今日の市況(2005年)(2005年10月13日)
かたる:お客様の話は面白い。NY市場が下がり日本株も調整に入ったんじゃないの?…と、問われた。確かに、このところインフレ懸念があり景気見通しに強弱感が出始めて下げている。今日の日経新聞にはグリースパンFRB議長の利上げ発言が載っており、金利が上がれば株に資金は行き辛くなる。事実、打ち止め感が出るまでは、アメリカ株は買えないという声をよく聞くからね。しかしこの季節は特殊なんだね。例のアノマリー現象と言う奴で、ヘッジファンドは決算を控え換金に走るし、個人投資家も節税対策に走る。金利は引きあがるし、ハリケーンの影響もあり先が見えないから投資を躊躇う。
もう一人のお客さんは信用買い残が膨らんだという日経新聞の記事を不安視していた。今日はどちらかと言えば場味は弱く、引けにかけ戻したが、終日安かった。そんな時の材料は日経一面の商社の増額修正の記事より、グリーンスパンの利上げ発言や信用買い残高に不安を抱くらしい。しかしこの両方のお客さんは、既にかなりキャッシュポジションが高いのである。…にも拘らず、不安感を感じるらしいのだ。買いましょうと言っても、様子を見るといったり、下値に指値を入れたりで、積極的に成り行きで買わなかった。
時代や:でも何故、引けにかけ急激に戻したの?
かたる:さぁ? 僕は市場の噂に弱いから…。でも考えられるのは、明日のSQの思惑じゃないのかな?
トロ:やはり、相場は下がりたがっているんだよ。お前のお客だけでなく、押し目を作るのが当然だよ。既に解散総選挙が言われた日から、随分上げ続けているもの。
かたる:そうだね。確かに乖離が大きく開いている銘柄が多く見られるよ。しかし誰が売るの?
トロ:新聞報道のように、個人投資家はかなり信用買い残を膨らましているよ。
かたる:馬鹿じゃないの? 僕のお客さんは、かなりキャッシュポジションが高いよ。1億円ほど、いつでも買えるお客さんがゴロゴロしている。今日も下げてきたので買い指値を入れた途端に上がり始めて、なかなか買いたい銘柄は買えないよ。
時代や:よく言うよ。Vなんか危うく先日の安値293円を割る所だったじゃないの? チャートを見ると、明日にも大きく下落しそうだよ。お前だけが買っていたんじゃないの?
かたる:僕は何度も言っている。下げたら買うと…今日は20万程度の買いだろう。もっと下がれば、もっと買えたのに…惜しかったね。
トロ:惜しかった? 下がる株が買えなくて、良かったじゃないの?
かたる:一体、下がると誰が決めたんだ? さっき、会社のホームページを見たら、第一四半期は黒字じゃないの。これで安心だね。もっと買い増しができるよ。ただ苦労して利益を作っている感じはするが…依然、ダッチロール状態なのだろう。だから面白い。営業段階でも黒字で、黒字が定着する可能性がある。そうなると、この会社は利益の積み上げ型なので強いよ。一回売れば終わりの会社と違い、一回売れば、永遠に利益が積みあがり続ける。僕が惚れているのも、このビジネスモデル。キャノン―7751がどうしてあんなに高収益なのか? プリンターのインクなど保守関連サービスの利益率が高いからだね。一度売ると、保守管理サービスの売上が永遠に立つ。光通信―9435も同じような部分がある。Vもまさに同じだよ。
神主さん:確か子会社が、また上場するんだよね。
かたる:違うよ。関連会社だね。きっと売るのだろう。そうすると、また特別利益が入るだろうね。だから今期黒字の予想は、増額される可能性が出てきたかな?
時代や:えっ!そんな話もあるの? じゃ、明日は買い気配スタートなの?
かたる:さぁ~? 明日の事は分からないよ。しかし、この決算を見て、僕はかなり安心して、これからも買い増し姿勢で行けると感じたよ。まぁ、かたる銘柄の話しはこれぐらいで…
時代や:ちょっと待って、Gは底を付けて反転したの?
かたる:不思議だよね。同じかたる銘柄でもVのお客様のうけは悪いけれど、Gは意外に良いらしい。昨日も知り合いの人にあったら、「かたる銘柄を買っちゃった。下がるものだからかたる方式で買っていたら、株数が増えちゃって…」と言われたよ。一応、僕も2株の株主に先日の給料でなったけれど、こっちは、可能性はあるが未だにわからないよ。ただ、既にかなり長い期間下げているから、売り物は薄れているだろうね。あとは折口さん次第かな?
トロ:多少、黒字になっても吹けば飛ぶような額じゃないの。
かたる:お前には分からんよ。しかしお前も2年ほど経てば、馬鹿になって推奨をしだすんじゃないの? 今は誰でも、UFJニコス(日本信販)―8583やオリコ―8585の推奨記事を見るが、2年前は「潰れる」の大合唱だったからね。いずれVも大手の機関投資家の成長株ファンドの常連になると思う。そんな話しより住金―5405や新日鉄―5401だね。
今は下期減益と言う話で、調整をしているが本当にそうかな? 僕には、株価をみていると強く見えるね。再び新高値を追うのは時間の問題のような気がするよ。ボールを上から落とすとだんだんバウンドが小さくなるね。上昇基調の株が調整する場合も同じ。最初の押し目が底になるケースが多い。つまり住金の場合は375円だね。おそらく400円割れを買うのは次第に難しくなるんじゃないのかな?
トロ:なんでそんなに強いんだよ。お前の考えはおかしいよ。信用買い残だって多いし…
かたる:新聞をちゃんと読まないと惑わされるよ。信用買い残の絶対量で評価するのはおかしいじゃないの? あの記者は馬鹿と言うと…また怒られるね。要するに一面しか見てないね。信用買い残には、時価総額比と言う見方もあるよ。2000年のITバブルの時は比率が1,12%だったんだって…。今の時価総額は447兆円もあるよ。それなのに信用買い残は増えたといっても、347兆円しかないね。だから比率は0.77%しかないじゃん。それに売買高比と言う比較方法もあるね。あの時より、ずっと売買金額は多いよ。
新聞記事は考えながら読まなくちゃ、いつまでも負け組みだよ。今回は、一番良く経済を知っているはずの日銀が強気になっており、量的緩和を解除し、いずれゼロ金利も解除の方向にある。貸し出しが伸び始めるのも時間の問題。今日はこの報道で銀行株が切り返し、日経平均の下げ幅が縮小し、一時、プラスになったんだね。騙されないでよ。空前の金余り相場なんだよ。
だから、多少、下期減益になろうとも? 絶対値の高い鉄鋼株は、また新値を取る可能性が高いし、大型中心の相場は続くと思うね。これは覚えておいて良い。市場に次々にニューマネーが入ってくるから、一度、高値を付けた株はなかなか下がらない。少し下げても、下げを心配せずに押し目買いを貫いたほうが勝ちだね。分かるね。この意味が…あまり多くを語りたくないが…
新聞記事の裏を読み、市場を自分なりに考えて、自己責任で投資するんだよ。この当たり前のことが、皆はなかなか出来ないんだね。捕まるまでガンガン強気を貫けば良い。途中で下手な弱きに耳を貸しちゃ駄目だよ。空前の金余り相場で、歴史的な構造改革を成し遂げた日本なんだから…共に頑張ろうね。
投稿者 kataru : 2005年10月13日 19:21
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