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2014年12月31日

2014年を総括…

やはり失敗の総括は確りと反省をしないとならないでしょう。
よって今年を振り返ることにしました。カタル自身の今年の成果は若干のプラス圏で、現物の含み利益はありますが、信用分は大納会に下がったことも影響し、若干のマイナス分を持ち越しになりました。単純平均株価をみたように…、あるいはケネディクスを観ても分かりますが、今年は横這いの印象です。ヘッジファンドの動きも、おそらく金融規制強化の動きがあるようで…外人の日本株投資は増えているとは考えていません。どちらかと言えば…下がる場面も多く、日銀のETF買いなどで指数を買い支えたので、その分、時間軸への負担が掛かっているように見えます。りそなの処理と同じですね。りそなは、やはり本来は倒産処理すべきだったのでしょうね。未だにバブル期の返済が出来ないのです。25年ですからね。そうは言っても、報道によれば来年は完済との事です。

日本村論理が、色濃く残る処理方法ですね。原発の東電もそうです。年末に若干動きがありましたが、ゾンビ企業を残す処理方法は、明らかにグローバル論理から見ると整合性が欠けていますね。証券取引法では投資家保護を謳っており、おかしな事例はこの東電ばかりでなく、他にたくさん存在します。例えば、エナリスです。新規上場後に公募増資を実行しており、幹事証券は知らなかったのでしょうが、不正会計処理を前提に公募をしたことに成り、明らかに詐欺行為ですね。法廷で争えば勝てるでしょう。別にエナリスだけでなく、このような玉虫色の処理を好むのが、日本と言う島国根性の村社会ですね。逆に良い面もたくさんあります。村社会なので表面上、互いに妥協し歩み寄る訳ですね。まぁ、文化の問題でしょう。でもこの文化は「みんなで渡れば…怖くない」と、昔、奉加帳方式で負担を求められたのですね。現在の賃上げ要請も、その口です。国家が主導しないと、なかなか日本は動きませんね。故に、楽天の三木谷さんなどは浮いて見えるのでしょう。カタルは、彼が嫌いです。理由は、税金を払わない経営方針の為ですね。赤字企業を買収し規模の拡大を図りますね。西武鉄道経営の方式です。

昨日のキャッシュリッチ企業の閲覧数が多かったのか…。調子に乗った東洋経済は、今日は借金の上位企業を並べてきましたが…、トヨタがトップで、何やら言い訳をしていたようです。借金が悪という固定概念は捨てねばなりません。今の様に低金利なら、借金をして事業を拡大する経営が正しいのです。ROE経営では利益率が高いなら、借金をして規模の拡大が、指標を上げることになります。財務レバレッジを高めるのです。当然ですね。ソフトバンクは賢いですよ。カタルは無借金企業のベンチャリで失敗しました。日本の金融システムは縁故関係を重視します。だから適度の付き合い方が正しいのです。ファナックの様に、無借金経営が良いとは限りませんね。本来の正しい経営スタイルは、自社株買いを実施し、新規の設備投資は借り入れで賄うのがベストです。更にサイバーダインのような企業に出資をするとか…の種まきも必要でしょう。

こんな事を書いていると…総括の紙面がなくなります。カタル銘柄の失敗は明らかですね。007は村田効果が表面化しませんでした。日本の恥部ですね。ものづくりに拘る余り、物質的な物へは対価を払いますが、ソフト技術には対価を払わない傾向があります。情報に対する支出は、少ないですね。でも情報は非常に価値があるのです。太平洋戦争に負けたのは、暗号技術の問題ですね。早くから日本の暗号は解読されていました。WiFi通信モジュールは、おそらく使われているのでしょうが…非常に対価が安いのでしょう。小米(シャオミ)はインドで販売停止処分を受けたらしいですが…特許問題はどうなったのでしょう。シャープにも影響しますからね。これが誤算でしたね。

