今日の市況(2008年)(2008年10月08日)
日経平均株価は大幅安になっています。ビックリしましたね。
とうとう日経平均株価の12ヶ月移動平均の乖離幅が30%を越えました。この水準は1990年9月に34.79%と言う記録があります。騰落レシオは54.96となり2006年6月13日の54.31に並びました。あの時は6月8日も54.39…だったね。この下げは福井さんが村上ファンドに投資していた事実が判明し、批判を浴びた頃だったようですね。あの頃から今の悪夢がスタートしました。
あの日から売り転換していれば…と、今になると思うのですね。
何故、日本は金儲けをすることを批判するのでしょう。私はあの時、福井氏擁護派だったのですが…解約をするなら日銀総裁になる前ですね。あるいは解約をすべきでなかった…と思いますが、人間ですからね。気持ちは分かります。やはり転換点では象徴的な現象が起こるのでしょう。今日の下げは先物からの仕掛け売りです。昨日が25万9千枚、今日は24万7千枚です。しかも今日は勝ち組のゴールドマン・サックスからの仕掛けだそうです。二日続けての20万枚越えは、昨年の8月16日17日以来です。因みに昨年の株価はそれから目先的に上がっています。

ここで思い出すのが…「ネイサンの逆売り」の話しです。
ワーテルローの戦いでナポレオンの敗北をいち早く知っていたのに、ネイサンさんは先ずは売りから入り、ナポレオンが勝ったと嘘の情報を流し、市場がパニック売りになった時に今度は買い向かい、巨万の富を築いた話しです。実に資産を2500倍にしたと言いますから…。あれからユダヤ系のロスチャイルド家の躍進が始まり世界の金融は…と言う説がありますね。
ノーベル賞を受賞した益川さんは歩きながら問題を考えるそうですが…
私が現在考えている問題は「加工貿易国家の衰退」と「投資銀行のあり方」がテーマです。それにしても明るい話題は久しぶりです。今朝のNHKのインタビューで南部さんの理論を読んで勉強した話しの時に、彼が涙を浮かべていましたね。一緒の受賞でうれしかったのでしょうね。僕もあんな涙を流してみたいです。今日は「かたる君、信用を全部、現引きするのに、いくら必要なの?」とお客様に言われ…、これまでのお客様との苦労を考えると、思わず電話口で涙が浮かびました。同じ涙でも種類がえらい違いです。天と地の違いですね。
ここで指標として注目しているのは、やはり3ヶ月ものLIBOR金利でしょう。
そのグラフが下のものです。イギリスでは銀行への公的資金注入の話しが話題になっているようです。シティーとワコビアの話も纏まらず…G7の開催は先ですし…今晩のNY市場が注目されますが、今日は行き過ぎだと思いますね。思うけれど、誰にも下値は分からない。仕方ないから、過去のテクニカル指数に頼るわけですが…。こうなれば腹をくくるしかないと考えています。相場観を語る段階ではありません。お金と度胸があるかどうかの問題でしょう。先の見えない展開は続くのでしょう。買い続ければいつかは上がるけれど…新安値を更新する銘柄が多いですね。

私は銀行株を中心に買っていますが、流石に、嫌いなBRICs銘柄も関心を持っています。一つは中国の成長率は落ちると言っても高い伸び率ですし、総額のパイが大きくなり日本に与える影響が大きいのに悲観論ばかりだということです。黒字で、低PERでPBR1倍割れ、しかも高利回りです。シナリオ以外に、リバンド狙いの買いも入れている次第です。果たして何処まで買い続けることが出来るか?

投稿者 kataru : 2008年10月08日 18:29