今日の市況(2007年)(2007年07月25日)
かたる:アマゾンの決算が良かったと言う。昨日は69.25(PER116)で引けているが、引け後に、なんと84.09ドルまで急伸していると言うから驚きだ。グーグルのPERは好調の割合に低く、アマゾンは異常に高い評価を受けている。市場主義の国の評価だから文句を言う筋合いにないが…。一方、日本のヤフーの売上は前年同期比23.6%増となっている。経常利益は24.3%増、最終利益は22.7%増と何れも20%代の高い伸びを示している。…にも拘らず、日経の表現は1-3月と比べ伸びが大幅に鈍化している印象を与えた。
ヤフーの前年度も、2005/1-3の売上は35841、経常利益17485、最終利益は10316で、その年の4-6月期は売上が38876(8.4%増)経常利益は17818(1.9%増)最終利益は10310(0.01%減)となっており、概ね季節要因で鈍る可能性が考えられる。故に恣意的な記事だと思うが、日経新聞の影響は大きくヤフーの株価は新興株が上がっていたなかで売られていた。
サブプライムローン問題のピークは、おそらく今年の11月、まだまだ先は長い。重工―7011は上がっていたが、株価を支える背景はアジアの隆盛。アジアの隆盛を支える背景は、豊富な流動性。金融新聞によれば世界のマネーサプライは増え続けているというが…、これからの動向を決めるのは、為替問題なのが先行きの動向を決める。昨日、話したVIXが18.55となっている。このあたりの背景を捉えた動きなのだろう。少し難しいかな?
トロ:わしは反対の立場だね。かたるは世界の流動性が削減されるから、市況ものが一時的にしろ、崩れると言う読みなのだろうが…ロシアのマネーサプライの伸びはすごいね。世界の流動性は時間と共に増しているよ。このまま突っ走る可能性が高いよ。仮にだよ。ありえないが、お前の言うような流動性不足から、世界経済の景気後退局面があったなら、株式市場はかなり下がるよ。お前の押している新興株だって大幅な下落は免れない。やはり、まだまだ行くんじゃないの? 過去、何度か中国の成長を疑問視する声があったけれど…そのたびに乗り越えているよ。
かたる:僕はそんなに大きな後退を考えているわけじゃないよ。一時的な問題だと思うよ。最大に長くて昭和40年代に低迷した証券不況。第一次オイルショックのようなリセッションかな? やはり途中で休まないと、本当の成長とはいえないと思う。故に先日1971年の日本のGDPの例を掲げたんだね。あの時は10%台の成長から大幅にダウンし、5~6%台に落ち着いたんだね。同じことが中国で起こるのだろう。
トロ:希望的な観測だね。相場に乗れていない間違った見方だよ。
神主さん:それでは、かたるは相場がこれからどうなると思っているの?
かたる:チャートを見ると日経平均株価の一段高を示唆しているように見えるね。今日の下げ、選挙後、あるいは日銀の利上げ後の調整は、もう一段高するためのステップに見えるよ。しかし今までの大型株路線では、日経平均株価を押し上げることは出来ないね。故に値嵩の弱電株が中心に日経平均を押し上げる可能性があると思っているよ。松下―6751の今日の新安値は、その為の布石かな?
相前後し、新興株の水準が訂正されるのだろうね。そろそろ1年半を経過する。調整は充分だね。その為に冒頭、決算を見たヤフーの動きは注目されるよ。やはり時代の流れに相場は逆らえないと思うよ。産業革命のようなインターネットの登場だから…確かにBRICs相場が続く可能性も否定は出来ない。しかし最近の中国の毒報道などみると、安全や粗悪品の評価が日増しに高まっているように感じるね。安さより安全と言う選択になるのだろう。
時代や:…と言うことは、素材などの社会インフラ銘柄より、弱電や新興株に歩があると、依然、考えているんだね。
かたる:だって…いくらなんでもおかしいよ。理屈に合わない株価を容認するのは…僕は理屈派だからね。株には上がる背景があるよ。上がるから買うという論理は何れ大きく崩れるよ。以前は新興株式のPER100倍の評価がゴロゴロしていたが、今では1/5の20倍以下がゴロゴロだよ。20%成長でこの有様。かたや、日本製鋼所―5631など持ち合い株期待で、高株価の水準を維持している? 明らかにおかしな現象だね。
神主さん:しかしなぁ~。お前は外れているし…
やはり鉄、造船、海運、素材などを含めてインフラ整備銘柄をやったほうが安心じゃないのかな? いくら市況ものと言っても、利益水準は高いし、PERは20倍以下だもの。配当だってもらえるよ。かたるに言わせれば、大きく上がらない株を買う必要がないと言うだろうが、確実に1割とか2割でも上がれば良いんじゃないの? 何倍にもならなくても損をしない銘柄が良いよ。
かたる:相場は大相場に乗らないと…
最低でも10倍程度大化けする可能性を追い求めるのさ。1割、2割を狙うなら債券を買えば良いよ。馬鹿らしい。僕は円高に見られるように日銀の利上げを控え、サブプライム問題があるし、これ以上、既存の路線を追い求めるのは無理のような気がするね。あるとすれば電機だけれど…薄型テレビが馬鹿売れしても、株価の上値は限られるよ。せいぜい19000円台だろう。
やはり売られ続けた新興株式のグループから大きく出直る銘柄が生まれると思うね。そのあとに、再び銀行などの金融株が復活するんだね。全ての清算を終えて税金を払う一人前の企業として…評価されるんだ。そうして3万円台を目指すのさ。
時代をリードする新興株に、僕は賭けたいが…お客様はいやだと言うだろうね。やはり、これだけやられると買う気力もなくなって諦めムードだからね。ここからが勝負だよ。大相場に向かって精神力が問われている相場だと思うね。
トロ:お前の話は虚しく聞こえるね。カラ元気と言うか…なんと言うか…信憑性のない希望的な観測だけだよ。ここまで来ると可哀相だね。

投稿者 kataru : 2007年07月25日 16:51