今日の市況(2008年)(2008年09月22日)
アメリカの議会は26日までだそうで…、それまでに今回の一連の処置は間に合うのでしょうか? 日本では完全にアウトですね。この仕組みが出来上がれば、紆余曲折はあるでしょうが金融システムは守られますね。米国の仕組み上の話なのでしょうが、ゴールドマン・サックス証券とモルガン・スタンレー証券の銀行持ち株会社化をFRBは承認したそうで、これはすごい事ですね。証券会社の単独大手はなくなります。日本でも同様の現象が起こる可能性がありますね。今回の持ち株会社化は、たぶんFRBの融資の関係で銀行の持ち株会社にしないと融資が受けられないのじゃないかな? 違うかな?
でも、なにやら時代を感じさせる話しです。
今日の市場は買い気配から始まりましたが、伸び悩む銘柄が多かったですね。何故かな?と考えましたが、休みが間に入ること。日本人の投資家は基本的に日和見主義なので、カラ売りの買戻しが一巡すると、利食いをこなす買いが入り辛いのでしょう。板状況を見ると目先の売り物を買ってやれば、基本的に、あとは自然に業績が確りするなら、株価は上がるのですが…。なかなか今のような相場では、上値を買う投資家は少ないようです。
私はいつも如く、基本的にお客様が売ると言わない限り買い方針です。上がったと言っても基本的には下値圏ですからね。基本的に安値圏との認識です。私はこのラインで株価は底入れをしているのだと思います。
今後はいろいろ言われます。金融の後は自動車なのでしょう。GMは債務超過で資産売却をし始めていますからね。お金が切れればアウトでしょう。米国景気が直ぐに盛り上がるとは思えず、GMを中心とする自動車の世界的な統廃合は既定の路線なのでしょう。おそらく弱気派は、景気後退を掲げるのでしょう。しかし基本的に金融が立ち上がれば大丈夫なのです。日本の場合は地価の底入れまで駄目でしたね。私は知りませんが米国の不動産の利回りはどの程度なのでしょう?
住宅価格は2000年前後から上がり始め、サブプライムローンが多くなる2004年から上げ幅が加速します。下のグラフは被害の大きなマイアミの住宅価格の推移です。ケース・シラー住宅指数は2000年の1月の価格が100となっています。2006年の暮れにマイアミは280まで上昇します。NYは余りあがらずに215なのですね。ピークはマイアミの6ヶ月前です。先の調整しているNYは194ぐらいで下げ止まっています。マイアミは6月の数字で189ですね。かなり下がっています。仮にNYの水準なら2005年の4月の水準ですから、マイアミのその時期の数字は221ですね。既にその数字を下回っています。サブプライムローンが盛んになった2004年の1月とすれば、その時期のマイアミは164なのですね。そうするともう少し下げる余地がある。ただ良いラインに来ているように感じるのですね。

ケース・シラー住宅価格指数が正確なわけじゃないし、マイアミとNYを比較することがおかしいのかもしれません。ここで言いたいのは、やはり住宅価格の動向は重要なのでしょう。一方、土地がらみの証券は、新しく出来る公社が買うから、完全に地価の動向から分離できるので、優良な債権はそのまま自己が持ち続け、政府が作る公社には粗悪な証券が持ち込まれると考えたほうが無難かもしれません。完全に分離されるなら、意外に早期の住宅価格底入れが確認される可能性がありますね。ノンリコースローンが主体のアメリカだから、やり直しがきくので、景気(消費)の落ち込みは小さなものになるかもしれません。この辺りの読みと中国経済の読みが、今後の相場の動向や株価位置を決めるのでしょう。

投稿者 kataru : 2008年09月22日 23:05