ただ今回の増資が成功すると、M&Aを行うのかどうか…。仮に10億円規模の会社の買収をして、1億円の黒字だとすると…一気に黒字化は達成され、潜在的な夢があるので、相場が前倒しでスタートする可能性がありますね。来年は、この辺りが焦点になるのでしょう。小さな会社なので、どうにでもなります。村田は自社の利益を分ければ、あっという間に高収益会社ですね。ルネサスでも同じです。ルネサスは大きな会社ですからね。QBの単価も安そうですね。この辺りの日本人の価値観は問題ですね。でも株価は下値圏でしょう。業績動向は改善傾向にあり、マイナス要因は見えません。よってカタルは買い増し方針です。

J・TECの方は、整形外科医の研修に時間が掛かっているようですね。それに厚生労働省の適用認可範囲が狭いのでしょう。この辺りの考え方が問題になります。しかし…国は年末近くに再生医療を促進させるために法整備をしています。一般の人はあまりわからないかもしれませんが、非常に大きなビッグ材料ですね。多くの投資家は治験などの情報公開に反応しますが…このような実質的な法改正には反応しません。この辺りの布石が確定しているので、富士フィルムは1900円だったかな? 残りの株を引き受け完全子会社化したのでしょう。フィルムは実にフェアで賢い会社です。非常に将来性が豊かな会社ですね。年末に掛け、玉拾いの動きが見られていました。おそらく何処かのファンドか…フィルム自信の買い増しでしょう。何れ、利益がでてきた段階で、富山化学の様にフィルムにTOBをかけられる可能性もありますね。今、2000円とか3000円で買収するとフィルムの潜在利益での買収は、上場企業なので異論が出ます。だから買収するにしても適正利益が生まれた時でしょう。現在は減額修正した後で株価は下値圏です。着実にジャックは売れますから、株は買い場でしょうね。カタルの誤算はジャックの収益化の後ズレですね。この辺りの読みは難しいですね。

さて最後にケネディクス、今年は年初に大きく下げ、300円割れが下値、そうして前回は400円を割れたところが買い場になりましたが、今回は506円でしたね。おそらくここが下値でしょう。2月になると来期の見通しは見えてきます。リート市場は空前の好ブームです。資金は市場に溢れ、運用する場所がありません。こんな環境なのに、何故、ヘッジファンドが大きく参入しないのか? ここが理解の苦しむ場面です。ハローウィン緩和で一気に4桁乗せ…と思っていましたが、実際は新規の参入がなく、逆に既存ファンドの利食い売りに押されたような印象です。

おそらく大規模ファンドは、度胸がなく仕掛けられないのですね。この背景は米国のマネタリーベースの問題や信用規制の問題でしょう。でもステートストリートの様にしっかり見ているファンドもある訳です。もう少しの印象ですね。おそらく小さなファンドは関心を持っているのでしょうが…6000万株近い信用買い残を観て、たじろいでいる印象です。少し、組織的に買えば…直ぐに人気に火が付き、一気に仕手化に発展する筈ですね。相場の一番、面白い場面です。カタルなら、この年末年始に手掛けますが…今回は前回と違いノンリコースを多用している様に、若干、ケネディクスは消極的なのですね。すべてに安全を優先させて経営しています。この辺りの経営方針があり利益率が落ちるのでしょう。ただAUM残高は魅力的で、この評価は住友不動産なんかと比較すると物凄い「伸びしろ」があると考えています。通常、AUMが大きく増える時から業績内容がドンドンよくなります。

その様子は、来年に成ったらデータで示しますね。カタルは既にそのデータを集めてありますが、公開は来年します。問題は年末年始に仕掛けなかったので、若干、相場が後ズレする可能性は否定できません。でも実際の利益は春に予定される商業リートや介護リートの時に、自社が保有するブリッジファンドから不動産を付け替えます。この時に多額の利益が発生します。既に残存不動産は、諸般の要件から推察すると、全て含み利益状態だろうと考えています。もう利益を隠せませんね。イライラ感が募っているので、一気に爆発高を想定しているから…いつも高値で買い増しをしている訳です。

「パンデミック相場」は近いと考えています。だって日本株は世界で一番注目される市場で…25年ぶりにデフレ脱却に向かう訳で、1300兆円の逆襲と言うスケールの大きな相場ですからね。きっと…、読者の皆さんも、本当の投資の意味を実感できるものだと考えております。

