規制と株価(2008年03月01日)
今日は規制緩和が株価に与える影響を考えてみたいと思っています。規制は法律や通達、社内規則、業界の慣行など様々な形で産業に影響を与えます。例えば昨年パチスロの射幸心を煽る機種だと言う事で投機性を薄めた5号機への切り替えが求められましたが、多くのファンが逃げたのか? 経営が悪化したといいます。分かりやすい例を言えば、姉歯の偽造建築から建築基準法が改正された例で、建築審査が厳しくなり通りにくくなったといいます。まぁ、制度上の移行期間が遅れただけとの見方もありますが、明らかに業者には負担になっていますね。更に金融証券取引法の施行や貸金業法の制定と出資法の一部が変わったそうです。例えば武富士の株価推移をみて下さい。

一方、薬事法が改正されました。2006年6月8日に…これまでは薬剤師がいる薬局でしか薬が販売されませんでしたが、スーパーなどでも販売が出来るようになったのですね。この影響でマツモトキヨシなどは統合しましたね。イオンもCFSの委任状争奪戦は揺れましたね。少し意味合いが違うかもしれませんが、法律改正により効率化へのステップを開いたのでしょう。貸金業法の改正によりサラ金業者の数は9819社となり、昨年三月より17.4%減少したそうですね。規制の匙加減が業者を淘汰する現実です。
日経ビジネスの規制緩和を横軸にとり、縦軸に株価上昇を用いたグラフを、どのような数字をもとに作られたか定かではありませんが、規制の緩和などが業界の存続に問題が及ぶことは事実なのでしょう。前川レポートも規制緩和を盛り込んでいましたが、実現できていません。一方、今日の新聞報道のように空港外資規制の結論は先送りです。都合が悪くなると時間をとって問題を先送りする。役人ならではのやり方ですね。問題の風化を図るわけです。この国は…、あまり考えずに、のほほんと生きていくには非常に暮らしやすい国です。植木等は亡くなりましたが、サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ…の世界ですね。
しかし一流を目指す人は、みんな、アメリカに行きますね。何故かな?と思いましたが…税法もそうですが、やはり思い切ったことが出来ないのですね。法律は上手く作られています。上にも行かないように…下もある程度、救っています。ただ最近は、落ちこぼれが増え限界点にきていると思います。少子高齢化を迎え、2人で1人を支えることなんて無理ですね。30万円貰ったら15万円は隣のおじいちゃんへ…、働く人は15万円で、遊んでいる人も15万円の世界か…あほらしくなるでしょう。
規制問題を考えていくと、最後は逃げられない現実に直面します。そうして株価を考えるわけですね。故に輸出依存度が高い企業しか株価が上がらない。国内企業は低迷し、百貨店には中国語案内のスタッフが配属され、中国語のアナウンスが流れるのですね。悲しい現実です。日本人はせいぜい5万円程度しか落とさないが、中国人は10万、50万とお金を落とす現実です。ジレンマを抱えますね。そんな中で新しい文化が誕生します。常にチャレンジ精神が生まれる若い世界です。「昨日より今日を、今日より明日へ」常に新しいステップに挑むわけです。株価は敏感に反応していますね。果たして日本の方向性を、どちらに舵をとるのか? ビスタニュースへ…続きます。