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2012年09月29日

雑感

まるで幼稚な子供が政治をしているようですね。
民主党のレベルは本当にジレンマを感じますね。鳩山さんは米軍基地移転で汚点を残し、菅さんは原発事故の処理で間違った選択をし、野田さんは領土の外交問題で失敗を犯しています。原点を曖昧にするからそうなのでしょう。いずれも難しい問題ですね。理想と現実はなかなか上手く動きません。55年体制が崩壊し日米同盟のあり方から、軍事力を考え憲法改正に踏み切り、真の独立国家を目指す体制を創らないとなりませんね。

これほど円高が進んでいるのに…基幹産業が崩れ空洞化が止まらないほど産業界は苦しんでいるのに無策すぎますね。しかし問題は転換を直視しない国民の意識レベルにもあります。メディアの報道の方向性を見れば、次元が低いというか…日本人は教育上、ロボット教育を受けていますから、簡単に誘導されメディアの主張になびくのです。いろんな考えが存在し、それぞれに言い分はあります。カタルが考えている市場原理と日本村構造は、市場原理と儒教の対立ですね。中国は愛国教育を施しており怖い存在です。米国は軍事力削減を余儀なくされながら、中国への対応を怠らなかったのは、共産党内部に依然として敵対する考え方をする人が多く存在するからでしょう。大衆の不満は、経済運営が上手くいかなくなった時に爆発します。ヒットラーが生まれた経済背景を考えれば分かりますね。欧州、米国は、まだ6年ですね。それに引き換え、日本はよく我慢しています。

もともと今回の騒動(日中関係の悪化)は、前原さんの判断ミスが発端です。彼が漁船の拿捕を命じた(了解した)地点で、今回の領土問題の火ぶたが切られました。布石としては中国の資源開発の実効支配が背景にありますが…。それにしても中国人を嫌うお年寄りの人が大勢いる背景が、ある意味で分かりますね。モラルの欠片もない。暴動が起こるのを制止する人間も居ないイメージで、ムハンマドを侮辱した問題の映画予告にも、略奪や暴行を止めない警察官の姿がありましたが、同様のイメージがありますね。日本は…多少は、盗みなどの報道はありましたが、あの震災の激動する混乱期でも、皆が秩序正しく動いたことは驚異的な出来事ですね。普通は略奪などが起こっても不思議ではない環境です。人間の心は弱いものです。まだ日本人は捨てたものではありませんね。

結局、野田政権は布石も打たずに、島の国有化に動いたのですね。僕はてっきり、中国側に国有化の背景を伝達しており、国有化することで問題を先送りする腹だと考えていました。中国側にもその旨が伝わり了解が得られたから国有化に踏み切ったと思ったのですが…前原さんの行動が、石原さんの行動を生み、野田さんの行動に繋がっています。事態はドンドン悪化するばかりで…国連の舞台で、中国の発言に対し異例の反論する外交官はどんな手段を持っているのでしょう。米国の差し金ですかね。火に油を注いでいる印象ですね。オスプレイ配備に反対する日本人の感情は、長年、駐留する米国軍に対する実効支配への嫌悪感があるのでしょう。北米課長が事務次官のエリート門ですから、明らかに米国の意向を反映した外交政策でしょう。つまり米国が日本を操っているわけですね。

米国にとって中国の経済発展は脅威で、自国経済にダメージが少なく中国の力を削ぐ対応とも考えられますね。日本のメディアも、米国の主張を組み入れる方向性で国民を誘導しているようです。中国共産党内部も薄熙来氏の問題が表面化したりして、権力争いが激化しているのでしょう。いつの世も経済が混乱するといろんな問題が起こってきます。99%の運動は米国では下火になっている様で、先日の仕掛けも不発だったようですね。市場原理の基本は、格差が拡大するのは仕方がありませんね。だって高額所得者は努力をします。熾烈な競争に勝とうと、日常業務をこなし、自己啓発の為に勉強や運動をしていますね。昨日は「表現の自由」を考えました。米国は保護観察中の作者を召喚しましたね。実質的な逮捕でしょう。ある意味で自由にも制限があると認めたのでしょう。市場原理主義は策略を施し、ある意味で合法的に他人を騙すのでしょうね。その点、儒教の精神は他人を騙す事より、自己の内面性に拘っていますね。