さて、カタル銘柄の総括は終わりです。あとは今年の相場を振り返りますね。

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昨年8月頃から年末に掛け、年金ファンド向けに富士通を推奨していました。昨年8月の株価が底値圏でカタルはコラムの「相場の起承転結」(2013/8/25)で富士通のクラウドビジネスを解説しています。更に、2013/12/16の今日の市況でも、富士通を取り上げています。本コラムでは、昨年から度々、登場させていました。クラウドの本命銘柄として掲げていましたね。当時の株価は500円以下でした。8月の時点では400円割れですね。しかし今年8月にかけ800円を付け、カタルは売り推奨に転換しており、事実、その通りに株価は展開、現在は未だに調整中です。まだ大型株なのに乖離は高く、しばらく調整波動は続くでしょう。故に仕掛けても無駄ですね。

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でも今年のカタルのヒットは、なんと言っても日本通信でしょう。1月29日の今日の市況から登場したようです。3月1日の株式教室では、ミクシィーと共に解説していますね。この銘柄の推奨の切っ掛けは、日本の携帯料金の割高感から、必ず格安スマフォは伸びるという信念で、その後は何度も本文で登場しています。切っ掛けは日経新聞の一面でしたね。当時は分割前の株価100円(1万円)台からの推奨です。しかし500円を超える所から、割高に見え、売り推奨に変化しました。トホホ…、こんなに伸びるとは…。

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あと…記憶に残るのが、化工機とNSWの推奨でしょうか?
これはメールにて…事前公開しました。この時期が6月の初めですね。そのチャートも掲載しておきましょうか…。そんなわけで…、その辺の証券マンより、ずっと的確に相場を捉えていたんじゃないかと自負していますが…。肝心の本命の株が横這いじゃ、褒められたものではありません。本年もご愛読をありがとうございました。また来年ね。良いお年を…お過ごしください。

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投稿者 kataru : 11:56

2014年12月28日

人生いろいろ

今日は、あまり話題もなく雑談です。ヤンキースから広島に戻る黒田さんが話題になっていますね。高額の報酬を蹴って広島に戻る理由を、是非、聴いてみたいと思っています。いろんな生き方があり、選択は、人それぞれですからね。

昨日は、NHKのEテレで「戦後史証言プロジェクト 日本人は何を目指して来たか?」で、政治学者の丸山真男さんの特集を観ました。戦後民主主義のあり方は、朝鮮戦争を境に、大きく変革していったとの解説があり、日本の民主主義の生い立ちが、変化して行った描写がありました。その後、司馬遼太郎さんの番組に変わり、思わず午前3時15分までテレビを観ていました。ノモハンもそうですが、日本の社会は責任を取らない社会と言うくだりがあり、原発事故と同じだなぁ~と、感じた次第です。この辺りが曖昧に処理されており、だから敗戦記念日ではなく、終戦記念日なのでしょうね。まるで大本営発表の「撤退が、転進になった」言葉のあやと同じイメージです。

変わった奴がテレビに出ているなぁ~と、関心を覚えたのが白井聡と言う若い学者です。先日、彼の書いた話題の「永久敗戦論」を、ざっと読みました。確かに、この敗戦の原因も日本は分析していませんね。あれほどの戦死者を出したのに…。どうして、そうなったのかの分析を、誰もしないのですね。故に司馬遼太郎が疑問に感じた体験を、彼は終戦後に追い、関東軍や東京参謀などのインタビューを実施したのでしょう。今回の「失われた時代」の検証も、充分にされていませんね。いつも日本は、同じ過ちを繰り返しているのですね。安倍首相は、集団的自衛権の行使を確立させるのでしょうが、韓国の慰安婦問題や中国との関係は、依然、こじれたままです。やはり真摯な反省が必要ですよね。服部卓四郎や辻正信と言うノモハン事件を首謀したとされる人間は、教科書には描かれてなかったと思います。

