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相場の潮流(2014年02月01日)

IRNETの趣旨は、株式市場を通して、日本と言う国をともに考えて欲しいと願っているページです。株式市場の低迷具合を見れば…、これまでの政策の選択が間違っているのは明らかです。故に「JAPAN AS NO1」が書かれた1979年の日本式の経営方針が称えられた時代からの、ギャップを強く感じるのです。最近、中国で京セラの稲盛経営が注目されていると言うテレビ番組を見ましたが…カタルが入社した当初は、社内運動会や朝礼にラジオ体操は、何処の企業でも一般的でした。しかしだんだん、これら日本式の滅私奉公的な経営スタイルは消え欧米化されています。

理由は内外価格差是正の過程において、真の競争を強いられた日本に、社内失業者を雇っておくユトリがなくなった為でしょう。これを迫られた切っ掛けが1985年のプラザ合意です。急激な円高を回避するために、当時の日銀は金利平価説を採用し、他人資本による資産価格の上昇を見逃し続けたのです。(バブルの発生)自己資本なら崩壊は免れましたが…他人資本は価格を維持できませんからね。この歪みを突いたのが株式先物の創設から、一連の流れを仕組んだ外人投資家の策略です。米国資本は長年のツケを払えと…政治力と軍事力をバックに強要してきたのです。でも後から考えれば、本当の意味で他人資本に頼ってない日本だから…回避の道はたくさん存在したのです。しかし最悪の選択を繰り返し、結果は「失われた時代」の創設です。土日もなく、一所懸命に名刺を配り、努力したのに…時代の流れに逆らって生きることを繰り返した、悔しさと挫折感は、皆さんには理解できないのでしょう。

あまりの不合理さに切れたのが、ノーパンしゃぶしゃぶ事件(1998年)でした。驕る組織の大蔵解体論に繋がったのですね。転んでもただで起きない大蔵官僚のしぶとさは、金融庁の創設と言う過程で、アメーバのように増殖を繰り返します。このような過程を見て育ったのが…橋本元総理に育てられた「結の会」の江田さんですね。みんなの党の渡辺さんも国交省から提出された空港の外資規制に以前は反対していました。自民党の村論理に呆れ離れたのでした。

近年は米国ベンチャーを見習い、社内食堂を無料にする楽天式の経営スタイルが増えているようです。しかしカタルがIRNETを創設する頃、宮内さんに面談したことがありますが、あまりいい印象を抱きませんでしたが、ヤフーは目標達成で社内食堂を無料にすると…報道されています。牛馬じゃ、あるまいし…。餌で人間を釣る呆れる構図が、最近の新興企業には存在するのでしょう。先日、友達の娘さんが売り上げを重視するサーバーエージェントの社内方針が合わないと、会社を辞められたそうですが、何か危機感を抱いているのはカタルだけかな? コロプラを嫌うカタルの心理は、この辺りから生まれているのかも知れません。

先日来、述べていましたが、昨年の下げの直後からですから6月頃からですね。アベノミクスの失望を、よく採り上げています。最近は「アベマゲドン」と表現しています。ようやく日経新聞の記事になってきましたね。株式市況解説では、先日、カタルが述べた裁定買い残の仕組み債の減少を採り上げていましたし、日銀のノー天気な態度を、今日は国債の買い入れ減として報道で指摘し始めています。昨日のNY市場は200ドルを超える下げがあったと不安を煽る報道になっていますが、引けでは149ドル安ですね。フライジャイル6の通貨安からの金利上昇は、新興国経済から先進国への揺り戻し現象です。しかしこの懸念は、批判を受けた昨年5月の金融緩和縮小を発言したバーナンキ議長発言の失敗により、市場は一旦消化しています。カタルは一番怖いのは、予期せぬ出来事の勃発だと述べています。予行練習をした下げは、基本的に確認作業に過ぎませんから大きな亀裂にはなりません。

