか変革させたいと願い、IRNETは日々更新されています。残念ながら、株式投資を目先張りにしか捉えていない馬鹿な投資家が多すぎますね。投資の基本はその企業の経営方針を応援するかどうか? 儲けるとか言うのは結果でしかないのです。企業経営は1年や2年の時間で判断されるものではありませんね。サラリーマン社長が偉そうに主張すべきではないのです。オーナー経営者なら分かりますよ。他人が創ってくれた会社を私物化する馬鹿経営者をみると情けない。フジテレビの日枝や北越製紙の三輪など論外ですね。何故、あぁ言う連中が社長になるのでしょうか? 上場企業はオーナーが亡くなれば社会の公器です。次世代の人たちに夢を与える義務があると思うのです。

来年はM&Aの嵐に巻き込まれ、否応なしに公正な戦いを強いられます。少子高齢化を迎え、既に与えられる時間の残りは少ないはずです。