近代史で、この有様ですから…。このような積み重ねが、現代の失われた時代に繋がっているのでしょう。失敗は失敗として、きちんと検証する必要があると思うのです。もう既に宮澤さんや竹下さんは亡くなり、日銀総裁の三重野さんもこの世から消えました。何故、あのバブルが発生し…どうしてキチンとした後処理が出来なかったのか? これは自殺者数とも関係があり、大きな問題ですね。カタルは歩合セールスとして、ドン底の人生を歩み、この失政を実感してきました。だからこの混乱期に、証券局長から事務次官になった小川是さんなども、良く思っていません。彼は、まさに絵に描いたような大蔵官僚の生きざまを歩んできましたからね。ノーパンしゃぶしゃぶなどの事件が、何故、起ったか? その時代背景が存在する筈です。

残念ながら、おそらくプラザ合意あたりの政策官僚の見通しが甘かったと思うのですが…その頃は、カタルもサラリーマンの証券マンで…、「のほほん」とノルマに追われていただけなので、記憶が乏しいのですね。やはり東京に出て、歩合セールスをやっていると、政策の選択が、自分の収入に直接響くので…政策への関心は、他の人より強く持つわけです。故に、この時代を生きた証券マンは、みんな口を開けば…官僚や政治家などの悪口ばかりです。このIRNETもそうですね。昔は…全て、政策批判です。僕らには、どうしようもなかったですからね。昨日は単純平均株価のチャートを載せましたが…1年や2年処か、5年や10年の失敗ではないのです。まさに失敗の連続で、どんなに努力をしても食えなかったのですね。

だから…転職を考えネットの世界に向かおうと「株式市場 日本を考える」を始めた訳です。まだインターネットは一般的ではなく、電話回線を使いネットに接続する時代でした。それからソフトバンクが、パラソル戦略をやり始め、一気にネットが普及したのです。まさか学生時代に、金持ちに成るのを夢見て証券マンを始めた結果が、サラリーマンを辞め、歩合として独立して、こんな人生を歩むとは…思いもしなかったのです。

きっと黒田さんも、似たようなパターンでしょうか? まぁ、彼の場合は成功事例でしょうが…カタルの場合は、失敗だらけですからね。でも投資の世界は息が長いですからね。おじいちゃんになっても、バフェットの様に現役ですからね。たゆまぬ努力、あるのみです。所詮、3流域の証券マン崩れですから…あくまでも、カタルの意見は参考程度の留め、自分で考え行動してほしいと思います。丸山真男も同じような事を言っていました。それぞれ個人が自由な発想で、自分らしく行動するのが民主主義だと言うのですね。あの三島大社で市民大学のような組織が、石油コンビナート誘致を拒否した住民活動発祥の地とは知りませんでした。日大に行ったアホのカタルの仲間が、三島校舎で勉学していた関係でカタルも何度か、あの神社に行ったことがあります。やはり知識と言うのは必要ですね。

カタルの失敗も、赤裸々にネットで語っているので、是非、皆さんもこれを参考にされ、失敗しない人生を歩んでほしいものです。それでは、また明日。明日も株が上がると良いね。米国は、なんと、なんと…下がらずに連騰記録を続けています。

投稿者 kataru : 12:28

2014年12月23日

貿易統計

今日は一般的に言われている解説が正しいのか? 
かたるは自分で調べないとメディアの解説を信じないところがあります。長く株屋をやっていると…グラフの採用期間や恣意的な解説に騙されることがよくあるからですね。その為に、今日は時間をかけて財務省の貿易統計を調べています。皆さんも、関心があるなら調べると良いですね。しかしHSコードと言う馴染みのない統計品目番号を調べる必要もあり、時間が掛かりました。でもようやく、レポートを書ける水準にデータが集まったわけです。

経済産業省のレポートによれば、貿易赤字の主なものは鉱物性燃料の輸入が、原発停止で増えたのが主な要因だと言っています。多くの経済アナリストも、その解説ですね。でもカタルは疑り深いのか…、何でも自分で確かめないと、気が済まないのでしょう。確かめる理由の切っ掛けが、最近の原油価格の下落です。現状の市場の動きは、原油価格の急落を切っ掛けにして、金融市場の混乱予測からNY市場を始め日本株も大きく下がりましたが…カタルにはこの動きが理解できなかったのです。ロシアの貿易もシェールガス開発の金融デリバティブ商品も世界の金融界に大きな影響を与えるとは思えないからですね。確かにロシアが追い込まれると…世界経済に多少は影響を与えるでしょう。でもロシアの外貨準備高をみても直ぐに、どうのこうの…という問題でもないし、いきなり戦争勃発もないですからね。何故、これほど市場が動揺するのか、不思議だったのですね。この辺りの見通しが甘く、追証懸念から持ち高の整理に追い込まれたわけです。

