未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2009年)(2009年09月24日)

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

NY市場は1万ドル前に一進一退を繰り返す展開です。FOMC声明で「経済活動は上向いてきた」と底入れ宣言をし、ガイトナー米財務長官も「景気回復の始まりの局面にある」と述べています。金融危機の震源地なのに日本とずいぶん違いがあります。SP500が安値を付けた3月9日以降、金融株は2.5倍と上昇率が首位で、二位は素材セクターとなっており、教科書どおりの回復です。一方、日本は金融危機の影響が、ほとんどなかったにも拘らず、銀行株の動きは鈍く市場経済の国とは言えない現実があります。本来なら機関投資家や年金基金が金融株を買うのでしょうが、長いデフレ政策の為に、まともな考えを持ったリード役の人材が育ってないのでしょう。金融セクターが貧困な国は、GDPが伸びる道理はありません。何をするにもお金は必要なのです。困った現象ですね。マスコミが自己資本比率問題を大げさに取り上げる理由がわかりませんね。要するに邦銀の収益体制が問われているのです。市場原理がなかなか働きません。

鳩山首相は国連でCO2の25%削減を、国際公約にしたようです。
重要な事は条件が付いていることですね。米国と中国の2大排出国の参加が、必要条件になっています。財界からははやくも反対の声が挙がっています。当たり前ですね。雇用移転が心配されているようです。弱気論を唱える人の話しは、このような民主党政権に公約に対する拒絶反応です。CO2や最低賃金、公共事業投資など…、更に予算の失効により景気が落ち込むことを懸念しているようです。ただ象徴的な「八ッ場ダム」問題は痛みが伴っても必要なことでしょう。日本の労働体型を大きく変える必要があるからです。(ダム建設にかかる、本来、国が支給するべき予算を7割程度に減らし、その予算を地元に与え、予算配分権も与えれば良いのです。教育に使っても良いし、医療に使っても良いし、勿論、「八ッ場ダム」に使っても構いません。)内閣室が提案している多年度予算もいい事ですね。単年度にするから必要もない所に、無駄使いになるのですから…。

多くの民主党政権の提案は「八ッ場ダム」問題のように理想論です。
実現しようとすれば、当然、反対の声が湧き上がります。休みに田舎に帰ったのですが、おばあちゃんは、民主党に投票したと言います。「じゃ、おばあちゃんは年金が減っていいんだね。おばあちゃんの年金が、子供手当てに回るんだよ。」と言うと、複雑な顔をしていました。株が下がりはじめて、日本の矛盾に気付き、最後は政策に行きつきます。そうして、その根元は教育論になります。一人ひとりの国民が、政権が変わり、激変する様相をみて考えれば良いのです。日本はきっと立ち直るでしょう。IRNETを始めて10年以上が経過しますが、ようやく日本の低迷経済脱出の入り口に来たようです。最近、うちのかみさんも、よく政治番組をみるようになりました。まぁ、株屋ですから、直接、だんなの収入に響くから当たり前でしょうが…。

出来れば国民全員が株式投資をすると良いですね。国際会計基準になり年金債務問題がクローズアップされます。JALの破綻の原因はOBの年金が一因を占めています。構図は米国のGMと一緒です。ようやく、ここまで来たとの印象を受ける世情になりつつあります。さて株式相場ですが、既に下げるだけ下げている水準ですね。正常なルールならTOBが続出する価格です。ただ日本は後出しジャンケンの国ですからね。サラ金規制も今回の亀井発言もそうです。常識が通用しない国ですから、外国人は安くてもなかなか本格的に買いませんね。だから国内経済の影響が少ないグローバル企業の株価だけが上がるのでしょう。今日もBBレシオを支えに、半導体関連株中心に高い銘柄が多く、負け組みのソニーまで株価が買われ始めました。このソニーは純資産倍率1倍を割れています。

s20090924c.gif

今日は貿易統計が発表されていました。輸出数量指数は25.3%減と7月に比べ27.6%減に比べ若干、改善しています。ここで注目されるのが政策支援後の経済状況です。今日の日経産業新聞に、一足先に支援が終了したドイツの車の販売のケースが載っており、標準が100だとすれば8月は120だったけれど、9月は90となっていました。予想していたより悪くはなかったと述べています。更に09年の400万台に対し10年は280万台まで減るとの声もあるようです。
一方、米国は販売のペースは1/4になったと言うディラーの声があるようですが、もともと今回の特需は、需要の先食いではなく中古車の購買層などが買った純増分との読みがあるそうで、政府のインフラ投資でトラック需要が上向くなど需要は回復するとの見方もあるようです。その反面、回復は10年半ば過ぎだろうとの読みもあり、米国の評価は二分されているようです。10月、11月は米国で家電の補助金支給ですね。

s20090924a.gif

市場の読みは明らかに割れています。
その行方を占なう動きは、世界でもっとも回復の早かった上海総合株価指数が、鍵を握るのだろうと私は考えています。

s20090924b.gif
人気ブログランキング 「今日の市況」は人気ブログランキングに参加しています。

株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ

投稿者 kataru : 2009年09月24日 18:54