人として常に踏み守るべき道徳を「五倫」として、基本的な人間関係を規律する五つの徳目で、父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信。「五常」は仁・義・礼・智・信の五つで、人が常に守る行動の規範とするわけですね。それにも拘らず、儒教を生んだ孔子の中国は、愛国教育では儒教の精神も教えていないのでしょう。日本はもっと、韓国や中国に向かって、過去にどれほどの経済援助を施し、戦争の償いをしてきたか…中国や韓国のメディアを通じてPRすべきでしょう。ずっと戦争補償の形で償いをしてきたのです。ODAは今こそ予算が縮小されていますが、北京の地下鉄などは日本の開発援助が生かされています。まぁ、近年は常任理事国獲得の為に、アフリカ諸国に重点的に使われていますが…。どっちにしても現状は、「惻隠の情」の欠片もない中国人が、愛国教育によりたくさん生まれそうですね。

株価を見ると…日本も相当、危うい水準に来ています。私はどちらかと言えば市場原理派ですから、努力する奴が報われるのは当然だという考え方をしています。しかし最近の市場の評価を見ると…首をかしげたくなる現象が多く散見されます。例えば2010年5月頃に熱くなっていたタカラレーベンは未だに4ケタを奪回してないですね。まぁ、この環境下だから仕方はないのでしょうが…この業績推移を見れば、いくら自転車型の利益だとは言え安過ぎますね。最近は下げてきましたが、鬼ゴムもそうでした。あの業績の伸びは、別に眉唾ではありませんね。いくら部品会社でもPER10倍にも届かない評価でしたね。そう言えば、読者からメールを久々にいただきましたが、電磁波防止シールのタツタ電線は、現在高値圏で、マズマズの評価を与えて頂いているようです。今は下値圏ですが、2倍や3倍になる株はたくさんあります。しかし時間が掛かりますね。それほど市場参加者の知識レベルが低いのか?いや市場参加者が少ないのでしょうね。

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自民党が政権を握ると、200兆円投資でしたかね。また馬鹿げた投資をするのでしょうかね。彼らの考え方は市場原理を無視した総資産経営の考え方ですね。グローバル時代ではこのようなケイジアンは敗退しており、現在はFRB議長バーナンキのように、マネタリストの時代ですね。ROEの考え方が重視されています。しかし五洋建設や大林にしても大成、鹿島でも良いですが…長い間、相場はないし芽は存在しますね。出来るなら、同じ予算を使うにも、情報を生かすスマート都市建設に方向性を向けて欲しいものです。放射性汚染物質の最終処分の分散化は合理的な判断とは言えず、政策の運営もチグハグが目立ちすぎますね。米国はオバマが、ロムニー氏のフードスタンプ失言から、選挙戦を有利に戦っている様で…まだ時間が掛かるのでしょうね。

カタル君の期待する本格的な上昇相場は、もう少し時間が必要なのでしょう。ただ今回のQE3は無限の実施でこの効果は「財政の崖」を乗り越えられると考えています。選挙が終われば、「財政の崖」の問題は解決に向かうとも考えています。だって金利はFRBの政策もあり低い状態ですからね。ECBがスペインやイタリア国債を買うのも理解できます。マグマはどんどん貯まっており、いずれ地上に現れる筈です。一気に噴火して吹き出すのか…それとも、どんな形になるのでしょう。お金儲けは慌てては駄目ですね。のんびり構えればいいのでしょう。チャンスはたくさん転がっていますが、ビックチャンスは人生に一度あれば十分でしょう。

投稿者 kataru : 11:34 | コメント (0)

2012年09月15日

市場原理の根幹を守るFRB

FRBの行動をよく考えて欲しいのです。
政策目的を明確にしましたね。雇用対策を表に引出し最終目的にしているのです。雇用指数は景気指数の中で遅行指数です。基本的に需要が増えて需給バランスが逼迫しないと雇用を増やしません。日本の場合もそうですが、基本的に契約社員で先ずは目先の需要を吸収しますが、やがて契約社員では人間が集まらなくなり仕方なしに正社員を雇うのですね。お金は道具なのですね。株がいくら上がろうが…物価が高くなろうが、基本は人間の生きている環境の改善が政策目標なのですね。GDPの成長率が目標ではなく雇用指数が目標で、しかも無制限に緩和策を行い、足りなければ、改善がなければ更に別な緩和策も取りますと宣言したのです。日本のようにポーズだけの金額とは違いますね。3兆円規模を毎月実施するのです。既存のツイストオペの分も含めれば1カ月あたり850億ドルの長期債を買入れることになります。この効果は銀行にフリーな資金を提供することになり、内容のいい銀行から随時、儲かる投資先にお金を振り向けることになります。つまり金融機関に利益が蓄積されますね。

