今日の市況(2010年)(2010年09月07日)
本当に、この国はどうなっているのかな?
以前借りた融資の件で、相談するためにアポイントを取って担当者に面談したのだが…。「その件は当社のホームページからみて、それに従い対処して下さい」と…追い返される始末です。この国は、全てがマニュアルに縛られ、それ以外の対応が効かなくなってしまった感じです。人間が生活しているのに、マニュアルが優先される奇妙な現象が至るところで起こっています。何故、こんな硬直化した国になったのでしょう。
先日、娘さんの注文をお母さんから受け、何度か続くので会社から注意を受け、お客さまのお母さんに「申し訳ございません。お嬢様御自信からの電話でないと、注文が受けられなくなりました。」とお詫びを申し上げた次第です。良く旦那さんが奥さんの分も一緒に買っておいて欲しいと言われますが「ご本人からご承諾を頂かないと注文が受けられません。」と断るから、仕方なく奥様が電話口に出て確認を取るありさまです。
何故、これほど制度が硬直化したのでしょう。
だいたい、やはり役人の数が多すぎるのでしょう。こんな細かいことまでチェックが入ることが異常でしょう。証券会社の注文は全て録音されており、検査の人間が一々お客様との会話を聞いてチェックする。何故、こんな馬鹿げた事に、無駄な経費を使うのでしょう。どんどん効率が落ちて日本は競争に負けていきます。国民があまりにも安全・安心を求めるから、このような厳格な制度になるのでしょう。消費庁の新設など…。別に日本製だろうが中国製だろうが、そんなに大きな問題かな?うなぎの産地の偽装など、一部に悪いことをする奴がいるから、どんどんおかしな制度に変化している気がします。
金融商品取引法など…誰が誰のために作った法律なのでしょう。
確認書類が入ってないから注文が取れないとか…全て事後ではなく、事前処理になっています。株式を買いたいと注文を流すとコンピュータは事前書類が入ってないから注文を受け付けませんが、事後では駄目なのですね。しょうがないから、注文をストップして書類の回収です。時間差があり3日から5日以上掛かるでしょう。その間に株価は変動します。
信用取引を申請すれば、先ずは事前に会社のチェックが入り、管理部門から承認されてから約諾書などに署名・捺印になります。営業の現場には権限がありません。一度で済む仕事が二度、三度になります。昔は事後ですべてOKでした。きっと一部でトラブルがあり、それを基準にマニュアルが作成され、人間はいつしかマニュアル・ロボットです。マクドナルドの対応は何処でも同じ…。例外は認められずに、まるでロボットですね。あれは日曜日の朝日新聞かな? 東大を出て外資系金融機関で働いていたが、敗戦処理の後ろ向きの仕事ばかりで嫌になり、日本を脱出して上海に行く若者の姿が紹介されていましたね。
僕らの場合は、小泉・竹中のUFJ銀行の検査の辺りから、強権指導が始まった印象を抱きます。あの時、かたる君は竹中改革に反対の立場でした。市場原理を優先させるのは良いが、役人が民間同士の約束に口を挟むべきではありません。犯罪になれば別ですが、当事者同士が納得しているのに、第三者の役人が口を挟むべき問題ではありませんね。皆が役人の頼り、お願いをするから、自立できない国民を基準にマニュアルが作成されているような気がします。
姉歯の事件は確かに悪いけれど、この程度のリスクは生きているので当たり前ですね。監理を役所に求めるのはどうかな? 相撲の話もそうですが…いつから、こんなガチガチの世の中になったのでしょう。昔は銀行の支店長が判を押せば、それで融資はOKでした。裁量権が絶大でしたね。今では背任行為だとか…融資が回収できないのは結果論です。株を買って下がったと言って文句を言っているのと、同じように見えます。助けたい企業ならどんどん融資を実行すれば良いのです。それを公認会計士が自分の裁量で減損会計をしないからおかしいとか決める問題でもないでしょう。
いつしか市場参会者はマイナス思考が、かなりのレベルまで進行しています。昔なら株が休むことはあっても、あまり急落はしませんね。ところが今では動きが止まった瞬間に下げ始めます。逆に上値を買う人は独り舞台です。追随がない市場だから…。市場動向を見ていると、この国のあり方を考えさせられます。
円高で海外資産の買収などを例に挙げ日銀総裁はご満悦。喜ぶ人より対応に四苦八苦しているから、日銀批判が沸き起こるのでしょう。自分たちは正論だと述べていますが、それならば国民は豊かになり世界一のGDPが確保される筈です。ところが競争力も、一人あたりのGDPも凋落していく国家です。仕事をやりたい奴が、存分に仕事が出来る環境を作るのが役人様の仕事でしょう。決して硬直化したマニュアルを押し付けることが仕事はないはずです。レイバーデーでお休みの海外市場を気にしている日本人かぁ~。

投稿者 kataru : 2010年09月07日 18:21