今日の市況(2008年)(2008年08月18日)
かたる:昨日はサーバーの具合が悪くアップできませんでした。どうもすみません。先ずはまもなく「今日の市況」の在り方を改善します。詳しくはコラムをごらん下さい。
かたる銘柄として注目しておりましたベンチャーリンクに「ゴーイングコンサーン」と言う注記が付きました。一般的にはゴーイングコンサーンとは、「継続企業の前提」「企業の存続可能性」などと訳され、会社が将来にわたって事業を継続していくという前提のことだそうです。どういう事かといえば、「会社が存続する為に何かしら手を打ちなさい」と言うことと理解しています。つまりこのままの状態が続くと1年以内に債務超過になるますよ。と言う警告だと理解していますが、決算説明会によれば2期連続の営業キャッシュフローの赤字で注記が付いたと言う説明です。ゴーイングコンサーンが付いている上場企業はおよそ100社程度あると思います。さらに、この傾向は増える傾向にあるようです。
今日の株価は38円で寄り付き、41円で終っています。中間期の1株純資産とほぼ同じ水準です。今後の会社側の対応が注目されますが、167名の人員のリストラを発表し経費を削減しています。あとは予定されている資本の増強が株主側にとっていい形であれば良いのですが…。現状の業績内容は非常に厳しいものです。ただ会社が発表しているようにベース収入は当たり前の話ですが、かなり伸びています。第一四半期は1444百万円から第二四半期が1572百万円で8.86%の伸びですから、単純に4倍すれば年間で35.4%の伸びとなり成長企業並みです。業績悪化は加盟店料などが主体となっているスポット収入の減少です。
今後の展開を考えると、株価が100円を割り社会的な信用問題が生じていますし、景況感も悪化しており大きな加盟店の伸びは期待できないので赤字が継続するのでしょう。ただカーブスの存在は注目されます。店舗数の伸びは2006年6月の118店舗から2007年6月は470店舗、そうして2008年6月は672店舗と増え一店舗辺りの会員数も205人から257人だったものが284人に増えています。会員の収入が1ヶ月5000円とすれば売上高は既に114億円規模になっていますからね。特に柏市の例は素晴らしい成果ですし日本のためにもいい制度です。いい面もたくさんあるから、銀行はゴーイングコンサーンが付いても短期借り入れ資金5億89百万円の融資を実行しているのでしょう。
ゴーイングコンサーンは三洋電機にも付いたことがありますし、ミサワホームにも付いたことがあります。まぁ、両社とも立派に営業活動をしており上場もしています。注記がついたからと言って、あまり神経質になることもないと思いますが、業績動向が計画通りになってない事実は存在する訳で、その点をどう考えるかの問題になります。既に株価は50円を割っているので博打株のイメージは払拭できません。あとは投資家それぞれが判断することでしょう。皆さんにご迷惑をおかけし、ご心配をお掛けしている点は、大いに反省している次第です。お詫び申し上げる次第です。一度、お薦めした経過がありアフターケアーした次第です。継続して決算発表のたびに感想を述べるつもりです。
さて、日経平均株価は反発しましたが、内容の乏しい展開になっています。JR東海から子会社化の提案を受けた日本車両の株価は上がっていました。このような株安の時は買収するのにチャンスですね。バーゲンセールのようなものです。日本市場は資本市場が本来持っている市場原理が働きませんから異常に株価が安くなっている現象が続いています。いずれ回復するのでしょうが低迷相場は続くわけです。日本の市場の需給を左右するのは残念ながら外人投資家です。その外国資本はサブプライム問題の発生から資産の圧縮をしており日本の不動産市場も下がってきました。URBANの倒産は非常に意義のある警告だと思いますが、今のところ金融庁はアクションを起こしていないようです。
基本的にはお金が市場に流れなければ、経済は活性化しません。そのお金を様々な形で縛っているのが規制です。何度も述べていますが政策は変化しないわけです。このような政策がいつ変化するかが株式市場の反転の切っ掛けになるわけです。それまでは短期売買を主体に、売買に取り組みしかないわけで少しいい形になっても株価が高値を維持できずに下がるわけです。故に私が2006年のライブドアショック以来、ずっと政策批判を続けているのは株価が下がるから批判しているわけですね。株屋として株価が上がる政策を実行していれば政策に対し文句は言いません。つまり空売り派が、ずっと勢い付いているわけです。
株屋は市場に資金を呼び込んで経済を活性化させ、国民に豊かさを与えるのが使命だと考えていましたが、その行動が取れないからみんな証券マンを辞める訳です。待ちに待った構造改革から折角、立ち直りかけたのに、再び、ばら撒き政策です。少し景気が回復したら直ぐにリーダー格を潰す政策を採るから、再び株価が低迷し景気が悪化するのです。借金をして補助金を出すような政策は政策とは言いませんね。やらないよりやったほうが多少は良いでしょが、全然「失われた時代」の反省がされていません。悲しい現実が続くわけです。この1年で僕の少ない友達が、次々に市場に見切りを付けて株屋をやめました。日本と言う国がこのまま走ると大変な事態になるのです。呆れてものが言えませんが現実です。
こんな環境下で利益を得る為には短期売買しかないわけです。あるいはカラ売りですね。馬鹿らしくて泣けてきます。私は最近、今年2度目の買いのチャンスだと述べています。理由は米国金融界が立ち直るので、その時期から売り物が減ると思っているからです。しかし本当の意味で日本が構造改革を実行しなければ、どんなに外資が参加しても無駄なのでしょう。Jパワーの問題は単に金儲けのファンドが要求している話しではなく、グローバル基準なのです。嫌なら食物自給率をあげて再び鎖国政策を実行するしかありませんね。後期高齢者医療制度などの問題を一つとってもこの騒ぎですから…
太田誠一農相は討論番組で、食の安全に関連し「特に日本は潔癖で、国内は心配しなくてもよい」「消費者としての国民がやかましくいろいろ言うと、応えざるを得ない」などと発言したことが問題になっている事がやはり異常な形態なのでしょう。面白おかしく煽るマスコミの報道の仕方に疑問を感じるわけです。コメを作りたい農家が作れない、株を売りたい株屋が売ることが出来ない。訪問販売をしたいセールスが訪問販売が出来ない。夜中に商売をしたいのに営業が出来ない。僅かな隙間で活動をしなさいと強いている日本は規則に縛られ閉塞感だらけなのですね。


投稿者 kataru : 2008年08月18日 23:26