思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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何処に向うのか?(2006年06月18日)

今日の日経新聞では曼荼羅のことが面白かったです。空海の話が載っていました。読売新聞では社会面に末期がんに直面した35歳のIT社長の藤田さんの記事かな? 毎日、新聞を読んでいると考えさせられる話しがあります。南極に巨大クレーターが発見され、海洋生物の絶滅説が載っていましたが、同じことですね。仮に巨大な隕石が地球に接近し、人類が○○日後に死ぬと分かったら、皆さんはどんな行動を取るのでしょうか? 

最近はメールの返事も書かなくなったのですが…多くの昔からの読者の方から励ましのメールをいただき、誠にありがとうございました。最近の相場で手痛いミスを犯し、損失を被ったのですが、まぁ、考えれば自分自身が怠慢だったのですね。下げはよく考えれば、予想が出来て対処の方法があったはずですから…玉数が増えて方針転換には歳月が必要になってきました。市場に影響を与えないように、株数を増やしたり減らしたりする作業には時間を要するのです。

僅かなお金でこのジレンマを感じるのですから、数百億円のお金ならどうなるのでしょうか?まぁ、希望としては1000億程度の運用力を身に付けたいのですが…1%の信託報酬で10億円ですからね。村上ファンドには遠く及びませんが、その程度が僕の限度かな? と考えます。だから、せめてコア部分は、100億程度なくては…今回の失敗で時間が延びて…

報道が事実なら、村上はやはり許せませんね。逮捕されて当たり前。まるでグリーンメラーです。ヤクザと一緒ですよ。しかし、ものを言う株主がいないと日本に市場主義が根付かないのも事実です。読売新聞によると153社が買収防衛策を導入するとか…悲しい現実です。一所懸命に生きてないから、このような卑劣な行動が取れるのです。官僚社会主義の連中と一緒の考え方です。税金だから無駄遣いをするのです。責任を取らない仕組みだから、いい加減な予算をつけるのです。日本人は…何処まで堕落すれば済むのでしょうか?

先日の日経新聞の夕刊に、聖路加の細谷さんが「もったいない」と言うコラムを書かれていました。大正元年生まれの父から「智」「仁」「勇」を大切にしなければならないと教わったそうです。ふだんの生活の中から賢くなることが「智」、弱いもの苛めをせずに人を思いやることが「仁」、正しいと信じたことをキチンとやり遂げることが「勇」と習ったそうです。

団塊の世代頃から日本では核家族化現象が起き、年寄りと暮らさない子供が増えました。その為に、基本的な生活慣習が最近の子供達には欠けているのでしょう。故にものの判断が付かなくなっているように感じることが多くあります。細谷さんも国家の品格の藤原先生も同じような感覚なのでしょう。村上のやり方は卑怯ですよ。

僕は双日で手痛い損害を受けました。理由はMSCBの発行ですね。何れ償却しなくてはならない優先株ですが、やり方と言うものがあると思っていました。西村の発言を信じ、僕らは投資してきましたが裏切られた思いがあります。…がしかし、これも仕方ないと思っています。投資にはリスクがあるし、双日では今までいい思いをしてきましたから…。時代を見る目がなかった自分が悪いのです。だから双日の株主総会で文句を言う前に、株主を辞めればいいだけの話です。

…と言っても、僕は未練がましいので最後まで付き合いますが…。双日がTOBされ外資のものになれば良いと今は思います。現経営陣が一掃され、能力のある経営陣に入れ替われば良いのです。社員が可哀想に…あれだけ耐えてきたのに…安易な選択をすればTOBされるのが当たり前です。だから野村が持っているMSCBが、全てアラブの王様か、何処かの投資ファンドに渡り、経営者は入れ替わるべきなのです。それが市場主義なのだろうと考えます。故に僕の持ち株は当分売らずに、しばらくは寝かせておこうと考えています。

しかし現実は失敗ですからね。僕はダイエーも双日も、両社ともに、強い思い入れがあります。ダイエーだって、リクルートを手放すべきじゃなかったのです。まぁ、後の祭りですが…両社とも官僚社会主義の悲哀に泣いた会社ですね。官がしゃしゃり出て「ああしろ、こうしろ」日本がおかしくなるはずです。肥大化した組織を支えきれずに、のた打ち回っている末期現象ですね。予算を削れば良いのです。一般会計も特別会計も…基本的に防衛や治安など重要な部署を除き、全部民間に移管させればいいのです。

何故、公立病院がどこも赤字なの? おかしいね。優秀なはずの官が赤字を垂れ流す。東京都の第三セクターが債務免除? おかしいね。その前に職員の給料を、双日のように減らすべきでしょ。責任を取らない官に、何を国民は期待するのでしょう。彼らに任せていたら、これから僕らはどうなるのでしょう? だから豊かな市場の形成が必要なのです。馬鹿株に資金を流すのではなく、本当に必要な産業に資金を供給する仕組みが…。ホトニクスは儲からないが、やっていることは素晴らしいね。だからPER100倍と言う勲章を与えても良いと考えるのです。

それなのに…利益の見込みもない、夢もないつまらない会社が、PER100倍? 誰が考えてもネット・トレイダーのマスターベーションです。だから今回の下げも良かったかな? …とも考えています。今回は僕自身も大きな傷を負いましたが、いい教訓です。人間、浮かれるからね。恥ずかしいのです。赤裸々にホームページで語っていますからね。ネット世代の皆さんは、作為的に創作された報道を信じるのではなく、真の社会の姿を見て自分なりに考え行動すれば良いのです。

チャレンジャーが尊ばれて、成功者が尊敬される。一所懸命に頑張るものが富を得て何が悪いのですか? 働かない失敗した官僚がいい生活をする社会は何処か狂っていますね。何故、彼らに権力を与えるのですか? おかしいね。「不撓不屈」と言う映画を見てくださいね。どのように脚本されているか分かりませんが、日本の構造の一端が覗けるはずです。