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何が幸いか?(2007年03月25日)
昨日、昼過ぎに娘が帰ってきて、息子も夕方帰ってきました。なんでも日曜日に東京でバイトがあるとか…友達の紹介らしいのですが…それで近くの中華料理屋さんへ、夕飯に出かけた時の会話です。彼は、今、就職戦線の最中なのです。ソフトバンクも落ちたとか…「あの安月給の会社へ応募?」と聞いたら、「孫さんが好きだから…、サイバーの藤田が好きだから…」こんな調子で大丈夫かな?と想い価値観の話しをしました。
「学歴と言うのは一応の基準で客観的な評価の対象になるね。勿論これが全部ではないが…同じように年収と言う基準も評価対象になるね。勿論、これも一部だけれど、同じように会社を探す場合、株価の方向性も重要だね。株価の高い会社は今が良いわけで…」と、任天堂の昔と今の話をしたわけです。そうして「新興会社は給料が安く10年後の自分の生活と他人を比べて見ると良い。友達は年収800万円で、ある程度まともな生活が出来るが、新興会社は冒険で10年後も400万円のままかもしれないね。無論違うかもしれないが…」と話したのです。
さらに「結婚して子供が居て、一家4人が生活するとどのくらい掛かるかな? 教育をするのにお金が掛かるし…子供一人を大学へ入れて卒業するまでに、最低1000万円ほど掛かるよ。4年だから1年で250万円だよ。自分の給料が400万円から250万円引くと150万円で生活が出来るかな? 良く考えて就職する会社を選んだほうがいいよ。」と安易な姿勢に釘をさしたのですが…
帰りに、「中国に留学してみるとか、イギリスに行ってみるとか…何年か暮らすのも手だね。」と言ったのです。果たして彼は、どの会社に就職をするのか? それとも留学の道を歩むのか? 色んな選択肢がある彼の人生は豊かですね。そんな彼は賢く、今はドコモの携帯なのですが、自分で料金を払っているのがキツイらしく、前からソフトバンクなら僕が払ってあげると言っているもんだから、とうとう、変更する気になったみたいです。しかし決断が遅いな。
かたるは他人の評価など気にしませんが、考えてみると学歴も基準だし、年収も、就職先も、住んでいる地域も、食生活も、外食先も色んな評価の仕方が…と言うか分類の仕方と言うか…ありますね。株屋はやはりお金の話に関心がありますが、作家とか、絵描きとか、全く、金に縁遠い生活をしている人が居るわけで、幸せと言う基準って、なになのか?考えさせられているところです。ひょっとしたら、新興会社の中から化ける会社が出てくるかもしれないし、彼の判断が正しいかもしれませんが、色んな選択肢をみせておかないと、彼のような若い人間には色んな選択は見えないでしょうから…父親らしく色んな可能性を伝えたのですが…
株屋をやっているせいか、彼の決めた選択にとやかくは言いませんが、予備知識は必要だと思っています。考えてみれば僕はずいぶん回り道をしています。証券会社といえば、野村證券がトップなのですが、僕は知らなかったのです。田舎の小さな証券会社が一番だと思っていた。なんと浅はかなのでしょうね。しかしあの下積みの10年が生きているかもしれないし、最後までわかりませんね。
子供もそうですが、所詮、僕がして上げられるのは暖かく見守るしかありません。部下が壁にぶつかっていても、分かっていますが、自分で乗り越えるしかない。自分が安易な道を選択すれば、それはその人の人生ですからね。回りがとやかく言う必要はない。最善だと思う選択の結果が悪い事もあるし、人生、塞翁が馬なのでしょう。