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ベンチャーリンクの第3四半期決算を見て…(2006年04月16日)

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上記のベンチャーリンクとソフトバンクの比較チャートをご覧下さい。ソフトバンクは未だに株価の整理が終っておらず、下値のままですがベンチャーリンクは新高値を目指しているように見えます。直近の高値は535円です。先週は500円まで株価は回復しています。この背景には色んな現象が考えられますが、一つはやはり業績の推移なのでしょう。先週、ベンチャーリンクは第3四半期の業績発表をしました。多くの皆さんは発表された業績動向を見てないでしょうが…数字にベンチャーリンクの回復ぶりが表れています。

かたるが注目したのは営業キャッシュフローです。まぁ、簡単に言えばお金の出入りを示したもので、お金があるかどうか? を見極めるものです。これまでベンチャーリンクの営業キャッシュフローは、中間期まで101百万円マイナスだったのですが、それが第3四半期の数字では驚く事に、1048百万円の黒字に変わっているのです。本業の業務が順調に推移しだし、お金が入ってきているのですね。故に先日、日本エル・シー・エーに5億円の出資をしたのですね。株価は正直ですね。実態を反映し値戻しをしています。この背景には外資系ファンドの株式取得もあるのでしょう。4月13日に提出された大量保有報告書によれば658万株のベンチャーリンク株をモルガンスタンレー証券などが取得したと報告されています。

しかし実態の一株利益は寂しいものです。何故、外資系ファンドはベンチャーリンク株を、この段階で取得したのでしょうか?

以前から指摘しているように、FC事業の実績でしょうね。ベンチャーリンクの繁栄と挫折の過去を見ると面白いですね。株価が1万円台まで評価されながら、倒産の危機にあうのです。小林氏の力量で2003年に100億の増資を実施し、しかも資金調達はMSCBなどのおかしな形態ではないのです。優先株方式でもありません。すごい人ですね。あの時期に100億円を集めるのですから…その成果がいよいよ花を開く段階にきたのです。私のお客様が小林さんに会って、「まぁ、見ていて下さい。2年から3年後を…」と言われた時が、本当に株価は底でした。

あの時は、一度、かたるはお客様からの注文を断ったのです。「決算発表をみてからにしましょう」…と、しかしその後、株価の動きが変わったので、その旨をお客様に言い、買い始めました。まだ株価は200円を割っていたのです。それから、かたるは本格的にベンチャーリンクと取り組む事になります。既にかなりの株数を保持し、今回の決算を見て再び強気に傾き、金曜日には50万株以上の株を買ったと思います。もっと買いたいのです。おそらく素晴らしい成長株になると信じています。しかし将来の業務展開は誰にも分かりませんが…

もともとベンチャーリンクのFC事業は加盟店料に指導料が加算されていく仕組みです。故にかたるがお客様にベンチャーリンクの説明をするときに「セブンイレブンの小型版です。」と、言っています。しかもセブンイレブンは小売だけですが、ベンチャーリンクは、これからいくつもの業態を開発し、次々に膨らんでいくのです。現状は「七つの習慣」や「カーブス」などですが、これからもいくつも会社を全国展開することでしょう。そのたびに、積み重ねの利益が増えていく事になります。この意味が分かるでしょうか?

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第1四半期の売上が34億6千万円、経常利益が2億15百万円です。次に第2四半期の売上は36億02百万円増え70億62百万円、経常利益は1億59百万円増え3億74百万円になります。次に今回発表された第3四半期の決算ですが37億13百万円増え107億75百万円に、経常利益はなんと3億61百万円も増え、7億35百万円になるのです。明らかに利益の増え方が増し、損益分岐点を越えてきた様子が窺えます。

c20060416c.gifここでかたるの株式教室で損益分岐点の話を思い出して欲しいのです。企業の利益はある水準を超えると加速度的に増えてきます。その段階になったのでしょう。会社側にゆとりが出たらしく、今回の決算発表で販売促進費の増額を述べています。

株価がこの変化を見逃すはずがありませんね。かたるは故に再び強気に傾き、株の買い増しに動き、新高値から奪回から、次のチャート上の目標株価である739円を目指すのだろうと信じているのです。残念ながら、現状では詳細な調査を実施しておりません。だからカーブスの一店舗辺りの利益貢献がいくらになるのか? 分かりません。七つの習慣も然りです。いずれ何処かの証券会社のアナリストが詳細なレポートを書く時期が来るでしょう。本当は買っている株数が増えてきたので、自分で調査すればいいのでしょうが…なかなか時間が取れないのです。だから詳細な数字の予測ができないのですね。

しかし、そんな事は決算数字に何れ表れますからね。将来予測が正しいかどうかより、発表された数字は嘘を言いませんから、その数字が出てから動けば良いのです。第3四半期の数字はかたるの投資を満足させるものだったのです。自分でこの変化を比較してみれば良いでしょう。赤字から黒字に変わる変化の角度の大きさは充分なベクトルを意味しています。故に、かたるは強気になって株を再び買い始めたのです。ご自分で第3四半期の決算報告書をみて判断されたほうが、より納得できるものと思います。

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