今日の市況(2008年)(2008年09月26日)
米貯蓄金融大手ワシントン・ミューチュアルは事実上経営破たんしたそうです。WMの事業の大部分をJPモルガン・チェースが取得したそうです。更にRTC(整理信託公社)の設立に関し、議会との妥結が難しいとの報道もあったようですが、相場は概ね、妥結を見込んでいるようですね。日本株の光明は銀行株の値動きでしょう。代表的な三菱UFJはここ数日間、なかなか買わしてもらえず、下値を切り上げているようです。

一方、信用期日の絡みでしょうか?
BRICs銘柄の値動きは重く、商船三井はバルティック海運指数が安値を付けていることもあり、株価も先頃の9月18日の安値を下回り、新安値を更新していました。昨日は財務内容の良い一般的な優良銘柄の純資産倍率割れを採り上げましたが、その動きは依然続いているようです。

決算期末の為か?
あるいはリーマンの玉の整理の為か?
米国金融がらみの動きなのか?
その理由は定かではありませんが、ポジションの変更が多く見られるようです。突発的に上がるもの…その動きが続かずに直ぐに下げに転じるもの…。色んな動きが見られ判断に苦しむ展開が続きます。
私は幾つかの相場のシナリオを用意し、相場の動きと自分の予想している相場と、常に修正を繰り返しています。銀行株の上げが相場を引っ張る展開が、一番大きな可能性を秘めているのでしょう。既に冒頭に採り上げた三菱UFJは既に3割程度、安値より上げています。その路線の延長線上のシナリオを一番に考えるのですが、違うケースも幾つか用意してあるわけです。どれを選択するかは、お客様の判断次第ですね。しかし基本的に難しい局面ですから、かなり余裕を持って、どちらでもいいように取り組んでいる次第です。この路線の続きや参考銘柄を幾つか考えてあるので、ビスタのレポートに採り上げるつもりです。
GSEへの公的資金投入は住宅ローン金利を引き下げており、今回の公的資金投入が決まれば、基本的に金融機関に余裕が生まれ、貸し出し枠が増える事になります。立ち直りへの準備は着々と整っているわけです。後はマインド・コントロールだけなのでしょう。
この世論を動かすのは、時期が整っていれば自然に流れるものですね。話は違いますが、日本のスーパーではバナナの売り切れが目立つそうで、輸入枠を増やそうにも急にできないとの話しですね。どうもテレビで「バナナ・ダイエット」なる番組に、感化された人が購入しているというのです。日本人らしいですね。いかにも…。
不思議なもので、ある暗示をかけておき、実際に株価が上がりだすと、我先に…と、多くの人は株を買うようになります。米国では人口が増えており金利が安いので、後は背中を押す政策が問題になりますね。実体経済がこれから悪化するので、住宅市況の低迷は、当分、掛かるという説がありますが…果たして、どんなものでしょうか?
ここでもう一つ重要な事は「投資銀行」のあり方が、今回のサブプライム問題でどう変化するのか? この辺の見方が非常に重要だと思っています。私は反省を踏まえ、更なる飛躍のステップになると考えていますが、果たして時代は後退するのかどうか?
仮に議会調整が上手く行ったとして、そのあとの相場展開はどうなるのか?
重要な事はAIGは8.5%の上乗せ金利を…、GSは10%優先株の金利を払う現実が背景にあるのですね。この動きとRTCの綱引きをどう捉えるか?
この結論が出れば、物色銘柄を選ぶのは簡単なのですが…。
来週から、実質的に10月相場になります。ようやく反発の上昇相場の時期になりますね。私が1-3月に続き、7-9月期は買い場と述べていたことが実現するかどうか?
皆さんは、どんな対応をするのでしょうか?

投稿者 kataru : 2008年09月26日 21:19