今日の市況(2010年)(2010年07月23日)
米建設機械最大手キャタピラーの4―6月期の業績は91%増の純利益は7億0,700万ドル。売上高は31%増の104億1,000万ドルだったそうです。98億ドル予想より良く、通期でも下限売上げ予想を380億ドルから390億ドルに引き上げ二番底リスクが薄らいだと言います。更に中古住宅販売は落ち込みましたが、此方も8.1%減の520万戸予想より、5.1%減の537万戸となり、良い数字だった為に株式は上がったと言います。売買単価が上がり問題ないと思っていますが、期間の長いグラフを見ると明らかに改善されている印象です。後は新築に波及するかどうか…。


欧州は景気が減速すると騒いでいますが、株価の推移をみると日経平均とドイツの比較は下のようで、イギリスと比較してもこんな感じです。日本株だけが弱いですね。デフレ意識が定着した日本人らしい選択ですね。ITバブル当時、鳴り物入りで誕生した野村日本株戦略ファンドの残高がピーク時1兆1670億円でしたが、現在は997億円に減ったそうです。基準価格は4398円ですがひどい状況にちがいありません。昨日のみずほの出来高が話題になっていましたが、馬鹿にされたものです。発行済み株式総数の10%程度が空売りの対象になっていたようですね。あの出来高の買い注文の多くは買い戻しなのでしょう。日本を代表する会社を餌にするとは…。


日本の機関投資家は持ち合い解消や保有株を減らして、日本国債や米国債を買っていますが中国は日本株を買っているようです。「オムニバス・チャイナ」のファンド名が株主名簿に登場しているそうです。日本を代表する三菱UFJや日立など…。既に6155億円ほど買っているとエコノミストに載っていましたね。日本人は売り、中国人が株を買うか…。外人投資家が買わないと上がらない日本株です。しかしキャタピラーの影響もあるのでしょうが、本日、コマツは頑張っていました。だんだんこんな展開が増えるでしょう。このチャートのように25日線を上回り前の高値を取ってくれば投資心理は徐々に変わります。今日のソニーもその一環かな? ただ先物からの裁定取引が主体のようです。


中国市場でも携帯電話はかなり普及し既に60%を超えたそうです。しかし世界一の携帯電話販売会社のノキアの業績はスマートフォンに出遅れ悪かったようです。何しろ第2四半期の純利益は40%の減少だそうです。アップルが浮きノキアが沈む。注目している上海総合株価指数は今日も続伸しました。なんと5連騰しています。中国工商銀行は高かったようですね。更にロンドンでは銅の市況が5月の中旬の水準で1トンあたり7010ドルと大台に乗せています。ニッケルも高くなり本当に2番底なんかあるのでしょうか? 資源だけでなく、昨日の米国株の上げ方などみると、待機資金が流れてきたと言う推測に現実味が増してきましたね。銘柄は指摘している通りです。今日は値上がり上位に注目銘柄が顔を出していました。下げ相場は弱いけれど買いに強いかたる君、せめて2年程度の上昇相場になれば復活できるのに…。日銀さん、やり方はたくさんありますね。お願いします。
週末ですから、1冊、紹介します。
細野康弘さんが書いた文庫本の「小説 会計監査」(幻冬舎文庫)は、UFJの金融検査のことが実話のように書かれていました。あの時、竹下さんのやり方を批判したかたる君。やはり同じように考える人は多いのですね。でも僕は市場原理主義者だから…筆者とは少し意見が違います。でも会計士の世界のことが書かれていて…インデックスやUSENはおかしな監査だと批判していたかたる君の主張を裏付ける内容でしたね。筆者は中央青山の代表社員だったようで、かなり実話に近いのでしょう。あまり面白くはありませんが、内容の濃い小説でした。実は日本の銀行の「飛ばし」が指摘され、山一證券は倒産させられましたが、今回の金融危機で米国は同じ事をしていたのです。政策担当者は米国本位ではなく、国益を重視した政策を採用して欲しいものです。本当に日本人は外圧に弱い国民です。やはり実力本位の社会形成が急がれますね。
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株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ投稿者 kataru : 2010年07月23日 18:05