しかし…原油安は、日本経済にとって願ってもないプラス要因ですね。世界の中で最も有利に働くのは、資源輸入国の日本ですよ。それに中国かな…。米国もマイナスではないですね。シェールガス効果と言う米国独自のプラス要因は消えますが…、米国の経済全体にとって、原材料費が安くなることは、やはり大きなプラスです。このような化石燃料の多くは新興国で産出されますから、これら産出国にとってはマイナスです。とくにロシア、イラン、イラクなどの中東諸国やベネズエラなど…。でも日本株は買われることはあっても売られるのはおかしいですね。ましてや、金曜日の出光や昭和シェルの石油関連株が大きく再編期待で上がる現象も、おかしな現象です。一見すると効率化が進み利益率が挙がるような錯覚を覚えますが…再編は過剰体制の打破で、村論理の修正ですね。世界で起っている時代の流れから見ても、カタルはこの動きは奇妙な現象に見えます。だから、1日だけではなく、仮に、もっと相場が過熱すれば、空売りの対象でしょう。

さて本題に戻ります。震災前の我が国の原油の輸入代金は2010年9兆4058億円でした。それが昨年は14兆2448億円に増えます。約4兆8389億円が増加しました。更に液化天然ガスの輸入も大きく増えています。2010年3兆4718億円だったものが2013年は7兆3371億円と…約3兆5871億円と倍増しましたね。合計で8兆4260億円ほど増えたのです。昨年の貿易赤字は11兆4683億円ですから、一般的な解説はやはり正しいのでしょう。原発停止により8兆円程度の輸入が増えたのです。ここに来て鉱物資源は原油だけでなく、銅も鉄鉱石も全て値下がりしています。昨年の原油の輸入代金は14兆円規模ですから、半値だと単純に計算すると…7兆円も日本経済にとってプラスになりますね。消費税の引き上げが10兆円とすれば…相殺されますね。更に原発は再稼働に向かいます。

単純にざっくり…と、この輸入額を考えただけで…、2015年の相場はバラ色評価に見えてきます。プライマリーバランスを確立させ、インフレ率2%程度を達成すれば、財政赤字も自然に減って行きます。今日は、郵政の民営化で株式上場と報道されていましたが、このように、政府資産を民間資産に置き換えて行けばいいのです。やはり原油安やロシアの動向より、もっとも危険を孕んでいるのは、金融規制(流動性の欠如)と中国の粛清の動きですね。この二つは相変わらず課題です。

もう一つ、重要なニュースは、日産自動車の国内生産回帰だけでなく、本田の池自工会会長も同様の発言をしています。ただ日産のゴーン氏の基本は、あくまでも現地生産であり、余剰分が発生したら…日本で生産を増やし輸出するというスタイルが主流のようですね。多くの人は銘柄との関連付けが出来ないでしょうが…カタルはこの動きの中でも、注目している銘柄があります。ただ今の基本は、やはり信用創造復権から日本経済の立て直しなのですね。今日の解説は短いですが…、なかなか見所がある内容だと思っています。皆さんも、一度、貿易統計などを、自分で調べられたら如何ですか? HSコードは、原油が「30301」、液化天然ガスは「3050103」です。今日は貿易収支の推移を見て…イメージを掴めば、それで十分でしょう。それでは、また明日。

