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16年ぶりの現象(2008年07月26日)
IRNETの皆さん、こんにちは…
僕らの株式投資信頼感指数はこんなイメージでしょうか?下のグラフは中小企業金融公庫の保証先中小企業金融動向調査の採算DIです。マザーズ指数の動きも、単純平均株価の動きも同じような傾向を示しています。三井住友銀行が16年ぶりに役員所与を復活させたと言うニュースは明るい材料です。1989年以降続いていた失政の責任の出口が見えてきた現象の一つです。本来なら2003年から大きな下げもなく上げ続ける相場の筈でしたが、ライブドアの事件以降、国策捜査と言う天下の宝剣を抜いての対応により大きく景況感が低下しました。痛かったのは会計監査の変化です。途中変更により基準が大きく変わったために、対応する為に時間が掛かりました。でも産みの苦しみかな?…とも楽観的に考えています。



最近はネット上でたくさんの資料を見ることができるようになりました。日経新聞などに登場しない埋もれた意見が参考になるケースも多くあります。もっとも楽観的なシナリオでは、株式市場は来年にかけ大相場に入るとシナリオです。まぁ、大きく読者は目先的な対応しかしないので関係ないでしょうが、見えなかった先行きが明るくなり始めている印象です。指数とはある意味で正直なものです。上の採算DIのグラフは価値ある指数のような気がします。バブルの対応に失政で臨んだ1992年~93年は、広瀬隆の「私物国家」にあの当時の経緯が載っているようです。日本住宅金融の現実は今の米国のGSEと同じ構図です。1997年~98年は山一なんかが倒産する場面ですね。先日の最高裁の判決があった長銀もこの時期に倒産しています。そうして2002年から2003年は、みずほなどの大手銀行の金融危機の場面ですね。そうして今回はどんな展開になるのか? この20年間、GDPが低迷し非効率経営の日立は解体されないし、新日鐵が株式の持ち合いを再開している構図は、二極化する日本の構造問題ですね。
民主党は後期高齢者医療制度や年金問題の追及で現政権の打倒を掲げていますが、若者から搾取する構図は小林多喜二の「蟹工船」のベストセラー現象や共産党員の増加により、明らかに制度疲労を起こしているのが分かります。ここ1年から2年程度が日本の分岐点のようです。果たして見事に日本経済は復活するか? 全ては政策の行方次第なのでしょう。希望と夢を国民に与える政策を望む次第です。みずほの優先株式が普通株に転換されるかは日本の未来を占う構図でもあるのでしょう。16年ぶりの賞与復活か…長いトンネルだったね。