未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2010年)(2010年09月16日)

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為替介入で遅れていた下期の為替予約が進み、輸出企業は基本的に自動車を中心にプラスで推移し、代わり円高メリット株の電力やニトリなどのデフレ銘柄が下落していました。株主優待制度目当てか分かりませんが、新高値を付けていた全日空などの航空機も円安はマイナス要因でしょう。燃料費などの輸入品が高くなります。電力は石炭などの資源価格の輸入価格が上がりますからね。基本的に電力会社は、儲かれば料金を引き下げられる公共株ですから、魅力はありませんね。ましてや空洞化が進む日本ですからね。電力消費量が上がる道理がありません。このように、基本的に株価の動きは環境により決まります。

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ところが株価の理屈を知らない素人は、目先の板状況で「一買い二やり」をするディーラーと同じような行動をとります。しかし東証のシステム改革により、商売が出来なくなりディーラーの人員が大幅に減っています。つまり板状況だけでの売り買いは儲からないのでしょう。加えて先日のアークのように…、少し人気が集まると直ぐに注意喚起銘柄に指定したり、信用規制をかけるのが最近の傾向で、これでは市場はどんどん疲弊していきます。新安値を更新する野村證券の株価が市場の状況を物語っているのでしょう。

野村證券はリーマンの買収により、成果主義を導入し、なりふり構わない増資ラッシュを演じています。市場はこれを消化できない状態です。加えて生保や損保はソルベンシーマージンを劣後債の発行で高めており、リスク資産の持合株式を売っています。地銀などは引き受け手があるかどうか…。このような清貧思想が背景にあり、日本の市場は片肺飛行を余儀なくされています。欧米が金融危機の張本人なのですが、社会体制の仕組みで日本は自ら、自分達の首を絞めているわけです。自滅する日本の演じているように感じます。

なんで、こんな国に成り下がったのか…。
マスコミの恣意的な論説、リスクを極度に嫌う風習、無借金なのに融資の枠が降りない仕組みとか…。兎に角、狂っている金融体制ですが、政治家と証券界のパイプは野村のヤクザがらみの金融不祥事から切れています。昔は実体経済の実情を、官邸へ説明しに行く人材が証券界に居ましたが、今は排除されました。このような清貧思想をジョージ・ソロスも懸念しているようで、同氏は米経済の健全さに懸念を表明、中国に対する通貨切り上げ圧力を継続すべきだと述べ、米国もドイツもその他の諸国も世界経済がなお動揺している時期に財政緊縮に邁進すべきでないと改めて警告したそうです。

財政規律の厳格化は景気回復を悪化させます。
弱い時は規制を緩和し、強い経済の時に規制を強化すべきなのです。今の時代は強い時に何もしなかったから、爆発してその反省の日々です。でもバフェットも景気の二番底はないと明言しています。ソロスは現役を引退していますからね。まぁ、日本のような清貧思想への道を欧米は歩まないでしょう。時間的概念が違います。

朝日新聞系列の報道によれば、日銀の白川さんは「超低金利、将来バブル発生の恐れ」と講演したと言います。この指摘は澄田元総裁時の日銀政策が、如何に失敗したかと言う極度の反省が染み付いているようです。あの当時は、土地は下がらないという土地神話があり、いくらでも担保さえあれば銀行はお金を貸してくれました。貸し出し競争をしていましたね。ところが今は…一度、銀行にお金を借り行けば分かります。杓子定規なマニュアル基準に合わないと絶対に貸付は行われません。時代背景により、金融政策は変わるべきなのに…今は冬に裸になって氷の海に飛び込むような厳格な規制です。このような認識表明を白川総裁自信が為替介入した翌日に述べるのでしょうか? まぁ、見出しだけだから白川さんの真意は分かりませんが…。

日銀は政治家からの要請からか? 
非不胎化政策を実施していると言います。この用語の解説は良いですよね。要するに介入した円を、市場に放置するということです。バブルの反省から、為替介入しても不胎化政策で市場にだぶついたお金を、国債により吸収するのが不胎化ですね。オペをしないから非不胎化なのです。でも金融機関はお金があっても規制で貸しませんからね。だからこそ金融機関に、貸し出しノルマを与え、多少、危ない融資も実行させて、景気を刺激する必要があります。的確な窓口指導は日銀の仕事ですね。日本振興銀行を潰さずに、公的資金投入で助け、危ない融資でも今は実行すべきなのです。

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さてゴタクは兎も角、今日はコマツなどが賑わっていましたね。
トヨタの3000円台回復とか…盛りたくさんの内容でした。ただ個別銘柄の個人の対応は鈍く、増資リスクが顕在するので、個別株を触らずに、もっぱら指数の売り買いを繰り返すネット・トレーダーが多く存在するようです。市場が弱いから、なかなか活況相場になりませんが、徐々にエンジンが温まっている様子でしょう。騰落レシオは少しずつ上がっています。今日は111ですね。

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ホンダは来年、アルゼンチンで新工場を稼動させるそうですね。本当は2009年の予定だったそうですが、金融危機で延びていました。日産は相変わらず好調のようです。日産マーチの世界受注は5万4000台で、年間計画を28%上回る水準だそうです。更にインドからも欧州へ、そうしてメキシコでの生産も始めます。このような現実は、関連企業の株価を刺激します。やはり株価2倍の素質があるかな? 少なくとも300円台の株価は500円台へ上がるのでしょう。また買い直そうかな?

まぁ、政策当局の言動には逆らわないことです。政策に逆らうな!これは相場の鉄則ですが、菅政権は大丈夫かな? 先ずは円安の方向で相場の主役を考えています。

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投稿者 kataru : 2010年09月16日 18:30