関心のある方は、財務省の貿易統計、検索ページは此方です。

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投稿者 kataru : 12:53

2014年12月21日

グローバル企業

果たして日本企業は、真の意味で…グローバル企業となりえるか? トヨタの動向に注目したいと考えています。カタルは、本来は、労せずに金持ちに成る世襲制の育ち出が、嫌いです。代表事例は、東京の百姓です。カタルは長く西葛西に住んでおり、この地区は東京でも指折りの百姓金持ちが存在する地区です。地下鉄、東西線の開通で苦労をせずに地価がバブル期に急騰して、数億円から数十億円も握った輩が多く存在します。日本の百姓は終戦を機に、農地解放により土地を貰ったわけですね。ただ農地を耕していただけで、時代の波で宅地化が進み、地価が高騰して、努力もしないのに金持ちの仲間になりました。

この葛西地区は、東西線の開通で都市銀行の出店ラッシュです。数億単位のお金が右から左に動き、パチンコ店や自動車販売などの金持ち特有のビジネスが集まっています。勿論、賃貸住宅も多くあります。その為に会社組織にして世代を跨ぎ財産を残しています。1棟数百世帯規模の大型マンションのオーナーは、大概、この百姓上がりです。単純に1か月の家賃が15万円として、100世帯で1500万円、300世帯で4500万円が、毎月、入る訳です。このようなマンションが5棟もあれば…毎月、億単位の家賃収入がある訳です。むろんマンション建設をする時の、銀行借り入れも多くありますが、バブル期に無理をして手を広げなければ…残っていますね。でも大概は、銀行の口車に乗り、投資を拡大させているので、四苦八苦の現状だったのですが…。

一方、ソフトバンクの孫さんの様に…、努力して自分の才覚で、金持ちに成った人は、すごいなぁ~と思うのです。彼が高校生の時かな? マックの藤田さんに面会しているのですね。マックの藤田さんに会ったことはありませんが、カタルを和光に紹介してくれたKさんは、長く藤田商店のお世話になっており、藤田さんは亡くなるまで、Kさんを可愛がっていましたから、藤田さんは、きっと人情家だろうと思っています。親分肌の人なのでしょうね。Kさんは戦争孤児の出身で…小さいころから苦労した方ですからね。その為、カタルは、僅かなお金をKさんに返すのではなく、稼ぎが多い時は、毎年、マックの基金に寄付をしていました。

そんな訳でカタルは、世襲アレルギーがあります。まぁ、単に貧乏人の僻みなのですが…。生まれた時からハンディがあるのは、やはり違いますからね。教育にはお金がかかります。お金がなくては、良い教育は受けられません。確かに本人の努力で何とかなるのでしょうが、その入り口は狭いですからね。3流出は、3流のままの確率が高いのです。カタルの銘柄の好みは、この辺りの貧乏人根性が影響しているのでしょう。人は、小さい頃の生活環境が重要なのです。家庭内暴力などの見えない影響は、子供の教育に多大な影響を与えます。絵に描いたような幸せな家庭と言うのは、少ないですからね。離婚も子供の教育上、やはり好ましくありませんね。確率的に犯罪率が高くなっています。

また今日も雑談が多いですね。冒頭のトヨタ社長ですが、彼の個性は、何故か嫌いではありません。自らハンドルを握り、試乗実験に乗り出したり、レースに参戦したり…彼なりに自動車産業に貢献していると思っています。もっと派手なアクションを起こしても良いようにも感じますが…、お坊ちゃん育ちなのに、遊び心があり意外に好きですね。今度はトヨタ車を買おうかとも考えています。でも日本の車は、安いものばかりですからね。

何故、こんな書き出しになったかと言えば…ここからが大切なのですね。ロイターの記事で「来年は日本株のROEが2ケタに乗る」という一文が目に留まったからです。そのレポートは此方です。更に米国株高を支えているのは、アップルのような自社株買いだという指摘があります。アップルは560億ドルも自社株の買い戻しを実行したのだそうです。その記事は此方ですね。2位のIBMの192億ドルと比較すると、その大きさが分かります。大企業は信用力もあり、CBやSBの発行で有利に資本を得られます。ソフトバンクを見れば分かりますね。でも新興企業は信用力がない為に、なかなか資本を得ることが出来ません。とくに日本はそういう国です。もしこのROEと言う考えが、日本の経営者に根付けば…資金は好循環し始めます。