カタル自身もよく分からないのですが…、カタルはFRBの金融緩和縮小を急ぐべきではないと言う立場です。理由は2006年からの日銀の失敗です。バブル期からの不良債権処理を小泉・竹中改革で一掃しました。だからこの立ち上がりが本物と日銀は勘違いしたのですが…。CDSの残高は、異次元規模に膨らんでいましたからね。2007年末には62.2兆ドルと推測されていましたから、概算で1ドル=103円として6400兆円規模です。金融デリバティブの進化により、新興国は躍進できたのでしょう。この仕組みが金融危機により破たんしたのです。しかしAIGが早期に市場復帰し、米国政府に巨額の利益をもたらしたように…、CDSの論理的な計算は、概ね正しかったのでしょう。この巨大残高にまで暴走した金融界の仕組みに、タガを嵌めたのがボルガールールやバーゼル3の規制です。基本的に金融機関が強くなければ、実体経済は潤いません。リスク供与をできないからですね。ソフトバンクの「スプリント」買収資金供与、サントリーの「ジムビーン」買収資金供与など、ようやく日本の金融力も復活してきました。

しかし市場評価は、相変わらずに低いままですね。このギャップは何れ修正されます。だからカタルは継続的に、三菱UFJの4ケタ説を繰り返し述べています。論理的妥当株価に市場価格が追い付いておらずに、依然ギャップが存在するからです。株式投資をしないから、政策官僚は市場経済の実態が見えないのでしょう。だからノー天気な中途半端な形だけの政策に溺れるのでしょう。2006年から2010年10月の包括的金融政策まで追い込まれた失敗を、同じ過ちを2度も、日銀は犯さないでしょう。カタルは基本的に楽天家なのです。市場がアベマゲドンを懸念するのは、充分に理解できます。その為に白井さゆりさんの発言をヒントに、ヘッジファンドが動いたわけですね。しかしカタルの反省会でも分かるように…圏外に置いていた加工産業まで、実際は、欧州筋と思われる外人投資家は、先買いしていたのですね。(アルプスの事例を掲げました。)此処での株価修正は…カタルが指摘する信用創造機能が、充分に評価されていないので、歪みが生まれているのでしょう。故に調整波動が起っているのでしょうね。決してアルゼンチンに端を発した「フライジャイル6」ショックとは、本質が違うのでしょう。単なる時間調整に過ぎないと思っています。

最近は次期経団連会長に決まった東レの榊原さんの発言が、気になりますね。影の総理と揶揄されるほどの実力を誇った経団連がGDPの構成比を知らない訳ではないのに…カタルはセブンアイの鈴木さんでも良いと思うのに…。何故、製造業に拘るのでしょう。サービス産業から代表者が決まっても良いと思うのです。

きっと、皆さんには、この手の話題は、興味ないのでしょうね。最近、カタルは読者からご批判を頂きました。カタルの信じる道なんか、どうでも良い。要するに儲かる株を話題にしろとの趣旨なのでしょう。でも儲かる株の本質を考えていくと「利益の質」や「見えない利益」の背景が、分からないとならないのですね。儲けると事は、簡単なことじゃありません。最近は「我慢」の話をよく採り上げますが…、バフェットも一夜にして大金持ちになったわけではありませんね。コカ・コーラは、一体、何年、彼は保有し続けているのでしょう。ソフトバンクも昔は800円台だったと思います。確か…僕の買った株価は、あれは1998年の秋だったと思います。僕は、なけなしのお金で買ったのですが…生活が苦しく、売ったのを記憶しています。我慢できるに足る経済的な背景を信じられるかどうかで…、このような精神的な試練を通り抜けられないと、株で儲けることなど出来ないのですね。その為にカタルは、何度も、株を買う理由の背景を語っているのです。

カタルは「信用創造の復活」と「スマートコミュニティー」と言う未来への課題を2大テーマに掲げています。そう言えば金曜日の富士通は好業績を材料にしたと…解説されていましたが、決算を見たらサプライズ水準ではありませんね。四季報の予想通りじゃないですか。でもカタルが何故、年初からの有望株として取り上げていたかと言えば…クラウドに対応したスマートコミュニティー関連株だからですね。クラウドの分野が急成長する時代背景は分かりますが、なかなか相応しい銘柄が見つからないのです。しかし富士通は現在、この分野に力を注いでおり、これからコマツのような利益計上の可能性があります。だから直ぐに上がる訳ではないのです。おそらく1年から2年程は揉み合いを続ける可能性もあります。この程度の業績推移で直ぐに値嵩株には行きませんね。何しろ売り上げ規模が4兆円台の富士通です。10億円の007と同じに考えては駄目ですね。