無制限に行う。足りなければ更に追加の緩和策を取ると宣言し、確実に期待インフレ率を高めています。当然、人間は住宅価格が上昇すると考えますから、無理してでも住宅を購入しようと行動をとりますね。住宅の関連商品は家具から家電も多く、あらゆる産業に恩恵が広がります。市場原理の根源は正常な行動を促す政策なのですね。マイナス金利などと言う極端な事例が表面化する現実は歪んでいるのです。金利は安いところから高いところに、水が高いところから低いところに流れるように資金がスムーズに動かなくてはなりませんね。MV=PT(フィッシャーの交換方式)、要するに、貨幣量の増大と貨幣の流通スピードが物価や取引量を増大させるという当たり前の式です。このMを増やそうとしているわけです。期待インフレ率を高めれば、当然、貨幣流通速度が人間の欲で高まります。住宅価格が今よりも来年が上がると人間が信じれば、来年より再来年は更に上がると信じれば、誰でも期待インフレ率が高まりますね。多くの人間が行動を起こします。株価の天井は無限なのです。当然、期待インフレ率が生まれると…日本化現象は消えてしまい、冒険が始まり、ドイツ国債を売りイタリア国債を買うようになりますね。だって1%金利より6%の方が得ですね。金利裁定の考え方が働けば、経済活動は復活します。

バーナンキは市場原理主義の根幹を守ろうとしているのです。日本化現象を生んだ歴代の日銀総裁はもっと市場原理を勉強した方がいいですね。自己満足の政策では意味がありません。他人が認めて…成果が生まれて初めて合格点なのです。今、バーナンキは戦っているわけです。流動性の罠と言う日本化現象と…日本人はすぐに物価が上がると批判しますが、どちらが先なのでしょう。やる気のある社会づくりが鬱病患者を減らし自殺者を防ぐのでしょう。

さて株価です。日本は恵まれているのです。欧米に比べバブルの傷跡は既に回復しており僅かな政策支援で景気は上昇に向かう過程にあります。震災復興の19兆円の予算規模は小さいものではありません。消費税の増税が決まり、実質GDPと名目GDPの逆転状態を改善する環境は整いましたね。名目GDPを伸ばせば、当然、税収が増えますね。名目GDPを伸ばすという事は、期待インフレ率が増大することですね。基本的に同じ意味ですが、FRBの政策はドルが基軸通貨なので世界経済を刺激し、更なる拡大に舵を切ったのですね。当然、春から低迷してきた株価も上昇に向かいますね。多少の値上がりは10年、20年規模の日本化現象では些細な事です。しかしこんなチャンスはあまりないですね。1度目より2度目、2度目より3度目は、更に勝てる確率は飛躍的に高まります。株は買って、買って、買い続け、暫く待ってから、また買えばいいのですね。利食いなんか当面は考えない方がいいでしょう。

投稿者 kataru : 09:34 | コメント (0)

2012年09月08日

益利回りの概念

製造業に従事する人間の労働条件は新興国の生産性向上により、一見すると成功しているサムソンなどの韓国でも生活は苦しいらしいですね。青年ユニオンが話題にされる韓国も日本同様の現象が続いているようです。きっと文化の形態が似ているのでしょう。韓国も学歴や資格重視の国柄だそうです。OECDの統計によれば、韓国は日本同様に自殺者が多いとされます。人口10万人当たり韓国は31人が…日本は24人が自殺していると言います。米国の11人に比べると日本は2倍以上になっていますね。その米国もフードスタンプの受給者が急増していると言います。フードスタンプは嗜好品を除く食料品を買うために政府が補助する制度で、4人家族の月収が2500ドルを下回る家庭に対し、一人あたり月に100ドルを補助するのだそうです。2004年度は2200万人ほどだったのですが、最近の統計は4600万人に受給者が急増していると言います。6~7人に一人が受給者という事になります。この現象は格差拡大の弊害の象徴だとされていますね。

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先ほどNHKの梅ちゃん先生を見ていました。新幹線の部品を製造することになり蒲田の下町工場が世界の最新技術を支えたシーンが報じられていました。丁度、カタル君が誕生した昭和30年代の日本の豊かな心を舞台にしたノスタルジーの世界ですね。あの映像は実際に工場の機械を動かし、ベテランの旋盤工の人が演技指導をしているのだそうですね。梅子のおじさんが月光仮面の主題歌を歌っていましたが…この映像がネット上で、今は見られるのです。驚きました。此方です。僕の小さな頃、必ず見ていたテレビの番組です。丁度、この頃は鉄人28号やエイトマンが、かたるのお気に入り番組でした。必ず、正義が悪をやっつける番組でしたね。ユビキタスの世界は、いつでもどこでも、必要な情報が簡単に手に入る時代ですね。

