未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2009年)(2009年10月02日)

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まったく…暗い話しばかりですが、今日は明るい話しを最初にもって来ました。
なんと待望の海外からの受注を三菱重工は獲得した模様です。そうです全日空が付き合いで25機発注しただけのボロ飛行機か?と思っていましたが、なんと米国の大手地域航空会社のトランス・ステール・ホールディングスから100機の大量受注となった模様です。開発費は1500億円以上と言われ、採算ラインは350機から400機と言う話しですが…MRJに国際競争力があることが、これで証明されましたね。最近では炭素繊維よりアルミを使うケースが多いようですね。炭素繊維は優れているのですが加工技術が難しいようですね。先ずは目出度しめでたし。これでオリンピックも決まれば、もっと良いけれど…。そのオリンピックは、最初の15歳の少女の登場は、環境問題を訴えるもので面白いプレゼンでしたね。

さて米国では日銀短観と同じようなISM製造業指数は発表され、予想値より悪く株価が売られたと言います。しかしISMは単なる切っ掛けで、もともと高値圏にあるNYダウ平均株は調整を欲していました。上海総合株価指数が一足先の調整に入ったように、おそらく、今の市場経済を引っ張っているのは中国経済の動きでしょう。その中国は現在、共産党建国60周年でお休み中ですが、この株価指数が注目されます。さてISM製造指数は50が景況感の分かれ目と言われています。今回の数字が予想より悪かったと言っても52.6となっていますからね。最近の動きは下のグラフですが…。もっと期間を長くしたグラフはあまり見た事がないでしょうから、載せて見ました。このグラフから分かることは「100年に一度の大不況」と言いますが、かなり大げさな表現だと言うのが分かりますね。

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米国の指標で注目されていた9月の自動車販売台数は、前年同期比22.7%減の年換算で922万台と、再び1000万台を割り込み補助金特需の反動が表れている様子です。ただ10月、11月は家電製品の補助金制度が開始されますね。

さて東京市場は、株価を支えたハイテクの利食いが入り下がりました。前から安かった金融株も下げており全面安の動きで、売り物もないのでしょうが買い物も薄く、どうしても株価は弱くなっています。長いデフレが力を奪っている様子です。先日、述べたエレクトロン買いの銀行売りのロング・ショート戦略の手仕舞いが続いているとの見方もありました。考えてみれば市場はかなり戦略的な動きに影響されています。最近ではコンピュータの自動発注なども多いと聞きます。この銀行株には、こんな見方もあります。銀行株のPBRは東証一部平均に比べ25%の割安水準で、仮に新BISで増資が必要になり実施したとしても、20%で充分足りるので既に株価は増資懸念を織り込んでも、割安水準に突入したと言う見方です。(みずほ証券 北岡さん)この話しは、かなり説得力がありますね。

私は2012年の話なので、この材料で株価が下がることがおかしいと考えています。今、増資をする必要は何もないのです。それでは野村證券は、何故、増資を行うのでしょう? この点はビスタに見解を述べる事にします。何しろファイナンス期間中なので自粛しないと…。株価が下がると何故か、体が燃えてくるのが分かります。そろそろ本格的なセールスを…と考え、何人かのお客様に電話をかけ始めました。本格的に株価が上がる為には、前提条件がありますからね。先ほど中国株を見ていましたが、この調整下でも中国工商銀行の株価は高い位置ですね。タイの銀行に対しTOBをかけたと言います。邦銀も自分の支店を構築するより、インフレで成長力のあるアジアの銀行を買収すれば良いのです。中国はすごいですね。

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今日はある中小企業の現実を掲げます。
この会社は家族経営で建設業ですから斜陽産業です。黒字を維持するために、働いている奥さんの給料をカットしました。それでも足りずに経費節減するために事務所を個人から会社名義にして家賃を削りました。尚、足りません。仕方なく社長の給料をゼロにしてようやく均衡し黒字を維持しました。しかし現実の景気はどんどん悪化しています。社長は言います。これ以上、売上が落ち込むなら子供達の給料を削り黒字を維持しなくてはならない。赤字になれば廃業しなくてはならないよ。と話しているそうです。同業他社の社長は腹をくくり事業を閉めると言います。そうして工場をアパートに建て替え会社を廃業すると言います。長引くデフレは活力を奪い、やる気をどんどん奪います。人間の活力は「明日は良くなる」のあすなろ物語です。

『気がつくと、二人の死体の右手に、杉の木立に混じって、翌檜の老樹が一本だけ生えていた。 鮎太はいつか冴子が家の庭にある翌檜の木のことを、「あすは檜になろう、あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。でも、永久に檜にはなれないんだって!それで明日なろうというのよ」と、多少軽蔑を込めて説明してくれたことが、その時の彼女のきらきらした目と一緒に思い出されてきた。』(あすなろ物語より)

今日も愚直に銀行株を買っている。

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投稿者 kataru : 2009年10月02日 18:12