007は赤字ですが、最先端のソフト技術開発に関与していますね。このような会社が、自由に動き回れる環境を作ることが、日本の未来をより豊かにします。ようやく日本でも上場前のベンチャーにお金を回す投資家が増えてきました。ゲーム産業で得たあぶく銭をベンチャー投資に回す事例が、多く見られますね。孫さんのヤフー投資から、アリババ投資などを観て…時代に先駆け投資をしています。上場を急ぐような会社は、所詮は、3流域なのでしょう。最近は、上場がゴールになっているケースも多く見られます。投資家の皆さんは、引っかからないようにしないとなりませんね。経験則では9割以上が、上場時に高値を付けるのです。エナリスの様に…無理をするのですね。

さて話を戻しますが…、日本企業は非常に無駄が多いのです。それは村論理の為、更にサラリーマン社長の為「保身」に走るからですね。でも日立の様に、ようやく変わり始めています。でもカタルはまだまだ不満なのですよ。トヨタは溢れる利益をどう使うか…非常に興味があります。今年は、半年ごとの単価引き下げの下請け叩きを見送ったと言います。その分、中小企業の人件費引上げに、間接的に協力したというのです。さらに今冬のボーナスは、バブル期以来の伸び率だそうですね。ようやく消費も改善し始めるでしょう。此処にROE基準に、目覚めた企業が新しいうねりを創り出す可能性があり、日経平均株価の天井を押し上げる可能性があるのですね。だから38915円の最高値への挑戦が始まる可能性があるのです。

論理的に観て、世界経済は日本がデフレ環境で埋もれている最中、成長を続けています。最近は日経平均株価と、NYダウ株価が並んだ…と喜んでいる記事を目にしますが、カタルが、この業界に入った時は、日本の株価がNY市場の株価の10倍水準だったのです。つまり失われた時代の構造改革の中で、村論理を整理するために、厳寒の構造改革が進行してきたのです。大企業の現役社員も大変な努力をしています。自己研さんをしなくては…時代に付いて行けなかったのです。TOEFLの点数獲得やパソコンの扱い方など…。大企業では、それなりのスキルを常に求められるのです。ただ大学は、なかなか改善されていませんが…これから激変する分野でしょう。

つまりROEを高めようとすると…効率化が求められ、効率的な分野は競争が激しいのですね。ミツカンがユニリーバ社から、利益率の低い北米のパスタソース部門を買収しましたが…、本当にROE経営に目覚めているのかどうか…。カタルは日本の経営者がROE経営に目覚めるので、この一大潮流が起り、資本が活性化すると睨んでいます。更に個人金融資産がネットの影響を受け、考える個人を生んでいます。カタルの意見が正しい訳ではありませんが…、カタルのページを観て、銀行預金から大手銀行株投資に資金を向ける人も出始めているようです。それは当然です。だってリスクを孕んでいると言っても、安倍政権は、デフレ脱却を主眼に謳い、日銀総裁もその方向性で動いています。個人金融資産、1600兆円の1割が、目覚めただけで…大変ですね。

最近は、銀行も投信販売のノルマが掛かっている様で…この手の資金も効率的な運用に向かっていますね。分かりますかね。この水面下の潮流を感じることが出来るでしょうか?2015年は大変な年になりそうですね。日経新聞さん、是非、年末はROEの関連記事を連発させてくださいね。経営者は日経などを読み、来年の構想を練るのです。村論理を解き放つのは…ROE経営なのですね。この水準がロイターの読み通り2ケタ台の乗せ、更に拡大すると…、論理的に、今は無理な38915円の壁を破ることが出来るようになります。原油安に、空前の賃金上昇、デフレ脱却が流れとして動き始めると…、一気に、株価は2万円の壁を突き抜けます。ほら…信用創造からスマートコミュニティーの世界が、見えてきましたね。それでは、また明日。

投稿者 kataru : 12:06

2014年12月14日

選挙に行こう!