旧来型製造業受難の時代に変化は生まれます。イノベーションが新しい時代の転換を促進させます。産業革命は蒸気機関の発明により時代のスピードを速め、革新を社会に呼び込みましたね。鉄道株指数が誕生するほど…基礎社会資本整備が多くの人に進化を与えました。鉄道や道路、通信、電気などの開発が、豊かな産業を支える基本構造を作った昭和30年代は、明日への希望に満ち溢れていました。今はインターネットの発展がスマートフォンの誕生を生み、情報という価値が人々の生活様式を変えているように感じています。マックはこの情報媒体を上手く活用しているようです。マクドナルドの存在はある興味で深いものですね。飽和的に思われる社会構造の中で、売り上げは伸びないのに利益を上げる工夫をしています。分かりやすい事例は売上高営業利益率が大きく伸び始めています。この比率はそれまでは1%程度で2006年も2%程度だったのですが、4%、6%と伸び、最近は8%台になっています。規模の拡大から利益重視の姿勢は、今の日本社会にとって見習うべき重要な要素かもしれません。統廃合を進め、儲からない店舗を閉めて儲かる店だけを存続させ、実験を繰り返す姿は、なにか…頼もしい企業に見えますね。不思議なものです。

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過剰生産設備とか需給ギャップとか言われる社会構造ですが…ここにも日本が変化するヒントがあるような気がしています。シャープの失敗が話題になっているようですが…いろんな考え方が存在するようです。方向性を模索し、選択と行動の結果、結論としてある現象が生まれます。その結論をどう受け入れるか?失敗したら、次にどのような改善策があるのか?また模索し試行錯誤し進化する。日本村社会構造を、よくカタルは批判的に見てきましたが良い面もたくさんありますね。その良い面は豊かな心なのでしょう。人間は一人では生きられないし、実際に一人になってみると良く分かりますね。会社に勤めている人は、昔は会社オンリーで…会社の為に一所懸命に頑張ってきたが、会社が苦しくなるとリストラされ、嘗ての上司や同僚などの人脈も、一時的なものだったと実感されているかもしれません。

日本株が低迷している現実を考えると、形のない物まねだけの資本主義社会の形態が良く分かりますね。野村証券の低迷は日本社会をよく物語っています。金太郎飴とは…日本人の教育制度の問題であり、日本型のキャッチアップ制度の体質を象徴していたのでしょう。その野村証券は1987年で5990円の大天井を打ちました。どのセールスも同じセールス文句で、強引なセールスが問題視された時期もありました。その野村証券はなんと8年も営業キャッシュフローの赤字を続けました。今年は黒字だったのですが、基本的にかつての栄光に支えられ食う事が出来たのですね。瀕死の重傷状態です。プラザ合意が1985年、日本の金融株の多くは1987年に天井を付けます。そうして全体の株式は、先物導入により嵩上げされた1989年に38915円の高値を付け、単純平均株価のピークは翌年の2月の913円です。今は1/4以下の200円ですね。

本日の日経新聞には中国の公共事業投資が12兆円規模となっていますが…日本の復興関連予算は19兆円ですね。東北3県の景気回復は力強いものでしょう。折角、お金を使うのですからスマートシティーの建設概念を取り入れて欲しいものですね。兎角、中央官庁の役人は原状復帰に拘ります。もともとの災害復興の概念がそうなのですね。嘗て、災害復興予算をカタルの友達が財務省で作成をしていましたが呆れる概念なのです。原状復帰にひどく拘っていましたね。元のあった場所に同じ道路を造るとか…この固定概念を打破しないと掘っては埋める無駄な公共事業と同じ発想ですね。

日本は、ようやく正しい問題点が指摘され始め、新しい発想が動き始めて来たところです。かたるは長年、下げ続ける市場を通じて様々な問題点を感じてきました。民主党立ち上げ当時、諫早やヤン場ダム建設が問題視されていましたが、過去の選択より現在の選択の視点をどう変えるかですね。今、カタルが一番感じていることは…益利回りの概念が働かずに、何故、効率的な資金配分に変化しないかという事です。今週号の日経ビジネスの41ページに武者さんも同様な切り口で語っています。構造的な金融機関の姿勢が問題で…この変化なくして豊かな社会形成はあり得ませんね。具体的には金融機関に眠る国債資金を動かす事です。停滞する社会構造を効率化社会に変化させる行動が必要になっています。誰もやらないから…自分がやるしか方策はないのでしょうか? 本当は金融教育の問題だと思うのです。経済の活性化は、お金を動かす事ですね。1%以下に眠る資金をROEの高い10%以上の企業に振り向ければいいのです。お金の回る速度が上がれば、自然に経済は自立回復します。マックの変貌はその事を物語っているのでしょう。金太郎飴の規模拡大から、儲けの時代なのでしょう。

