今日の市況(2008年)(2008年10月09日)
協調利下げは予想されていましたが、株価に効果はなかったようですね。
理由は市場金利が下がらない為でしょう。市場経済ではFFレートなどの基準金利を下げても、ケース・バイ・ケースで個別対応になります。日本のように企業の格を無視した金利を設定しないのですね。日本も企業により多少の金利差はありますが、市場経済のアメリカでは経済環境により、日々、大きく変わるのですね。その金利動向を現す目安がCDSなのでしょう。デリバティブを積極活用し、儲けに拘ったのはリーマンだと言われています。ダブル・スタンダードと批判を浴びて、今回の株安の一因にもなったリーマンとAIGの格差。この背景にはリーマンの強欲な態度が嫌われたという見方があります。
しかし私は別の見方をしています。ポールソン財務長官はリーマンを倒産させても、市場は大丈夫だと踏んだのでしょうね。結果論から言えば失政だったのですが…。私は物差しとして、あの時期の水準が正しいのだろうと思っています。政策当局は色んな情報を握っており大丈夫だと判断したから倒産させたわけですね。そう考えるとバフェットのゴールドマン・サックスへの投資なども納得できる話しです。流石、アメリカだと思います。市場の動きに敏感に反応していますね。一般企業のCPの買い入れから、協調利下げなど…これで噂されている公的資金の直接注入を発表するようならすごい事ですね。市場経済と言うのは、このように対応しないと駄目なのですね。日本の「じっと見守る」とは、えらい違いです。スピードが違います。
下値を予想する話しが爛漫ですが、誰にも分かりません。テクニカルの指標を頼りにするしかないのでしょう。今日は月足の12ヶ月移動平均線との乖離のグラフを載せます。1990年、このような異常乖離の時に、わが国の日銀総裁の三重野さんは株や土地が下がっても、実態経済に影響はないと述べたのです。総理の宮沢さんは年収の5倍を目処に、家が持てるように地価を下げる政策を採るのですね。日本と米国は天と地の違いです。このような失政を続けたので、日本は1985年から始まった過剰流動性相場のツケを、1989年から未だに払い続けているのです。「りそな」も公的資金を返済していませんね。株も同じです。日経平均株価はまだ高い水準ですが、東証一部単純平均株価は新安値を更新しているのです。

さて今、私が注目しているのはドルの3ヶ月ものLIBORですね。昨日は4.523%でした。この金利が落ち着けば市場の混乱は収まると思っています。だから一番、関心を持っている指標なのです。今日は遅いので、この辺にします。今日の日経平均株価は下がりましたが、TOPIXは高いですね。ここから2週間、再び株価が下落するようなら駄目ですが、株価が下げない状態を、2週間維持できれば、追証などの整理も完了し恐慌を思わせるパニック売りは終了します。私は連日買い続けているのですが、私は商売だから買いますね。お客様により対応が異なるわけです。ビスタニュースでは売買方法について何度か解説しています。こんな時は相場観を語っても無駄です。タイミングを狙うなら、LIBORを目安にして買いを入れますね。一度に買わずに何度かに分けるべきでしょう。

株価が下がり選択肢が増えています。私は銀行が中心ですが、BRICsのリバウンド、外需は業績が読めないので、新興株の選択もあります。保守的な人は無借金の優良企業を買う手もあるでしょう。選択はそれぞれ自由なのですね。さぁ、連休を挟んで買いにくいけれど、私は買ってみたい気がしますね。ただ全力投球はしないでしょう。意外とかたる君は慎重なのです。大きくやられたので、ここまでくれば、もっと下がったほうがリバウンドは大きいなどと勝手に思っています。でもいい加減に、追証の請求はウンザリしています。このままじゃ、建て玉がなくなりますね。しかし現引きが良かったのかどうか…これまでは逆になっていますからね。
さぁ、明日も頑張るぞ! 折角のチャンスを生かさないと…

投稿者 kataru : 2008年10月09日 23:44