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テクニカル(2012年02月11日)

今晩は…日経平均株価を見ると調整入りを示唆するシグナルが出ているようにも感じますが果たしてどうでしょうか? この時期は期末決算を控え機関投資家は対策に追われリスクオフの動きも出て来るものです。しかし幸いに株価は戻り多くの投資家は多額の損失計上を免れそうですが…中には再び期末にかけて損失の心配をするより今のうちに確定させようと売り切りやヘッジを掛ける投資家も多いのでしょう。しかしその動きも来週いっぱいでしょうが…この需給面の実弾売りとこれまでおよそ1か月の上昇の乖離調整を仕方ありません。

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それではテクニカル面から相場を眺めてみましょう。下のような展開で、放れての陽線からコマを…更にやや長い陰線で、どう考えても目先は売りに歩があるチャートを示しています。騰落レシオはそんなに過熱していると言うほどではありませんが、127まであり117になっていますが、12月1日が120を付けていますから減数の関係から高い値上がり数でも上には行きにくくこれまでの様相と少し違うかもしれません。その動きは多くの225銘柄に見られるように、200日線を維持した後に上へ放れて休んでいます。おそらく先物からの裁定買いが主力なので、ホンダなど日経平均株価と同じような動きになっているのでしょう。先行スパンは8644円で強い展開なら押しは8725~8780の間でしょう。先行スパンを割り込む展開でも最大で窓をあけた1月19日から20日の8668円までが調整のラインを考えられます。

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この見方が強気のテクニカル論でしょう。一気に利食いは進み、逆に次に上昇した時には買い持ちは早めに降りることになります。既に多くの225銘柄は逆日歩状態にあります。1月に入ってからの出来高の推移をみるとボリュームが上がっており本格的な上昇局面の想定も出来ますね。欧州危機の終焉、米国指標の改善、中国の政策転換、どれも世界景気は上昇を感じさせる場面です。FRBはQE2までの実施でインフレ・ターゲット論を打ち出し実質的な緩和政策で資金の動きを促しています。QE3を実施すればインフレ懸念が生まれ一気に資源価格の上昇が懸念されます。さらにECBはFRBの半分程度ですが、既に50兆円もの資金を市場に出しました。ただこの資金の半分以上は未だに眠っています。2月末のECBの資金供給額が注目されますが、翌日物の積み上げ状態を見る限り、金額は少ないと思いますね。資金を受ければ問題行と市場からみなされる為、資金提供を拒否するドイツ銀行の事例もあります。

日経新聞の一面トップの銀行のCDS保証料が掲載されていましたね。

JPモルガン 1.20%
HSBC   1.24%
三菱UFJ  1.28%
三井住友   1.32%
みずほ    1.42%
ドイツ銀行  1.48%
スイス銀行  1.63%
パリバ    2.09%

この数字は私の仮説を覆す事例ですね。日本の財政問題から国債リスクが潜在化しているので日本株のPBRは低いのに株価は安値で放置されている。国家リスクの為に個別株が買われない。と言う仮説ですが…。まぁ、日本国債も最近は株価と連動して動いており、1%を割れています。硬直化していた国債価格が市場化しているのは危うい兆候とも言えますし、日本の投資世代が変わっているいい意味での市場化現象とも言えますね。

カタル君の最新の予想は短期の調整で個別株物色です。大きな日本を代表するグループの株価は一旦休止し、個人好みの個別株物色が続き、再び休んでいた225中心の大型株が上昇し日本経済が徐々に立ち上がると言うメイン・シナリオを描いています。だからDENAやグリーの動向は注目されますね。先駆し休んでいるグリー、ここに来て自社株買いから急騰したDENAなどの新興グループです。注目していたコナミなども上げてきましたね。

論理的には買いにくい、低迷しているシャープなどの動きはどうなるのでしょう。シャープは荷が重いと思いますが、ゲームと映画を抱えるソニーの平井さんは可能性がありますね。ハードでサムソンなどの後塵に拝したのだから素直に認め、アジアのネットテレビのコンテンツ作りに邁進すればソニーがアップルと闘う術を手に入れることになります。できれば日本を挙げてパナソニック、シャープと共同で有機EL工場を台湾か韓国などで量産し、コンテンツの基地を日本か香港、シンガポール辺りに構築して通信各社と提携しコンテンツで食える体制を生むべきでしょうね。

余談になりました。これから予想される調整が浅く、2週間程度で再び上昇する循環物色を期待する限りです。参考になるのが先駆している指標株のエレクトロンだろうと考えています。

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