未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2010年)(2010年09月03日)

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米国では雇用統計数字の発表を控えているのに株高になっています。
しかし日本の証券マンは、今晩の雇用統計数字を皆が気にしています。不思議な気持ちです。何故、他国の指標がそんなに気になるのでしょう。確かに日本株は外人投資家の売買比率が高く大きな影響を受けますが、だからと言って米国民がそんなに気にしていないのに日本人が心配する光景は、やはりおかしいな。デフレ経済が長く続くと、みんなの発想がマイナス思考になります。マスコミがそうですからね。

米国は市場経済の国で株が上がると、必ずと言っても良いほど債券は売られます。株が上がると金利が上昇するのです。金利が上昇すれば日米間の金利差が拡大するので、円安になりますね。円を売りドルを買って投資する円・ドル・キャリーが、一時は盛んに行われていました。日米間の金利差が縮小し最近はこの話は消えています。でも基本的には米国の景気回復は、米国の金利を上げ総需要が増えますから、日本の企業業績にプラスになり株が上がってもいい筈です。この雇用統計は遅行指数です。逆に先日発表されISMの製造業景気指数はアンケート調査ですから、実態が把握でき先行指数ですね。

まぁ、このように景気指数には沢山のものがあり、それぞれ景気循環の位置により使い分けているようです。住宅価格なども遅行的な要素を秘めています。人々が家を買うのは景気がよくなった後ですからね。雇用もそうです。最初は残業で凌ぎますが、忙しくなってくると人材を新たに雇うわけですから…。今は景気が二番底になるかどうかですから、だんだん先行指数のウェートが高くなってくるのでしょう。勿論、雇用が増えれば、さらなる景気拡大に繋がります。丁度、薪に火をつけるようなものでしょう。種火だけで火が消えるか…このまま本当に薪全体に火が回わり焚き火に勢いが出るかどうか…。その動向が今は見えないから、相対的に市場の出来高は少ないのです。

例えば中国では、車の在庫が増えて問題化されていました。主に小型車ですが…。需要以上に生産量を一気に増やした為とされています。しかし販売はマズマズです。今日の日経新聞には値下げ競争で、トヨタの販売量が前年同月比16.1%増になったと言います。一番売れたのはマツダのようです。なんと前年同月比35.8%と言う驚異的な数字です。以前から指摘しているように、フォードから生産基地を移管したことが背景にあるのでしょう。流線型のアテンザなどのモデルは中国人に人気なのです。更に新車のミニバンのプレマシーを、もし中国で発売すれば人気になるでしょうね。まだ決めていないようですが…。中国では最近ミニバンタイプが売れており、しかも流線形が人気車種なのです。ただ為替が問題で…。でも時間の経過が対応策を生みます。何れ自動車会社は新日鐵などの大手鉄鋼メーカーの薄板供給から、東京製鐵や海外製のものに切り替える時代が来るでしょう。

話は逸れましたが、薄型テレビの減産やパソコンの売れ行き不振などが底流に流れ、この動向が気になっているから、景気の二番底説が存在します。しかし日産も好調ですね。新型マーチは既に2万台の受注を確保したと発表し、目標の5倍の水準だそうです。またミニバンのエルグランドも発売開始2週間で1万台を突破しました。中国の在庫量が適正水準になると二番底説は消えるかもしれません。インドネシアをはじめアジア各国は好調のようです。マツダの株価が反転する可能性が出てきたのです。更に自動車部品株も同じことですね。

自分で調べてみると分かります。
PER10倍以下の株がゴロゴロしています。既に株価は二番底を前提に動き、この下げ過程で二番底の水準まで、下げている銘柄は沢山あります。つまり株価は二番底を織り込んでいるのです。ここで…FRBや米国政府の二番底回避行動や、アジアの躍進が続くと…年末に二番底説が消える可能性があります。そうなったら…株価はどうなるか? 

例えば…個別銘柄はあまり挙げたくないですが、日産系の部品メーカーの鬼ゴム(5196)ですが、既存四季報の通期予想は1株利益44円となっていますが、会社側の第一四半期終了時の決算短信では、通期予想が1株利益64円となっています。今日の株価は343円ですからPERで5.3倍の評価ですね。世界景気が二番底にならずに、適度な成長を続けたら…。日産自動車は南米にも力を注ぎ始め、世界中で増産体制を構築しています。株価はPER10倍を上回っても不思議ではありません。更に増産体制が軌道に乗れば当然、更なる増額修正も考えられます。

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まぁ、こんな感じです。
今の株価の焦点は二番底が実現するかどうかです。しかし既に株価は二番底の水準まで下げていますから、ここから更に下がるような危機的な状況が生まれるのでしょうか? 多くの銘柄が上がると考えるほうが自然だと考えています。意外に強いのは景気動向に敏感な銅などの資源の国際価格です。さて貴方は二番底派でしょうか? それとも…。

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投稿者 kataru : 2010年09月03日 18:58