投稿者 kataru : 14:01 | コメント (0)

2012年09月01日

樅の木は残った

最近の市場動向を見ていると、依然、底這いを続けている様子です。何と言っても市場動向を良く表しているのが東証一部の単純平均株価の推移です。ここ数年はこんな状態です。チャートは月足ですが…(上は月足、下は週足)2008年の金融危機時の底値からの離脱は出来ていませんね。一般的な評価は日本を代表する輸出企業が凋落し、内需企業が踏ん張っている印象です。日本の基礎経済基盤と言うか…GDPが500兆円の国の経済規模は卑下する水準ではありません。市場ばかり見ていると情けない姿に思えますが、富士山に登るアリのような人間の姿を見れば、日本って大きい国だなぁ~と、別の意味で色んな人がいると感じます。市場の情けない展開とは違い、実体経済の奥深さを感じますね。

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8合目のトモエ小屋はビール(350ml)が600円でしたね。横尾山荘や槍ヶ岳山荘は500円でしたが…。登る人種が違うように感じましたね。富士山は素人集団と言うか…若者が多いのです。みんな一度は登ってみたいのでしょう。江戸時代にも富士講などと言う制度がありましたからね。江戸時代と言えば、最近、山本周五郎の代表作と言われる「樅の木は残った」を読みました。伊達藩のお家騒動を描いた小説で原田甲斐が主役を演じますが、兎に角、恥辱に耐え忍ぶ姿が描かれており、日本人の村論理のルーツを見る思いがしました。昔から日本人は不理屈な現状に耐えてきたのでしょう。戦後の高度成長はほんの一瞬の出来事でむしろ今のような停滞期の方が当たり前だったのかもしれません。

予てから日本株の水準は底値圏だと感じていますが、なかなか上昇の切っ掛けが掴めないでいます。既に益利回りの観点から需給バランスは均等化している筈です。僕には0.8%の国債を買う機関投資家の行動が異常に見えますね。その傍らに3%以上の配当利回りの大型企業はウジャウジャ存在するわけですね。通常は裁定感覚が働きますから下げませんね。ただこの裁定と言うか益利回りの考え方の投資家は最終投資家で無尽蔵の資金がありますが、残念ながら上値を追う性格の投資家ではありません。問題は此処なのですね。だから下値で底這いの動きが長く続くのでしょう。必ずスタートは金融株からスタートします。しかし…スタートの時期は来ているとは思っても、切っ掛けがなかなか見当たりません。

一昨年の世界の中央銀行による協調行動は非常に興味深いもので…ECBのドラギのクリスマスプレゼントは素晴らしい行動に思いました。FRBに続く大型の緩和策です。それに続く日銀の協調行動は面白かったですね。しかしその後がいけません。白川さんはやはり日銀マンです。お金の意味を理解されていませんね。絵に描いた餅ならぬお金は効果を生みませんね。市場経済論理がなかなか日本人の心に浸透しません。日本村論理の考え方と市場経済の考え方が、互いに政策論争の焦点になっています。くしくも失敗した阿部さんがまた立候補するなんて…馬鹿な事を伝えています。市場原理派なので応援したいのですが…やはり僕には一度失敗したのに…あれは何?と思いますね。一番大切な時期に体調だから仕方ないという声もあるでしょうが、やはり市場原理の確立の為に、大切なあの時期にそうなる運命を感じますね。

諦めちゃ…いませんが、世の中が動くのは時代背景があり社会の要請があるのですね。努力だけでは無駄なことはたくさんあります。努力が背景にあり、時代背景がある。そうして偶然のチャンスが生まれないと、なかなか成功は出来ません。孫さんはシャープの佐々木さんが居られたから、ソフトバンクの今があります。努力はしたけれど…その努力が実を結ばない方がむしろ多いですね。偶然が重なるチャンスが時代を創っていくのでしょう。相場も同じでしょう。絶対に上がるのですが…その時期がいつ訪れるのか?誰が考えてもベースマネーをあれだけ拡大させているのです。資産価格が上がるのが当然でしょう。いつか正論の益利回りの考え方が大きな利益に結びつきます。原理原則をじっくり待つしかないのでしょう。原田甲斐の気持ちも似たような心境だったのでしょうね。それにしてもあの結末は山本周五郎の人生観かな?

投稿者 kataru : 11:58 | コメント (0)