今日の市況(2010年)(2010年08月25日)
白川さんが米国へ出張する前に、政策発動を狙ったリーク記事が、先日の産経新聞に続き、今日は御丁寧にも、日経新聞の一面とNHKで報道されていましたが、市場からも、世論からも、催促されても日銀は実質為替レートを盾に動きませんでした。まぁWSJは米国の新聞だから「円高は悪いことばかりでない」と日銀の姿勢を弁護していますが、トヨタ自動車の株価を見れば分かるように、製造業の雄と称えられた会社の凋落振りが窺えます。

何度かIRNETでも、トヨタの苦境ぶりを伝えています。
米国のリコールで叩かれたのは普天間問題の布石と言われましたが、メディアの保護が逆風に変わったトヨタは、販売奨励金を積み上げても他社より実績が悪くなっています。米国だけなら分かりますが、残念ながら中国でも値下げしても売れない車になっているようですね。でもインドネシアでは強いですけれど…。トヨタの株価をみれば分かりますが、政治家さんの認識が、現実を理解していないことが分かります。
日本の政策はグッドウィルを倒産に追い込みました。
考えて下さい。グッドウィルの商売は行き過ぎがあったかもしれませんが、あの状態が日本の現実なのでしょう。介護で働く現場は悲惨で、利益を上げる為には安全、安心のユトリを省かないと、対応できないのでしょう。驚いたのは介護だけでなく、製造業への派遣禁止ですね。たまらない輸出企業は円高の援護もあり国内工場を統廃合して、海外へ新設します。第二の空洞化が、ますます日本を苦しめています。
やはり行き着く処まで、落ちるのかな?
菅総理では、この有事を乗り切れるように思いません。残念ながら政治家の指導力が欠けて見えます。主義主張をコロコロと変えるようでは、人は付いてきませんね。八方美人には有事の政策は出来ないでしょう。僕の思い違いなら良いのですが…。

さて米国では中古住宅販売が大きく落ち込んだと言います。確かに400万戸割れは見たことがありません。ただ在庫が大きく増えているわけではありませんし、価格も下落しているわけではありませんから、大げさに騒ぐほどの事でもないというのが私の見方です。悪いのですよ。悪いけれど、そんなにあわてる事もないと思います。むしろ気になったのは日経のベアー総裁の発言で「証券・保険に資本増強要求」と言う内容の記事の方です。でも彼女も清貧思想論者なのでしょうが…、どの程度の権力があるか不明です。まるで決まったように報道する記事は、多くの人に誤解を与えますね。「臨時日銀政策会議の記事」と同レベルの話なのでしょう。

中国の胡錦濤主席は南アフリカへ飛び、確実に実績を積み上げているのに、日本は何をやっているのか…。みんな他の国に負けていますね。韓国は利上げをするそうですね。サムソンの社長は、10―12月期は堅調だという認識を示していましたね。増え続ける信用買い残を抱えるDRAMのエルピーダは、新安値を更新していました。まぁ競争に敗れた企業と世界のサムソンでは比較になりませんが…。
市場で値上がりしている銘柄の話題は乏しく…中国26兆円投資の省エネ・環境関連のチャイナボーチ(1412)は、西部鉱業股份有限公司との間で、同社の子会社である唐湖電力分公司の2基の135MWユニット向けに湿式排煙脱硫エンジニアリングを提供する契約を締結したそうです。何故、この銘柄がこの価格なのか? 理解に苦しみますが怪しい部分の影も窺え、マイナーなイメージですね。しかし東証が認可した会社なのだから…大丈夫だと思っています。基本的に株屋は会社側が発表した資料を信じるしかありません。
ただソニーの株価も怪しくなってきました。何らかのアクションがないと済崩し的に事態が悪化します。残念ながら第一生命は10万円を割りました。上場当初、何故、この株価が妥当なのか理解に苦しみました。みずほの方がずっと割安だったからです。決算書を見れば分かりますが…一部の権力者の為に市場が歪んでいるとしか言いようがありません。注意深くじっと見守り、早21年です。まだ見守る時間が必要なのでしょうか?いつ行動を起こすのでしょうね。きっと僕と同じように夢の中で空想を描いているのでしょう。


投稿者 kataru : 2010年08月25日 18:58