今日の市況(2008年)(2008年08月26日)
NY市場はリーマンと韓国産業銀行との増資話が不調だと伝わったことやAIGの業績下方修正懸念が広がり下げたと言われています。7月の中古住宅販売数は、前月比3.1%増の年換算で500万戸となり予想の492万戸より良かったのですが、販売以上に在庫が前月比3.9%増となり株価を抑えたとも言われています。雇用不安が広がる中、住宅販売の環境が悪いと言う指摘もありますね。チャートを見ると、依然、弱含みの展開が続くようにも見えます。やはりGSEの問題解決が一つのキーポイントなのでしょう。

NY市場の下落を受け朝から売り気配スタートで始まった東京市場ですが、意外に下値は固いという印象を抱いています。今日はGSユアサに続き、板ガラスが人気株になっていました。あと僅かで今年の高値を更新するところまで上がっています。この銘柄は外資系ファンドと思われる買いが入っており、それが切っ掛けになり取り組みが良くなっています。信用買い残が大きく減っている銘柄の一つですね。英ピルキントンを買収し傘下に収めたのですが社長はピルキントンから選ばれています。日本人の感覚としては面白い現象です。買収された会社からの選択ですから…

今日の話題のなかで、もう一つはセボンと言う分譲マンションの会社が再生法を申請したと言うことです。負債総額は621億円です。子会社にジャスダックに旭ホームズと言う会社があります。今年に入り六本木開発1340億円、ケイアール不動産1677億円、スルガコーポ620億円、ゼファー949億円、アーバン2558億円、セボン621億円と倒産しています。このような環境の中、新興不動産で注目されるダヴィンチはアーバンの倒産騒ぎで20150円まで売られましたが今日は39650円と高かったですね。博打株なのですが急速に戻っていました。

新興株の中で高くなるものが目立ち、BRICs銘柄の下値も安定してきました。銀行株の下値が何処なのか?まだ分かりませんが…本格的な回復の時は、やはり金融株が中心となるのでしょう。相場の中身は未だに流れが鮮明ではありませんが、模索している姿が感じられます。今年の1-3月の低迷時もそうだったのですが、1月に安値を付け3月には前の安値を割らないような株は、その後の戻り相場も強い展開を示していました。代表的な銘柄はコマツでしょう。私はあの時は日立建機を選択していました。今回は7月の安値が基準になるでしょう。故に既に底入れをしている銘柄もかなりある事でしょう。

株価の動きはある意味で正直です。ネットトレイダーの短期売買の為に、その日限りの値動きになりやすいのですが、最近の株価の動向を見ていると、狙っている株価までなかなか下がらないのが実情ですね。指値を入れておいても買えない場合があるのです。空売り派の人も、儲かり辛くなっているのが最近の株価ではないでしょうか? 不動産関連株のように悪材料が出ても大きく下がらない現実は、新しいステージが近いという暗示なのでしょう。

投稿者 kataru : 2008年08月26日 17:03