カタルは先週、予定を変えて「フライジャイル6」のアルゼンチンを採り上げ解説しました。脆弱な通貨を持つ新興国の代表ですね。(インド、インドネシア、タイ、トルコ、南アフリカにアルゼンチンかな?)それぞれ通貨防衛の為に、最近は利上げしています。金利が高くなれば経済活動が鈍ります。つまり新興国から先進国へ活動機会が移転されているのです。本来は量的緩和を続ける日本に資金流入があってしかるべきなのです。ところが村論理が、この資本投入を拒んでいるのです。日本空港ビルディングを買い集めたオーストラリアの投資会社「マッコーリー・グループ」に対する資本規制問題は2008年2月の出来事でした。1600兆円の個人金融資産に甘える村論理が露呈した事件でした。でも面白いですね。日産は買い手がなく格下のルノーに買収される訳です。日本にもIBMのように…異文化企業が根付く事例はたくさんあるのです。

今日も話が飛び…理解し辛いかもしれませんね。市場経済と言うか、株価と表現した方が相応しいかどうかわかりませんが、調整をしたりするのは…現実とのギャップを埋める作業なのですね。株での儲けも現実社会と市場経済の株価とのギャップを埋める作業です。富士通はクラウドの大本命だったのですが…市場から軽視されていました。だから僅かな業績改善で株価が大きく跳ねたのでしょう。この動きは将来の予兆と考えられます。興味深いのは…全体市況が崩れているときに、このような動きが表面化していることです。さてそろそろ読む方も嫌になる段階です。皆さんにカタルの頭のアイディアを知ってもらうのは容易ではありません。金曜日の2時半ごろ417円に45万株ほど見せ玉と思われる売り物が示され、相場は若干崩れましたが…値を保ち、その後も415円に30万株ほどの見せ玉が出て、相場をコントロールしていました。おそらくヘッジファンドの仕掛け演出ですね。ようやく…出来高が僅かに膨らんでいます。

来週は強弱感が交錯する相場展開でしょう。ただカタル自身、時間推移が足りないと思っています。その為に日証金残高では信用買い残が増える有様です。これでは喚起注意規制解除は望めませんね。演出が露骨に見えるので…ここから2週間程度だと考えていますが、そろそろ余裕のある人は、拾っても良いかもしれません。事実カタルは417円で少し買い増ししました。007も金曜日に買ったのですが…。本当はカタルの資金力からすれば、焦らず、出来高が大きく膨らんでから、参戦しても良いのですね。ケネディクスクラスでは4000万以上、出来ると確実でしょう。ただ分からないのが、52週線を挟んだ時間調整を経ている事実です。通常は信用買い残を抱えたままでも…、あれだけ時間が経過しているので、買い上がるのかも知れないと考えていたのです。だから年末の上げで541円ではなく、549円まで買っていましたね。トホホ…。その後500円割れ直後に半分投げ、ヘッジ売りをして458円だったかな? あの放れで買戻しドテン買いもしたのですね。此処がまだまだ素人レベルですね。もう一段売りを仕掛けると…言っておきながらケネディクスの魅力に負けています。誘惑の多い美人ですね。トホホ…カタルは女に弱いのです。

しかし金曜日の下げは、ようやく心が更に動いて来ました。あのような見せ玉を見るとワクワクしてきますね。資金の無い人は619円からの参戦で充分ですよ。何故なら、アベマゲドンのリスクが依然、存在するからです。まさかとは思いますよ。でも先日の日銀会見や財務省の全国局長会議、金融庁のみずほやくざ融資事件など…の推移をみると、安倍首相のダボスでのドリル発言は、大きく霞んでいるのです。カタルは楽観的なので、多少、ユトリがあるから買い下がっているのですね。でもこの行動は非常に危ういのです。だから同じ参戦でも、確実に出来高が膨らんで、強弱感の対立が鮮明になってからの参加でも良いのですね。分かるかな…。自称プロやそこそこ相場をかじっていると…、多くの人は下げ過程をチャンスと思い買う訳ですね。でも下げ過程を買うより、上げ過程に移行してから買った方が賢いのです。仕掛人のヘッジファンドは、買うために打診売りをしているのですが…コツンとしなければ、買い転換しませんね。もし売り仕掛けをしているヘッジファンドが転換するなら、大物が参戦しているなら、今度こそ、一気に619円を抜く相場になります。何故なら…この解説は明日ですね。少し長くなりすぎました。それでは、また明日。