« 努力 | 最新の記事 | 世界の他の国は… »
所詮はイワシ…(2011年04月24日)
やはり今回も駄目かな?…と思い始めているカタル君です。
一体どんな切っ掛けで、日本は目覚めるのでしょうか? ながくIRNETを読んでいただいていれば分かりますが、このサイトを開設して12年かな? 株屋の僕は会社を辞める決意をして新しい生活の糧を模索し希望溢れるネットの世界を目指すために、その技術を学ぶために始めたサイトですね。先ずは具体的な自分がなりあいにしている株の事を日記形式で書き始めたのです。
しかし株が好きなカタル君は危機が来る度に何とか食えるようになり、一時は高額納税者にもなったけれど…やはり駄目でした。昨年はどうにか、まだ頑張れば食えたかもしれませんが、精神状態が付いて行かなかったのでしょう。心が折れたと言うか…。所詮、株屋は市場が正常に機能しなくては駄目なのです。今の市場がまともな市場だと考えているなら大違いですね。まとも…と言うことは、どういうことかと言えば、少なくとも右肩上がりになることです。今の市場は毎年、少しずつ後退していますね。過去の蓄積を食いつぶしている姿です。日本の国債の発行残高と似ていますね。毎年、毎年、時価総額と言うか…株価の単純平均は下がり続けるのです。今回は社会基盤の核である東電ですよ。
人間は本来、明日はもっとよくなって…明日はもっと豊かな生活を…と希望を抱いて生きる動物です。それを無理やりに檻の中に入れて…動物園に住んでいる動物の姿に変えられた日本人はメディア教育で騙されているわけです。世界ではジャスミン革命が進行していますが、日本は巧妙なベールに包まれており、実態が見えにくいのか? あまり違和感がないのでしょう。でも、まもなく判明します。既に国富も底を尽きつつ時間切れでしょう。今回の震災も増税論で乗り切るみたいですが…そんな時間があるのでしょうか?
福島の知事や宮城の知事など比較すると、なんとなく世間のレベルが分かります。大衆受けを担ったマスコミの対応は変わらず、厳しい現実を国民に突きつけることをしませんね。でも数字の実態は…例えばバロンズの週末記事には世界のグローバル企業の実効税率の比較が載っています。下のグラフの意味が分かりますか? 最近はアイルランドの金融危機の話を聞かなくなっていますが、あの国は、このようなグローバル企業の誘致の為に税金の比率が、EU各国よりかなり低く設定しています。日産自動車がタイにマーチの生産基地を移転させたと言うことは…日本では、どんなに努力をしても競争に敗れるからです。

嘗て日本は半導体の雄でしたが、今では敗北組、産業の構造転換が出来ないのですね。社会資本整備が実現した国が、体質転換できずに後ろ向きのお金を何年も使い続け、ようやく公共事業投資を減らしジワジワと体質転換を迫ってきました。米国の金融危機の話ではなく、1989年の日本の金融危機(バブル崩壊)の清算は未だに終わっていません。ゾンビ企業のりそなは処理会社として生き続け、政策失敗の尻拭いを大勢の犠牲で強いられているのです。あの最終処理で産業再生機構だか…なんだか知りませんが、能力のない人間を救うために組織ばかり拡大させ…。今では動物園のルールを教える為に、どの世界でもそのルールを守らせる資格制度が存在します。
この弱者救済モードで食えるなら…国民が豊かになっていくなら、文句は言いませんが、なっていないから、あれほど好きだった株屋を辞めたのです。今でも株が好きでこんなことをしていますが…株式市場を通じて世間を見ると、色んなことを考えさせられます。既に社会批判は諦めました。でも今回はチャンスだと思ったのです。国民が日本の実態に気付く絶好の機会だったのです。それを今度は、東電をスケープゴートに仕立て上げ…これじゃ、近代国家の姿をなしていませんね。
明らかに日経新聞もグルですね。だって市場には、僕のような少数意見だけれど…東電は最大の被災者であり、これは国家の責任で救うのが筋だと言う本質論の意見を採り上げませんね。どのメディアも…です。要するに、総務省などの監督官庁とメディアとの癒着が存在するのでしょう。山崎豊子が取り上げた題材の「運命の人」である毎日新聞社の西山さんも犠牲になったわけです。真実を述べても…世間がねつ造をする。今回の原発事故の後始末も、同じ原点を繰り返していますね。1989年以降の金融危機の責任もそうだし…権力者はメディアを通じて世論を誘導し、自己保全に走っているのでしょう。
大衆迎合か…イラクの例を見ても分かりますが…果たして民主主義って、正しいのかな?なんて疑問を感じますね。日本人は北朝鮮の人々を非難しますが、実態は分かりませんね。真相を知らない日本人の方が、自分は檻の中で生活を強いられているのに、気が付かないわけですから…北朝鮮と五十歩百歩でしょう。せっかくのチャンスだったのです。今回の震災は…。でも世論の動きを見る限り、また敗退のようです。僕らは2006年にも手痛い失敗を冒しています。今回も時期が、まだ来ていないのかもしれません。残念ですが…。最後の場面まで気付かないイワシ民族は哀しい民です。