未来かたるが開催!みんなによく分かる

株式教室

« とほほ… | 最新の記事 | 隠された狙い »

業績と相場(2012年10月13日)

今日は久しぶりに…株式の相場論を展開しようと考えています。
しかし今の市場は参加者が少なく個別株に言及しても、限られたエネルギーの中での動きなので面白くないことに変わりはありません。ここまで市場を放っておく政策が正しい事なのか? 判断は難しいですね。故にもし日本に政策の主体者が居るとすれば…日本は儒教の精神を生かし、北欧型の福祉社会を目指しているとしか思えないのですね。ベルリンの壁崩壊が1989年です。それから永遠と、なし崩し的な無策状態が続いています。能力のない人間が右往左往している様相です。人間と言うのは…戦争のような刺激がないと行動が持続しないのですね。時代の変化とは世代が変わることで…インターネット時代1世の時代が訪れていますが、この確立が時代の潮流になるには時間が掛かり、「文化の華」と呼ばれる時期は、あまり永く続かないようです。まぁ、難しい話だから…先に譲ります。

要するに市場にはエネルギーがありませんから、相場は単発になり面白くないですね。ただ僕の時間感覚をずらせば、それなりに成果は上がっています。今日は相場のタイミングの話をします。時節柄、ソフトバンクが話題になっていますから、この話を事例にしましょうか…。皆さんの時間的な感覚と僕の感覚はずいぶん違うと思います。ここをよく理解してください。もともと、株価は企業業績に揺れます。だから景気循環により相場が揺れるのですね。同じように企業業績により株価も揺れます。そこでソフトバンクを見てみましょうか…ソフトバンクの財務は非常に悪かったのです。投資不適格債として、長らくジャンク債扱いだったのです。2009年の時点では2年債で5.1%の金利で600億円を調達しています。この借金の山のピークアウトが2012年だったのですね。しかし業績が好調で2011年に峠を超えました。相場の波動を見れば分かりますが…そのように動いています。2008年10月の1000円割れ636円ですが、この上昇波動は2011年3月まで続きます。先程の起債は2009年の話ですね。その前はもっと金利が高く7%を超えての資金調達だったと思います。

通常はボーダーフォンの買収資金2兆円ほどを融資しませんね。孫さんは非常にラッキーでしたね。何故なら彼が資金調達した時期は金融バブルに踊っている時期で、CDSの存在が彼の買収を可能にしたのですね。背景を説明しないと理解されないかな?その話は長くなりますからね。兎も角、私が常々、金融経済と実体経済は両輪が揃って初めて正常な形の経済成長が続くと言っているのは、此処にポイントがあります。金融機能が実体経済を支援するのですね。まぁ、その話は置いておいて今日は相場論です。

r20121013a.gif

しかし僕には不可解でしたね。震災の影響が在ったとは言え、その後のソフトバンクンも低迷(2011年3月~2012年1月)の状態が…。故に、2011年後半は、まもなく株は上がると考えていました。この時間のギャップは3か月程度ありましたかね。その頃、ソフトバンクも自身で自社株買いを実施しています。何故、最近、ソフトバンクに対し弱気だったかと言えば…3000円を超える水準は明らかに公共株に相応しくありませんね。僕が儲かっているのだから、利用者負担を下げるべきだとの意見を述べていたのもこのような背景があります。財務的にはドンドンお金が有り余る時期になります。借金の利払いは終わりドンドン償還されていますからね。太陽光発電程度の事業はお遊びです。故にアジアのインフラ整備の話をしたのですが…。イー・アクセスを買収して国内の設備投資負担を軽くし、米国ですね。なるほど…と感心しますね。もともと装置産業は設備投資負担が終われば、あとはお金の自動生産機です。グローバル時代になり、翻訳機能が備わるスマフォを見れば、言葉の壁はなくなりどんどん国際化が進みます。赤字の会社を買収し、借金が増えれば利払いが発生し、利益を抑えられますね。まぁ、楽天の大型版ですね。日本の為にはソフトバンクの行為は許せるかな? 本当は利用者還元を実施して、料金を国際標準以下に抑えるのが筋だろうとも考えますが…まぁ、許容範囲の行動でしょう。一株利益が500円じゃ、必ず世論では料金の引き下げが絶対条件になりますね。その前の行動です。

さて相場論ですが、ソフトバンクの場合は財務戦略からある程度、株価の揺れが読めますね。ただ最近は利益がある程度出てこないと、相場は動かないのですね。昔は、市場にエネルギーがある頃は、この読みの時期が前倒しに動いていました。つまり赤字から黒字になる段階で相場は始まったのですが…今は大きな業績の伸びが確定してから、相場が動くきらいがあります。鬼ゴムもそうでしたし…、タカラレーベンもそうでしたね。最近ではアコムもそうです。相場にエネルギーがあるときは、本来は赤字のJ・TECのタイミングで相場を創るのですね。まだ赤字なのですが…既に新薬に認可は下りており売り上げが増える時期は来期からですからね。本来の相場のタイミングは、この業績の動きの時に相場は開始されます。しかし最近は素人ばかりで…しかも参加者が少ないために、どの株も割安水準になり、比較感から相場全体のレベルが非常に低いのです。更に相場の出発が遅れています。人気になっているツクイなんかは…僕の感覚に近い動きになっています。200円台だった2008年から、何度か、売り買いが出来る銘柄になっていますね。

まもなく四半期決算が発表になる時期になります。果たしてグリーは海外売り上げの変化を説明できるようになっているかどうか…注目される訳ですね。現状の読みは四季報程度の数字で、場合によれば減益になります。この読みは国内だけのケースですね。もし海外売り上げの伸びが大きければ、株価は新展開を見せますね。チャート的には綺麗な三角フラッグを形成しています。この意味は分かりますね。一旦跳ねたら、買い続けるのですよ。今日は面倒ですから、業績推移と株価の動きを掲載しませんが、自分で四季報の数字の推移と株価の動きを比較しながら、この解説を読み返せば、僕の主張が理解されることでしょう。