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コラム

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連休(2005年07月18日)

黒岩重吾が好きな僕は、いつしか奈良に行ってみたいと思っていましたが、そのチャンスが今回やってきました。しかし余り時間が取れなかったのです。今回の旅行の目的は、嵐山の吉兆での食事が目的で、昨年から決めてあった予定に従ったのですが、なんと、この連休は京都の祇園祭で、宿の予約が遅かったわけではありませんが、16日、17日の連泊が京都で取れなかったのです。

その為に仕方なく、16日は奈良ホテルで一泊する羽目になったのですが…夕方、奈良について4時ごろから観光タクシーを頼んだのですが、何しろ2時間ぐらいしかなく…回れないのですね。当たり前ですが…その運転手さんが良い人で、なんでも41歳だったか? 仏像に魅せられて、それから独自の研究をされ、とうとう51歳になると無料で仏像を見れるタクシーの運転手に職業換えして、今は個人タクシーとして観光案内をしておられる方で詳しいのです。そして面白い。歴史もこのように解説されると旅が楽しくなります。

時間がなく、彼は東大寺の三月堂、二月堂を案内してくれました。何でも日本最古の建物だそうです。ここの本尊は不空羂索観音立像だそうですが、仏像の説明もそうなのですが、建物のヒノキの説明が面白いのです。その後、お水取りの二月堂の説明から、下にある鬼子母神の説明では、人間の子供を食べる悪行を咎める為に、お釈迦様が1000人の子供の居る鬼子母神の子供一人を隠すのですが、居なくなった、たった一人の自分の子供を必死になって捜す鬼子母神が、お釈迦様に自分の子供を見なかったか?と尋ねるのですが…ここでお釈迦様に、鬼子母神は諭されます。

お前は1000人もの子供が居るのに、たった一人が居なくなって大騒ぎして自分の子供を捜しているが、人間は、たかだか一人二人の子供しか居ないのに、お前はその子供をさらって食べてしまう。人間の母親の悲しみは、お前の今の気持ちの何十倍も何百倍も悲しいものだろう。だから、もう子供をさらって食べるのをやめなさい。と諭されるわけです。自分の子供が居なくなって、初めて子供が居なくなる悲しみを分かる鬼子母神ですが、ところが、どうしても人間の味が忘れられない。また食べたくなるのですが、そこでお釈迦様は、このざくろの実は人間と同じ味がするよ。と言ったんだそうです。そうして鬼子母神は、それ以後、ざくろの実を食べて人間を食べなくなったとか…その為に、全国何処でも、鬼子母神が安置されている前には、ざくろが植えてあるとか…

まぁ、こんな逸話を交えて説明が永遠と続くのです。彼は面白いです。お奨めですね。奈良に行かれたら、是非、彼をゲットして観光案内をお願いしなくてはなりませんね。利用料金は1時間5000円弱です。一日7時間ぐらいかけて、のんびり奈良を旅するのが良さそうですね。是非、また行こうと思いました。

普通は事前に歴史を調べ、予備知識をもとに旅をするのが良いのですが、何しろ、そんな時間もやる気もない怠け者の人間には、非常に良い旅の仕方ですね。ただ、観光タクシーも良い人に当たるか外れるか? この差は大きいのでしょう。奈良に行ったら堀内さんですね。要望があれば、メールで問い合わせて頂ければ、ご紹介いたします。

尚、初めての高給料亭「吉兆」の趣向もなかなかでした。味も良かったですし…
この季節は鵜飼いの演出があり、料理の途中で舟遊びを交えての夕食は満足できるものでした。当初、一人8万円と聞いていたのですが…行く前は8万と言うことは、一人10万ぐらい掛かるのかな? と思い、現金とカードを持って行ったのですが…実際は4人で23万ほどだったでしょうか? まぁ、安くはありませんが、納得のいく料金だったかな? と実感しています。女将は若く…徳岡さんと言われるそうで…癖になるほど、株で儲けて何度も行けるといいのですが…

人間の楽しみと言うのは、やはり知識欲と食欲かな? と思った連休でした。