未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2010年)(2010年07月28日)

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米国は大幅な上昇を続けていた所に、景気の先行指数である消費者信頼感指数が下げたわりに意外に確りしていました。ケース・シラーの住宅価格指数は、若干、上がりましたが基本的には横這いなのでしょう。このケース・シラー住宅価格指数の開発者の一人であるシラー。エール大学教授は「私の考えでは、景気が二番底に陥ることは、現在の景気後退(リセッション)から立ち直る前に、別のリセッションに見舞われることだ。こうした種類の景気の二番底が現実のものとなる確率は50%を超えている」と述べています。

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一方、予想通り上海総合株価指数は2600台に回復してきました。
中国ではCPIが上昇気味で金利の上昇を懸念する声もありますが、このGDP成長力で2.9%なので問題はないでしょう。日本以外は強い株価になってきました。待機資金が動き出すタイミングとしてゴールドマン・サックス(GS)とSECの和解を掲げていましたが、その通りの展開になってきました。

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先日も先進国のデフレと新興国のインフレの綱引きだと述べ、新興国のGDP水準と人口の比較グラフを載せましたが、時間の経過と共に新興国優位になるわけです。何しろアジア圏の人口は多く、これらの人々は上昇志向の消費世代です。中国では車が欲しいと願う人は非常に多いのです。何れ年間2000万台を突破するのは時間の問題で、現在の在庫増加は成長期の生産バランスを欠いた動きで一時的な現象なのでしょう。躍進振りは凄まじく競争力のある部品メーカーは設備投資ラッシュを続けています。

例えば椿本チェーンですが、この会社の競争力は素晴らしく、韓国の現代自工向けだけでなく、タイの日産、インドのトヨタ向けと…韓国に次いでタイや中国で2割の増産を実施すると本日の日刊工業に掲載されています。タイミングチェーンドライブシステムは競争力がありますね。国際競争力のない会社は赤字計上を余儀なくされます。ツガミは黒字転換しているのに業界トップの森精機は赤字を余儀なくされる。今の時代は業界序列を無視した戦国時代で経営者の手腕が大きくものを言うようです。昔は設備投資といえば業界トップを買えば良かったのです。しかしブリヂストンではなく国際戦略を整えた日産が主体の鬼怒川ゴムの好業績が示すように難しい時代になりました。

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僕らは先ず業界トップ企業を買い、それから二番手、三番手の企業の株式を買えば良いと考えてきたものですがこれが時代の変化でしょうか?

相場の物色をみると、最近は先物の影響力が大きく、システム売買が盛んのようです。NY市場が高いと日本株も高いというバランスより、今日は円安と言う為替に連動した印象ですね。おそらく為替を組み合わせた先物取引のホジションが多く存在するのでしょう。昔は個別株の業績が株価に与える影響が大きかったのですが、最近は市場全体に影響される割合が高いようです。つまり個別株の仕掛けのタイミングも先物に合わせた行動が求められるようです。だからこそ日々変化するβ値投資なども有効かもしれません。β値とは日経平均株価に対する連動率と考えて良いですね。1ならほぼ日経平均と同じ動きで、1.5なら5割増しの連動率と考えて良いのでしょう。まぁ参考になるかどうか分かりませんが四季報の検索から月足ベースのβ値上位企業で時価総額が大きなものを列挙しました。

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投稿者 kataru : 2010年07月28日 19:01