今日の市況(2008年)(2008年10月30日)
商品価格を上げると多くの人が困りますが、株を上げて困る人はいるのでしょうか?
下げると金融システム不安や実際の企業年金が悪化し損失を被る人は大勢います。麻生総理は株高論者だという話しを聞きました。本当でしょうか?
珍しく公的資金の買いと思われる動きが続いており、株が連日買われています。基本的に年金基金は債券と株式の比率が決まっており、株価が下落するとその配分を維持する為に、買わねばなりません。仮に当初、債券が7:株式が3の比率で100兆円の資産だとすると、70兆円対30兆円ですが、株価が大きく下落し半分になると配分が変わります。比率を維持する為に85兆円の元本を59.5兆円対25.5兆円にするのです。新たに10.5兆円の株を買わなくてはなりませんね。しかし世界的にみて日本は株式の保有割合は少ないのです。アメリカやイギリスは年金資金に半分程度の株式を組み入れています。日本は20%程度なのでしょう。この比率を変えると、またイメージが大きく変わります。
今日も先物からの動きでした。
このところ先物の枚数は多くなっており、連日20万枚を越えています。おそらく機関投資家のヘッジ売りを公的資金が買っているかな? 今日は9000円と言う数字を意識したのか、引けに掛け再び買いを入れてきており、ザラ場引け(大引けの株数が合わない為、途中で商いが終ること)の銘柄も多くありました。下の表に示したように、基本的にBRICs銘柄と国際優良株が戻りの中心になっていましたね。この表の登場は3度目です。
コマツの純資産割れが一つの指標と考えておりましたが、決算発表時に自社株買いを発表しストップ高の買い気配でしたね。これを受け商船三井も、先駆して下げていた住友鉱山もストップ高でした。このシナリオは3番目のものですね。ただ日経平均株価9000円は日本経済の生命線。多くの金融機関がこの水準を割ると自己資本不足に陥る可能性が出てきます。逆に株価が上がると…大手銀行は、なにも増資をしなくても良いのですね。
「喉もと過ぎれば熱さを忘れる」か…何故、新日鐵の持合い要請に銀行は応じたのでしょうか? バブル崩壊で懲りた筈なのに…今日はこんな感じでスタートです。
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投稿者 kataru : 2008年10月30日 18:32