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コラム

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ローマ三日目(2005年06月05日)

c20050605a.jpgローマ3日目はガイド付きの観光です。当初、日本を出発する時にガイド料が、1日8時間で68000円との事で、中国などに比べ偉く高いなぁ~と思っていたのです。日本でもこんなに取らないだろうに…と思っていたのですが、その金額に納得したのはガイドの彼女(たしか、名前は土田さんと言ったかなぁ~。)に仕組みを聞いてからでした。イタリアでは正式なガイドになるためには試験があります。この試験がえらく難しく、しかも、その試験が実施されないのです。なんでも10年間に一回くらいだとか…しかも、口答面接試験もあり、小さな路地の名前を答えるものだったり…大変な試験らしいのです。彼女はきっと優秀なんだろうね。

たしか社会科の授業で習いましたね。ギルド制度だったかなぁ~。閉鎖的な村社会なのですね。日本でも江戸時代は同じでしたね。かぶ制度がありました。相撲の世界を見れば分かります。親方になるために年寄り株を買わなくてはなりません。しかし相撲の世界は、大活躍した横綱に(千代の富士や大鵬など)一代年寄りの制度がありますから、まだ良いか…この資格を持っていれば、観光国のイタリアではずっと食えるのでしょう。だから難しく参入障壁が偉く高いのは納得できます。

特殊技術を有したガイドなら68000円は仕方ないのでしょう。しかし彼女には全部入るわけではなく3万円ぐらいの話しだったかな? 株屋の歩合セールスと同じです。

まず、僕らはポポロ広場の1099年に市民の募金によって建てられたというサンタ・マリア・デル・ポポロ教会に入りました。ミサが行われており厳粛な空気に包まれていました。教会への入場料は全て無料です。しかもこれほど古い建物なのですが、現在も使われているのです。そこから門を出てトラムと呼ばれる路面電車に乗りました。僕らは一日券を買いました。4竄ャです。後で知ったのですが、イタリアの乗り物はバス、地下鉄、トラムは共通チケットで、しかも時間制なのです。75分で1竄ャ、1日券は4竄ャ、確か他に3日券や1週間、1ヶ月と言うようなものがあったと思います。しかも、このチケットを持っているかいないか? だれも調べなのです。しかしガイドの話では、時々、検札のようなものがあるらしく、その時にチケットを持っていないと罰金を払わされるとか言っていました。しかしイタリアらしい仕組みですね。

東京の感覚でタクシーを拾おうと思うと大間違いです。途中で路線乗り換えのために駅で降りたら、次の乗り換えのトラムがなかなか来ません。タクシーを拾おうとしても止まってくれません。話によると、空車でも何処かにお客を迎えに行く途中なのだそうです。イタリアではタクシーは拾うものではなく、電話で呼ぶものなのです。しかし大きな観光名所や建物の前には、タクシー乗り場があり、タクシーは何台か止まっていますが…仕方なく、タクシーを見ては手を挙げて…トラムを待った次第です。15分ほどすると、乗り換えのトラムがやってきました。

そのトラムに乗り、イタリアのデパートに行ってみました。これがデパート?
各階を回りトイレに入ったら、またこれが汚いし…信じられない国民性です。昨日から予約の取れなかった「アガタ・エ・ロメオ」と言うレストランに予約を入れてもらい食べる事にしましたが、夜の予約が取れなく昼にしました。その食事の前に近くのあるマリア様の教会に行きました。サンタ・マリア・マッジョーレ教会です。ガイドの話では、5世紀に法王シクストゥス3世が建てた教会で「真夏に雪が降った場所に教会を建てなさい」と言う聖母マリアのお告げ通りに建てられたとか…イタリアで、ですよ。有り得ない話しですが、面白いものですね。古いのに綺麗なんですよね。

何故、イタリア人は建物を大切に保存して使っているのでしょう。日本ではまだ使えるビルをバンバンと壊し、新築のビルをガンガン建てていますね。文化の「ぶ」の字もない…割り箸が良い例でしょう。中国でも韓国でも箸は出てきますが、必ず再利用できるものです。ところが日本では捨てる文化なのでしょうか? 日本では水に流すという言葉はありますが、中国人や韓国人の「日本の侵略」への攻撃は、戦後60年を経ても未だに続いています。日本人の感覚が世界からずれているのでしょうか?

教会を出て、その斜め前の大きなスーパーに入りました。かたるは必ずその国のスーパーに立ち寄ります。物の値段を観察するのです。ここでも中国と同じです。野菜などは量り売りなのですね。日本だけなのでしょうか? あの便利さは…スーパーでは自分で好きな野菜を取って袋に入れ、はかりに載せ、野菜別のボタンを押すと、レシートが出てきて、そのレシートを袋に張って会計へ行くのです。チラシを一枚持ってきました。イタリアにもチラシがあるのですね。イタリアらしくワインが一本1竄ャ、Tシャツが1枚5竄ャ、おいしそうな生ハムが1キロかな? 15.90竄ャになっています。ステーキは1キロかな? 12.90竄ャです。鯛のような魚がこれも1キロかな? 6.90ユーロです。日本より少し安そうな感じですね。

さてスーパーを出て昼の食事です。日本で買ったイタリア観光のガイドブックによると、ローマでのレストランで一番らしいのです。値段はいくらだったかなぁ~? レシートが何処かにあると思うのですが…昼食ですから、たがが知れていますが、なかなか綺麗なレストランですね。階下のワイン貯蔵庫を通り、トイレに入れば分かります。高級ホテルと同じで、小さなタオルが置いてありますからね。このクラスのレストランは日本人好みでしょう。ただ値段の割りに、美味しくはなかった。…と言うか、普通と言う感じでしたね。しかし、オーナーの経営方針が素晴らしい。僕らが夜の予約が取れなかったというと、一日に、日本人は二組しか入れないのだそうです。この話を聞き、このレストランが一流と言う評価が与えられ続けている理由が分かる気がしました。

さて食事も終わり、コロッセしか見学してなく、フォロ・ロマーノは見なかったとガイドに言ったら、「良い場所がある」と言われ、その近くのカピトリーニ美術館を見た後に、フォロ・ロマーノが一望できる、先週、書いた素晴らしい光景の場所に連れて行ってくれたのです。それから、ガイドお奨めのスポットがあるそうで、その場所に行く事にしました。ホテルの屋上からお茶をしながらローマ市内が一望できる場所です。途中、パンテオンにより、そのホテルの屋上に向かいました。そのホテルのパンフレットからスキャンした画像が上の写真です。こんな感じでローマ3日目が終わったのです。やはり68000円の価値はあるかな…ガイドの彼女は、何も見ずに色んな観光名所を説明してくれましたからね。団体行動では聞きたい事も聞けないし…既に10年ほど向こうで暮らしているらしいのです。

異国の地で多くの日本人が暮らしているのですね。しかし逞しいな。10年も若い女性が一人暮らしをしているなんて…僕には、その方がとっても神秘的な出来事に感じました。何故、日本を離れたのでしょう? 株と同じで、女心もなかなか理解できないものです。