未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

今日の市況(2007年)(2007年08月08日)

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かたる:FOMCの発表を受けてNY市場の株価は乱高下、昼からの発表を受け、利下げが遠のいたので株は一旦売られ、その後、プログラム買いで株価は上昇したが、引けにかけ纏まった売りにより上げ幅が縮小したという。このFOMCの認識は緩やかな景気回復を支持しており、年内の利下げ予想は多いが、利下げは期待が薄らいという。懸念されているサブプライムの問題については「信用リスクは我々の問題ではなく、金融市場が自ら解決するものだ」と述べたというね。

一方、朝型、発表された機械受注は前月比10.4%減と大幅だったけれど、7-9月期の見通しが3.7%増なので、株価への影響は、あまりなかったようですね。しかしサブプライム問題から発展する市況展開が懸念され、市場では今までの主力株、鉄鋼、商社、素材、建設機械など安くなっていたね。どうも外人投資家が売っているような動きだね。

神主さん:鉄鋼株はブルドックの判決で再編統合期待が薄れ、外人投資家が売っているとの見方があったね。

かたる:そうかね? 僕は市況もののPERが高かったので、単に修正波動になっていると思うね。しかしまだ早いと思うが、あまり下げるようだとリバウンドを狙う買いもありえるかな? この売り方は外人投資家のポジション調整だと思うけれど…。通常は、一度、調整波動に入ると、しばらくは自律反発だけで、下げ基調は続くものだけれどね。

時代や:お前が盛んに市況ものは嫌いだ。半年の命の銘柄を…と言っていた意味が分かるような下げだね。

かたる:まだ序盤かも知れないよ。持っているとすれば、あわてて売る必要もないと思うが、楽観はできないよ。戻りを売らないと…。ひょっとしたら、このまま下げ続けるシナリオもあるからね。でもどんな株でも自律反発はあるからね。

時代や:しかし、新しい流れはあるのかね? なにか全然見えないが…

かたる:うん。僕は新興株やハイテク株の出番だと思うが…。なかなか、イメージが伝わってないようだね。それにしても…ブルドックの最高裁の判断を見ると、僕は日本国民じゃないような…考え方を改めないと、この国で生活が出来ないね。判決によれば、特別決議を経れば、何をやっても許されるようなイメージだね。これじゃ、この国でお金を運用する人は減るだろうね。僕はそう思うが…

トロ:どうかな? お前は自分の考え方に縛られて、相場観を見誤ったんじゃないの? 政策批判より自己批判をしたほうが良いよ。

かたる:経済白書によれば、少子高齢化を迎え生産性を維持するために労働生産性を上げねばならないんだね。経済白書には…「我が国の生産性に焦点を当てました。人口減少というこれまで経験したことのない状況の中で、経済成長を持続させていくことが今後の日本経済の最も重要な課題です。そのためには、生産性の向上がカギとなります。生産性の向上とは、単に労働を増やし、生産を高めることではなく、技術革新や効率化によって働く人一人当たりが生み出す付加価値を増加させることです。」となっているよ。

分かるかな? そのためには設備投資が必要でお金が掛かるよ。外部からお金が入るような政策の実行が必要。フルキャストの問題もグッドウィルも実は同じ土壌なんだね。もっと突っ込んだ論議をしないといけないと思うよ。ホワイトカラーエグゼンプションの問題も移民の問題も含めてね。官僚がご都合主義で裁量権を振り回し、コントロールする時代は終ったよ。インターネットのおかげで情報が誰にでも手に入るようになったからね。ネットで経済白書を読もうと思ったら、誰にでも簡単に読める時代だよ。

時代や:どうも分からないよ。何故、かたるは何時も相場論より政策論争をしたがるの?

かたる:だって当たり前だよ。企業の業績を左右するのは環境だよ。市場主義は効率化をグローバルで争うゲームだよ。何故、エルピーダが力晶と組んで台湾に工場を作るのか?理由は台湾の法人の実効税率は25%で日本は40%、さらに台湾では一部の法人税は5年間免除されるという。そして投資額の5~20%を所得控除されるというからすごいんだね。

台湾積体電路製造(TSMC)が、何故、世界NO1になり、アメリカから技術者が台湾に行くのか?この競争原理の根底を考えると、日本には労働問題があり、異常なごまかしが存在するんだね。派遣と請負の違いは何なの? 現場の監督官が仕事の指導をして、何故悪いのか? このような矛盾がどうして存在するのかな? 僕には役人のエゴに感じるよ。自分たちが権力者達の利権調整のために法律を歪曲させたんだね。

このままじゃ、なかなか日本の生産性は上がらないね。先ずは現状の矛盾を容認することだね。そこから矛盾点を洗い出し、改善しないといけないよ。ルールはルールだよ。守らねばならないが、ルールは僕らが生きるために存在するものだよね。ルールを守るために僕らが生きているわけじゃないよ。フルキャストもグッドウィルも、僕には同じ時代の歪に見えるんだよ。ブルドックも同じ土壌だよ。

時代や:また始まった。難しい話が…。そんな事より仮にBRICs銘柄がこのまま調整したら、物色の柱はどうなるの?

かたる:まだ分からないよ。この動きは一過性かもしれないよ。FOMCを受けて日銀は利上げをし易くなったと言うからね。23日かな? 利上げしたら為替はどう動くか? 僕の現状の予想は115円を越えないで横這い予想。故にハイテクの芽があると思うよ。さらに新興株は期日を控え、異常な価格まで売られているね。たぶん、今の水準から買い増しし続ければ、かなりの儲けになると思うよ。

BRICs銘柄は好業績なので、そう下がるわけじゃないが、市況ものの利益は恐いからね。故にPERを15倍以上に買うことへ批判してきたよ。普通は10倍程度じゃないのかな?いまの素材価格などは高値圏だからね。これが何年も低迷して、安い位置ならPER20倍もありえるが…原油価格などは既に8年近く上がり続けている高値の位置だね。

需要の多い中国のGDPは一人あたり2000ドルを突破し、過去の例から見れば地固めの時期が近づいているよ。日経新聞に中国の物価上昇の記事が載っているのは、警戒信号だという意味だね。考えてみれば分かるよ。一人あたりGDPが3万ドルの先進国も資源高に苦しみ始めているんだよ。何故、1/15の水準である2000ドルしかない国が耐え切れるの? 誰が考えても常識的におかしいね。

中国の成長が続くから需要が膨らむ?
需要と供給のグラフは、数量と価格が関係するよ。欲しいからと言って無料で手に入るものじゃないね。BRICsの市況もの相場が異常なのは明らかだよ。鉄をはじめ素材、海運運賃、今まで賑わってきた銘柄の行き詰まりは明らかだと思うよ。でも、直ぐに株価がドンドン下がるわけじゃないよ。勘違いしないでね。多くの人は目先的な見方しかしないからね。全体像をイメージで捉えることが、如何に大切か分かるかな?

神主さん:なるほど…中国人の所得と、アメリカ人の所得の比較と資源価格か…そのような見方は初めてだね。

かたる:ものには常識が存在するよ。業績がよくなっているのに、株価が新安値を更新するわけがない。20%増益なのに、PERが20倍を割るなんて…いくら期日が近いとは言え異常な光景に見えるね。今日はこの辺で…

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投稿者 kataru : 2007年08月08日 18:28