今日の市況(2007年)(2007年05月30日)
かたる:休み明けのNY市場は高く始まったようですね。相変わらずM&A関連の話題が多くあります。ABNアムロに対しバークレイズを上回る買収額をロイヤル・バンク・スコットランドが提示したとか…BMWがボルボの買収に興味を示しているとか…様々な話題があるようです。
一方、中国では印紙税を0.1%から0.3%に引き上げるとの報道がありました。一応、このニュースに市場は敬意を払い、上海総合指数で281安の4053ポイントと6.5%の下落です。この動きを受けて明日のNY市場が安くても、通常は、このような下げは大きな下落に結びつかないものでしょう。一番、恐い下げは理由の分からないものです。
トロ:確かに今日の市場を見ると商社などが新高値を追っており、中国関連の深刻さとは無縁だね。普通なら中国が下げれば連動しても不思議ではない。やはり業績の裏がある銘柄は強いよ。
かたる:最近の市場を見ていると、不動テトラ、木村化工機、そうして明治海運。仕手っぽい銘柄がかなり動いているね。本来、人間は博打が好きなんじゃないのかな? ダービーは64年ぶりに牝馬のウォッカが優勝したとか…
時代や:しかし明治海運は、結構、業績はいいよ。
かたる:騰がる銘柄を批判したくないが、市況ものだからね。PER30倍の評価が妥当かどうか…。所詮、マネーゲームなのだろう。反面、久しぶりに三菱商事―8058が今年の高値を追ってきた。しかし昨年来高値は2940円でまだ届かないが…一株利益が250円だと仮定するとPER11.3倍だね。
まぁ、市況ものとしては、こんな評価が妥当じゃないのかな? むしろ海運市況一本の船株より商社のほうが、多様性があり収益性の安定があるから高評価してもいいのに…。野村辺りが双日を絡めた戦略を打ち出してもおかしくないね。丸紅―8002もすごい動きだからね。
しかし思い返すと腹が立ってくるね。あの時に双日を選択せずに、丸紅の手もあったんだね。同じことだったんだが…どうしてこうなったのか…
トロ:当たり前だよ。お前はきわどい銘柄ばかりの選択だからね。
かたる:今日の金融新聞に、瑠夏さんが金融庁の不動産ファンドへの規制をテーマに「官の市場介入は不要」と書いている。確かにこれまでの不祥事で責任を取らない官の存在は民間の成長の邪魔をしている。同じく一面に前田さんが、日本を離れる個人マネーの話を話題に書いており、FTにはフィデリティの拠点が東京から香港に移ることが載っている。情けない話だ。ドンドン遅れる日本だね。規制に縛られ、責任を取らない官の締め付けが強くなっている。何か一所懸命に始めようとすると、必ず法律や規制が前を阻む現実がある。なにも、みんなが悪いことをしようとしているわけじゃないのに…トホホ。
神主さん:ところで最近の相場は、新興株式の戻りも注目されているが…今日のソフトバンクは安かったね。
かたる:あの会社の評価は難しい。設備投資をどう見るか? 借金が多いので、どう考えるか? ただ、やはり新興会社の雄だからね。競争に勝って欲しいね。ようやくMNPで入超になったので、頑張って売上を伸ばして欲しいよ。ドコモは一人負けと言っても、ドコモは資金力はあるし、まだまだ大人と子供の違いがあるよ。技術力を含めNTTはすごいからね。
僕には分からないね。不動産投信(リート)の金融査定の話も…。官には1985年からの資産バブルのトラウマがあるのだろうが…あの時と状況はかなり違うね。誰かが宮沢喜一を好きだと言ったが、あんな爺はクソだよ。大蔵官僚から大蔵大臣になり総理になったが、あいつの年収5倍で家が買える馬鹿政策のために、どれだけの人が自殺をしたのか?
単なる思い付きの政策が、その後の失われた時代を作ったわけで、住友信託銀行が久しぶりに税金を納めると報道されていたが、大手銀行はまだ納めていないんだよね。如何に、経済が疲弊したか、その事で証明されているよ。そんな時に検察はライブドアをやった。時代認識があったのかな? ただでさえ、活気が欲しい日本なのに…若者をつぶし、何が生まれるのか?
TBSの問題もどうなるのかね?
三木谷氏には会ったことがないが、あまり好きなタイプじゃない。しかし、これで彼が負けるようじゃ、日本は時代にドンドン置いて行かれるね。中国はバブルつぶしをしないだろうね。日本を見ているからね。三重野に宮沢か…日本には優秀な政治家や官僚はいないのかな? はぁ~。
時代や:ところで、株の話なんだけれど…全然盛り上がらないね。
かたる:そうだね。信託銀行の売りが、年初から1兆8936億円になっているね。下のグラフがその推移だけれど…。やはり日本の機関投資家の売りが株価の頭を押さえているのだろうね。新興株は個人投資家の投げと投資信託と思われるよ。

時代や:しかしチャート論から株は上がると、かたるは言っていたね。
かたる:5月26日の株式教室だね。月足でみると、確かに株価は上昇途上で、何れ24000円台の壁を抜けると思うね。綺麗な形だよ。あのチャートも…90年代のボックスだね。多くの企業は住金―5405のように企業利益を使って自社株買いを始めているからね。つまり企業利益は事業法人の買いに繋がっているよ。明日は時間があれば、事業法人の買いのペースを見てみよう。
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株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ投稿者 kataru : 2007年05月30日 18:05

