今日の市況(2010年)(2010年08月09日)
物事の捉え方は様々です。
私は長く証券マンをしており、散々、新聞報道に騙され、株で損をしました。だから報道の中身を精査するようになっています。何度も書きますが、日経新聞なんか…自分で足を運んで取材する記事はごく僅かでしょう。しかも恣意的な解釈が多く意図的な流れをよく感じるのです。何も私だけの特別な感覚ではないでしょう。
先日、日本相撲協会の理事長の武蔵川さんが辞任すると朝から報道され、朝日新聞を始め、新聞やテレビが挙って、辞任すると世論を煽っていましたが、実際は継投でした。おそらく文部科学省からのリーク記事なのでしょう。これは推測ですよ。役人はマスコミを使って世論を誘導します。マスコミも、その主旨に沿った記事を書かないと、後で情報をもらえない事態に陥りますから、互いに利用し合っているのでしょう。
結局、読者は記者の意図を感じ実体は何処にあるのか? 自分自身で考えなくてはなりません。8月7日の日経朝刊に「米雇用13万人減」と言う文字が躍っていました。この記事を読んで、多くの人は二番底を連想したことでしょう。しかしNYダウは朝方こそ大きく下がったものの、その後、僅かなマイナスまで戻しましたね。解説は追加緩和策期待で戻ったとされていました。しかし…本当かな?
かたる君は用心深くなり、米国のサイトまでアクセスして自分で実際の数字を確かめました。確かに悪いのです。良くはありませんよ。しかし見方によれば、悪くもありません。むしろ改善しているかもしれませんね。何故なら、米国は5月に国勢調査のために臨時に人を雇い入れそうして解雇しています。その数が40万1千人と言われていました。同じようなことが10年前にもありましたね。今回はもっと大きな変動です。この政府関連の雇用変化は今年に入り1月は2千人減、2月は2万3千人減、3月は5万人増、4月は7万2千人増、5月はなんと38万1千人が増えており、6月はその雇用がはげ25万2千人減、そうして7月も20万2千人のマイナスです。その様子は下のグラフです。

一方、民間企業だけの雇用では、1月は1万6千人増、2月は6万2千人、3月は15万8千人、4月は24万1千人、5月は5万1千人、6月は3万1千人、そうして7月は7万1千人と、この3ヶ月で一番増えています。昨年1月に80万6千人も人を減らし、その後、下のグラフは徐々に改善しているように見えないのでしょうか? ここで私が述べたいことは、一般的に信じられている現象も間違っている可能性があるから、自分で考えろということです。

まぁ、色んな解釈はあります。しかし二番底など本当に起こるのでしょうか?
まぁ、ドイツは補助金をやめて、車の売れ行きは約3割程度、落ち込んだといわれています。だから今期の自動車会社の下期の予想は慎重ですね。
例えばダイハツなど…、異常な業績予想数字を発表しています。これは株主や投資家を馬鹿にした通期予想数字です。だって第一四半期に199億45百万円の利益が出たにも拘らず、通期の予想利益は210億円と発表していますね。いくら下期に為替の予約がしてないとか…インドネシアで国税当局ともめており損失の可能性があるにしても、明らかに異常な数字発表ですね。

皆さんは、株価を見て下がれば、売り、上がれば買いに入りますが、自分の価値観を持ってくださいね。例えば、荏原と言う会社が、今日は賑わっていました。驚くほどの増額修正ではありませんが、背景には中国の動きが関係しているのかもしれません。先日の10年で65兆円、5年で26兆円の省エネ・環境投資の話が背景にあり、中国工業情報化部は5日に、2010年の製鉄、製鋼、コークス、セメント、ガラス、製紙など18の業種の立ち遅れた生産能力の企業リストを公表し、2087社がリストに入れられたそうです。工業情報化部は関係方面に有効な措置を採り、リストに入れられた企業の立ち遅れた生産能力を9月末までに閉鎖するよう促したそうです。つまり確実に省エネ・環境投資が中国で進んでいる現象の一つです。そんな背景があり、僅かな増額修正でも荏原が反応したのでしょう。勿論、この関連で小さな関連銘柄のチャイナボーチは、一時、ストップ高していましたね。
秋のテーマとして考えられる銘柄は、新高値を形成したりしています。ここでは増額修正と自社株買いの東海カーボンや戸田工業などはリチウムイオン電池関連のメーカーです。この閑散市況の中でも調べれば上がっている株もあるのですね。更にLTE関連でフィデリティーが狙っているアンリツと言う会社があり、この分野は日本が世界で最先端を走っています。3Gから3.5G、そうしてLTEの3.9Gの世界の話です。携帯電話の通信スピードの話ですよ。通信スピードが光通信並みになるのです。(若干、遅れますが…)スマートフォンが売れ、動画が電波に乗って飛びます。この携帯コンテンツに、かたる君は早くから注目し、既に散々痛い目に合っています。でも、そろそろ華が開くはずですね。今日は関連銘柄のDENAが賑わっていました。日本はiphoneが主流ですが、世界ではアンドロイドですね。このアンドロイドに進化を与える組み立てソフトの技術を持っているユビキタス。LTEから携帯コンテンツ、組み立てソフトに流れる相場の芽があります。
相場環境は閑散としているように見えますが、水面下では新しい芽が顔を出し、ソニーの株価が物語るように相場は徐々に底離れを演じ始めました。

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株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ投稿者 kataru : 2010年08月09日 18:22
