未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2010年)(2010年09月21日)

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市場は、ほぼ2番底を言う人が居なくなりつつあります。どうしてかと言えば、実際の数字が大きく落ち込まないからです。例えばWTOの発表によれば、今年の世界の貿易量は3月時点では10%増の予想でしたが、本日の発表では13.5%増と変化しています。米国でも出遅れていた住宅株が上がっていますね。世界のなかで日本だけが弱気シナリオを採用しています。やはりマスメディアの清貧思想の影響でしょうかね。メディアは視聴率や購読者数を意識する為に、いつも過剰に採り上げます。

例えば今日は尖閣諸島の漁船問題でしょう。
青年訪中団の中止やSMAPの公演中止など大々的に報じています。船舶衝突の映像があるという話ですから、漁船が故意にぶつけたと言う責任論を追及し、領土問題を明確にしないで両国は手打ちにすべきでしょう。トヨタの商業賄賂問題なども関連あるのかどうか分かりませんが、折角、起こりつつある2番底回避の株価回復ムードが壊れてしまいますね。単なる一漁船との衝突問題として処理すべきでしょう。石原都知事の意見などをメディアは採り上げるべきではないでしょう。彼の意見は極論です。

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何故か、WSJには日本版SWF構想の話が取り上げられていました。
小沢氏が指摘してとか…僕も賛成ですね。円高ですからジャンジャン円売り介入をして、その資金で国債を買わずに、穀物を含めた資源会社の株式を買えば良いのです。ここに来て日銀の当座残高は増加し始めたと言います。要するに円高は諸外国に比べ、円を発行しないからです。他国に負けずに通貨を発行し、インフレなど起こった時に考えれば良いのです。起こりもしないバブルを今は警戒すべきではないのです。如何に1985年からの澄田元日銀総裁の失政を反省しているか分かりますね。反省しすぎて…こんなに長い超デフレ金融政策が続いています。貸し出しノルマを銀行に科せという理由は、このグラフを見れば明らかでしょう。

市場は4月の信用高値期日を控え、過剰な警戒感が生まれているようです。そんなに売り物があるかな? この目に見えない漠然とした不安心理が、相場の頭を抑えているようです。ソフトバンクが良い実例ですね。安易に売らないほうが良いですよ。背景を考えれば業績の回復により格付けが上がっていますから、借金の多いソフトバンクは、いきなりまともな金利での評価に変わりますね。まぁドコモなどに比べれば、まだまだ、かなり高い金利ですが、現在、募集している社債は1%台の利回りです。5%台の水準と違いますね。借金は膨大で1兆円なら400億円も収益が改善しますね。このような現実があるのに、単に株が上がったというだけで、空売りを仕掛けるとは…。

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このように現在は、心理が極端に傾いているのです。二番底がない方向性が出てきましたから株式教室に書いたように、二番底を前提にした自動車部品株は再評価されています。今日も、株式教室で採り上げた銘柄から新高値が続出しています。二番底懸念を抱えたままの評価が市場に残り、増収増益なのにPER7倍前後の銘柄がゴロゴロしています。このギャップに、株価が反応する時期がまもなく来ます。例えば鬼怒川ゴムは二番底を前提にPER6倍を割っているのが現実です。何故なら1株利益が会社予想64円は届かないと市場は判断し、来期は1株利益40円との仮定で株価を売っています。ところが二番底はなく1株利益が64円の横這いから、中国の自動車販売が好調で1800万から2000万台になると…、来期は80円の見通しに変化する可能性が出てきます。そうすれば、株価は4桁に向かう事になりますね。この二番底認識と現実のズレのギャップが、株価を押し上げる原動力になります。

これは一例です。
認識と現実のズレが、株価を大きく押し上げます。現在の株価が500円前後のPER8倍から10倍程度に評価されておれば、このようなギャップは生まれません。だから実際に二番底が回避され、1株利益が80円になっても株価は600円から800円しかなりません。しかし…現実に存在するこのギャップは、仕手性を生みますね。市場に資金力が豊富に供給されていれば、株価は面白いように仕掛けると上がります。しかし今は長引くデフレ相場で、過剰に清貧思想が跋扈しているから、なかなか正当な株価評価がされません。残念ですね。

政権がキチンと政策運営をすれば、このような事態になりません。例えば為替です。現在は遅れていた下期の為替予約を3ヶ月程度、輸出企業は入れているものと思われます。つまり10月~12月期は、この程度の認識で株価が動いています。多くの市場関係者は、9月中間期が過ぎれば円高に再び戻ると考えています。つまり87円が頭で、再び83円だろうと…。しかし逆に9月下旬から再び介入姿勢を強めると、市場は疑心暗鬼になりますね。目先筋を飛ばさないと…流れはなかなか変わりません。ヘッジファンドの仕掛けはこの読みで待っているでしょうから、これを逆手に取れば、金融政策は成功といえるでしょう。1ヶ月や2ヶ月程度の介入で欧米はガヤガヤ言わないでしょう。

仮に政策が的確で90円台を目指すと…株価は1万円を回復しますね。今度は1-3月期の数字が減らないからですね。株価を考える場合は、株価の値動きよりも、自分の市場の読み筋に賭けます。このような展開が実現したら、株価は10月の信用期日売りは絶好の買い場になります。どうせ上がるなら、何も売らずに現引きやクロスが中心になりますから、株価は意外に確り推移し、皆がハッピーですね。果たして皆さんの読み筋はどうでしょう。

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投稿者 kataru : 2010年09月21日 18:16