未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2010年)(2010年08月30日)

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ついに日銀は臨時の金融政策会議を開催し、追加の金融緩和を決めました。日銀自らが認めているように、いくら緩和政策をとってもデフレギャップを埋めることはできません。今日は20兆円の新型オペに加え、更に10兆円を期間6ヶ月で資金供給をすると言います。ほぼ全部のアナリストが述べるコメントは「背中を押された形で実施し、予想通りの内容であまり効果がない」と言うコメントです。

米国株の影響と、日銀の金融緩和、更には政府の景気対策期待が、今日は日経平均株価を一時は289円高まで押し上げましたが、日銀の金融政策発表と共に、上げ幅が縮小し引けは158円高に縮めました。為替も債券相場も同じ展開です。株式の信用取引で連日の追証でも経験すれば、実体経済の悲哀を感じるのでしょうが、やはり雲の上の人かな? ポーズだけなら、誰でも役割を演じることはできるでしょう。市場経済とは…市場の反応が全てで、どの政策を実行したとか、しないとか…の行動は、結果で評価されます。つまり結果が出なければ「失格」と言うことです。

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遼君だって負け続ければ、いつか人気は離散します。松井も松坂選手も最近は冴えませんね。しかしイチロウは人気を堅持しています。株と同じで低迷しっぱなしでは、いつか見放されます。政策も同じでしょう。自分だけが自慢する先端分野への融資など、中央銀行としてのパフォーマンスに過ぎません。ノルマも達成しない駄目セールスマンが言い訳をしているようなものでしょう。

でも日銀は過去に比べれば一所懸命にやっています。馬鹿にしてはいけません。日銀はデフレには無敵の武器を持っていますからね。しかし…何れ時間切れで、この事態回避に追い込まれる前に、是非、ソフトランディングの方向性に導いてもらいたいものです。でも僕は下げ続ける株を見て、このまま8500円を下回るという見方をしている人が居ましたが、一度は反発すると考えています。やはり、いつもの強気のかたる君です。

10月の信用期日到来を前に、下げが加速するという弱気な見方が大勢を占めています。ビスタの読者には、具体論で解説していますが、株価は不思議なもので整理は時間が決めますね。人間の心理は時間が解決します。失恋の痛みや嫌な失敗の過去は誰にでもあります。しかしその失敗などの心の痛みは、時間がやがて調和してくれます。

私が注目しているのは、まったく違う分野にあります。既に日銀や政府に期待感など抱いていません。失われた時代である20年の歳月が「見切り」と言う心を育ててくれました。むしろ民主党政権になり、昨年末に追い込まれた日立などに象徴されるように、転換を余儀なくされ、このように駄目な企業が、真に強い企業に変化しているように感じますね。(日立が成功するかどうかは別の話し)
日本電産はEmersonの所有するMotors & Controls事業を取得する事にしましたね。従業員が6000人、売上げが836百万ドルの会社です。今年1月にイタリアのSole Motorsを買収し、今度はこの円高を利用してモーター分野において地盤強化に動いています。円高…と嘆き騒がないで、このチャンスを利用している永守さんは、やはり一流の経営者なのでしょう。

今日の「円高 闘う企業」と言う読売新聞を読んで、ホンダに追随している企業が多くなってきたなぁ~と安心しています。でも日立はやはり出遅れ組みらしく、2009年度の東芝の57%に対し、現状は25%の海外部品調達比率で、これをそれぞれ12年度に東芝は70%、日立は50%に高めると言います。日銀総裁はきっと空洞化支援派閥なのでしょう。だいたい政府が製造業の派遣禁止を決めた、あの法案にグローバル感覚が欠如していますね。まぁ新日鐵の株式持合い復活も驚きました。あれは2006年の話です。あれほどの大企業の経営者が、あの程度の認識なのです。

昨年、日銀の臨時政策会議で、一度は外人投資家も政策転換を感じたのでしょう。しかし普天間問題のやりとりを見て債券が買われ始めます。この時期は3月でしたね。そうして4月に株価は下がり始めますね。結果論の解釈は、誰でも簡単に解説できますが、未来分析は難しいですね。要するにスピードの問題なのですね。何れ解決して正常化されますが時間の分析は難しい。中国がGDPで日本を抜いたように、時間の問題だけなのです。2番底は米国や欧州の落ち込み分を新興国は埋められないという見方ですが、欧米は馬鹿じゃありませんし、景気が大きく落ち込むかどうか…。

温家宝首相と岡田外務大臣、直島経済産業相が会談しましたが、中国のストは背景に低賃金の問題があると指摘し、日本側の主張と隔たりがあると報道されています。つまり中国人の購買力は上がり続けますね。新興国はインフレで、先進国はデフレなのです。その差は加速度的に均等されていきます。この時間の見極めが相場の流れを決めます。確かに日銀の金融政策や経済対策は大切ですよ。しかし、それ以上に全体の流れを感じて欲しいものです。

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投稿者 kataru : 2010年08月30日 18:17