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コラム

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姥捨て山(2005年09月18日)

年老いた母を見て久しぶりに自分自身を考えてみました。…何が生きる道なのか? 何が幸せなのか? 一体、自分は何がしたいのか? サッパリ分からないことが多いのです。昨日は民主党の代表が選ばれ、前原誠司氏が新代表に決まったといいます。43歳か…菅直人が選出されなくて良かったな。と感じました。日本は急速に老齢化社会を迎えます。2007年から団塊の世代が続々と退職するからです。

私は年老いた母の医療費を見るとビックリするのです。老人のために本人負担は1割なのですが、これを全額払えといわれれば大変でしょう。すこし高度の医療になれば1千万円を越えることがあります。本人負担が1割なのであまり感じませんが、全額なら…医療費の年齢別費用を見れば70歳代の人間に掛かる経費は膨大な費用です。これをどうやって負担すべきか? 国家を考えれば、当然、検討されねばなりません。

団塊の世代はまだまだ働けますが、豊かな老後などと浮かれている場合じゃありませんね。時間がないのです。真剣に社会保障費の財源を新しい世代に回し、出生率を上げる必要がありますし、働く移民の仕組みが必要になるでしょう。当然、社会のインフラを使うのですから、移民税を取るのは当たり前。社会保障の負担人口が増えれば、消費世代を補えますが、治安の問題が出てきますね。そこでキャッシュレス社会の到来です。お財布携帯で治安監視をするわけです。移民には働く前に徹底した教育をしなくてはなりません。一人当たりのGDPの格差がある今なら可能です。

メールを何通か頂きました。団塊の世代をお荷物世代だと書いた金曜日の「今日の市況」に対する抗議でしょうか? 団塊の世代は負担世代でもありました。いつも、これから良いときを迎えるのに、その夢がかなわない。豊かな老後など、残念ながら幻想でしょう。これから消費税が上がり、社会保障費が減らされますからね。これも運命です。単純作業は後進国の人間に…グローバル化は時代の流れなのです。だから事実です。私より(勿論、私を含め)年代の上の人は、やはり社会のお荷物なのが現実ですね。これからどれだけ税金を払うのでしょうか? それに引き換え、受け取る社会保障費はいくらなのでしょうか? これまで負担してきたから当たり前? じゃ、これまでに膨らんだ財政赤字は誰の責任でしょうか? 政治家? 官僚? 違いますね。僕らが選んだ結果なのですから…

何故、私はこんな馬鹿なことをやっているのでしょう? お金にもならないボランティア活動を…喰えない時代を経験し市場を変えたいと願ってきた。私はネット族の短期売買を嫌っています。…がこれも新しい時代のスッテプなのでしょう。否定する事はない。何れ彼らも気付くでしょう。市場主義には色んな形があって良いのでしょう。そうしてだんだん洗練されて一番効率的なものが生き延びるのでしょう。競争は自然の原理です。働くことしか見えなかった団塊の世代は、やがて地域の交流を重んじ、社会コミュニケーションの場を作ります。失ってみて分かる村社会の暖かさですね。人は年老いてゆくと寂しくなり、集まりを作るのが自然なのでしょう。

長野の田舎に「姥捨て山」と言う地名が残っているそうです。働いて要らなくなったら捨てられる喰えない時代の名残なのでしょう。百姓が年老いた老婆を背負い、食い扶持を減らすために、山に捨てに行く。苦渋の選択をしないだけ、まだマシなのかもしれません。市場主義においてグローバル企業は日本を拠点に置く必要もないのです。トヨタの海外生産が日本の生産を上回ったといいます。税制もグローバル化、会計制度もグローバル化、やがて文化も融合するのでしょう。新しいステージに立ち、じっくりと新しい生き方を模索する時間も必要なのでしょう。あとで「かたるクラブ」を更新します。相場観はそちらで…