未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

今日の市況(2008年)(2008年09月11日)

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

NY市場は弱含みの展開を続けています。リーマンの増資が失敗したと言う報道が効いているようです。これからメリルリンチとシティーバンクの決算がある訳で海の向こうの事なので分かりませんが…かなり苦しいのでしょう。有力子会社のブルームバーグやブラックロックを売却すると言いますからね。できれば増資を考えますが危ないとなれば誰も引き受けなくなりますから、仕方なく売れる資産を売却する事になります。そうして損失を埋めることができなければ、信用が失われて資金の引き上げが行われ、あっという間に倒産することはありますからね。特に金融や不動産は恐いのです。通常の状態なら充分な自己資本比率20%以上も今のような時期になると、なんとも言えないものです。

s20080911a.gif
s20080911b.gif

わが国でも信金中央金庫が経営不振行への準備で2200億円の増資を実施するそうです。私のお客様の材木屋さんは建築基準改定などを見込み早くから必要のない資金を準備していました。来年一杯、仕事が駄目でも大丈夫なように早めに資金準備をしていました。案の定、取引先は今年に入り倒産し始め売掛金が回収できない事態になっています。このような時期は手元資金をキャッシュで積み上げるのです。株も同じですね。基本的に株はリスク商品なので債券などの元本保証商品に転換します。同じ株式でもディフェンシブストックが主流になります。私は新興株派だったのですが、ここまで景気が悪化すると市場の流動性は失われ限られた大型株しかまともな株価が付かない事態になります。その様子がブリヂストンの株価ですね。このような例は他に沢山あります。流動性の欠如は激しい株価の値動きになります。市場に厚みがなく市場参加者が少ないことが窺えます。

日本では株式投資への理解は希薄で失われた時代を通じて新しい世代がIT銘柄を中心に株式市場に参入しました。折角、新世代が市場参入したのですが、この人たちにとってITバブルと今回の試練は二度目になるのでしょう。しかし今回の方がITバブルよりきついようです。市場の今の焦点は米国金融の立ち上がりです。日本株の動向を左右するのは残念ながら外人投資家で彼らの動きが注目されるわけです。故にかたるは米国の金融株を中心に相場展開を考えているわけです。GSEへの資本投入により住宅ローンの金利は下がり始めました。サブプライム問題の元である住宅価格の動向が注目されるわけです。ITバブル後の2002年から2003年もそうでしたが、今の時期もあの当時の様相を市場は示しているのでしょう。新興株は下げずに頑張っていますが、明確な上昇波動には至っていません。まるで2002年から2003年の相場を写しているような展開ですね。

s20080911c.gif

次に来るシナリオは決まっています。景気循環から物色される動向は決まっているのですが、いつ来るのか分からないのですね。しかし私はかなり近いと考えています。金融相場銘柄は良いのですが、ここに来て市況ものが多いBRICs銘柄が急落しています。コマツが代表例でしょうか? この背景は米国のみならずBRICsの景気減速懸念が背景にあります。しかし中国の消費者物価は落ち着きを取り戻しつつあります。8月は4.9%まで落ちています。来月予定されている共産党大会では再び成長に舵が切られるでしょう。GDPの成長率は減速するでしょうが大きく落ち込むものではないでしょう。ここに来て原油価格も下げ始め好材料が評価されず悪材料ばかりがクローズアップされています。住友鉱山のように純資産倍率1倍を割れるものも散見され始めあまり過度の悲観はどうかな?昨日は東芝を掲げましたが今日はコマツの月足です。この乖離率はすごいですね。どんな株も、通常はリバウンドするものですね。

s20080911d.gif
s20080911e.gif
人気ブログランキング 「今日の市況」は人気ブログランキングに参加しています。

ケンミレチャートお申し込み
株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ

投稿者 kataru : 2008年09月11日 19:28