今日は投票日です。こんなレポートを読んでいる場合ではありません。先ずは投票に行ってくださいね。「デフレ脱却」なのです。

米国で金融デリバティブが発展したおかげで、東西冷戦から新興国の躍進が始まりました。この動きを支えたのが金融技術の革新ですね。CDSと言う仕組みによりリスクを軽減させることが可能になり、これまでリスクが高くでお金が回らなかった所にも、資金が行き渡り市場経済が発展しました。BIRCsの誕生は、そういう背景がある訳です。ところが行き過ぎた金融デリバティブの仕組みが、破綻したのがリーマンショックですね。この金融システムを救ったのが、米国政府とFRBです。失われた民間資本を補完したわけです。今度は民間が立ち直ったので、大きく介入した政府やFRBの役割を民間金融に置き換える順番なのです。ここで民間の資本移行に、ブレーキを掛けるのが金融規制ですね。先頃、G20で話し合われた金融機関の自己資本比率などの規制案です。ここが経済を知るうえで、大きなポイントになりますね。「核を」抑えて置けば、全体の現象が把握できます。

原油安も理解できるし、NY市場が大幅安した背景は、シェールガスなどの資金元であるハイイールド債などの信用失墜ですね。ロシアも中国もそうですが、市場原理化が進んでいます。カタルが1937年問題を宿題としているのは、大恐慌を乗り越えた後、正常化を急ぎ、世界の流動性が不足したので、一気に景気が冷え込んだのですね。基本的に日本のケースを見れば分かりますが、金融危機は失った損失が余りに多く、この挽回に時間が掛かります。日本はバブル崩壊後の後遺症は、1997年頃に後処理が終りますが、折角、2003年から上昇に向かったのに…、この流動性を日銀は正論を翳し引き上げました。脆弱な金融界は利益の蓄積もなく、僅かな揺れを吸収できずに…金融庁の厳格姿勢や米国の金融危機などがあり、日本は二番底に向かったのです。政策の選択も最悪でしたね。

此処で言いたいのは、流動性(マネタリーベース)と言うものが、如何に大切か…と言う事です。NY市場の株価が乱高下するのも、多くの金融機関が、自己資本比率を高める為に金融デリバティブへのお金の量を減らしている訳です。流動性の欠如が、相場の厚みを奪っています。市場経済は基本的に裁定取引により、市場のバランスを保っています。どういう事かと言えば…カタルは家賃の安い所に引っ越し、初めて、OKと言う格安スーパーの存在を知りました。近くにはイトーヨーカドーの大規模なスーパーもありますが、同じナショナルブランドの商品が、OKのスーパーでは2割程度、安く買えます。誰もが安い商品を買いますね。同じ品物なのです。もし取引業者なら…、安い方で買って、高い方で売ると…段々市場価格は均一になります。これが裁定取引ですね。確実に儲かる訳です。

例えば、安全なら3%の金利の預金と0.4%の預金のどっちを選びますか? 誰もが3%の預金を選びますね。安全性は一緒なのです。こうして資金が流れます。ところが、あまりに規制を強くしたりすると…、あるいは、将来に不安があると有利さより、安全を求めますね。更に大きな金利差がなければ、面倒だから資金の移動も起こりません。「流動性の罠」とは…、このような金利裁定などの鞘取りの動きが、鈍ることを言います。本来は理論的に安い金利で借り入れを起こし、高い金利で運用をすれば、この差額が儲けになります。こうした動きが活発化するのですが…。日本の場合、色んな規制を設け、お金を動かなくしたのですね。今は、どうか分かりませんが…赤字の企業への融資は厳格に規制され、どんなに有望でも、融資を出来なかったのです。このように…金融庁が金融界全般に規制の網をかぶせました。だから裁定活動が鈍り、資金が動かなくなりました。大企業は何も融資を受けなくても、自前の資金で投資が出来るのですね。しかし未来の無い国で、投資をする馬鹿は居ません。これが今までの日本の実態です。デフレとは、投資したものがドンドン腐る状態を言うのです。

例えば工場を建てると、地価は下がり、技術革新で設備投資はドンドン陳腐化します。世界景気が不安定で取引が失われたら…、その途端に、毎年、定時償却している減価償却費の一括処理を迫られるのです。これじゃ、恐くて計画も立てられません。これが今までの日本ですね。ようやく安倍政権になって、金融庁の姿勢も変化しています。昔なら考えられなかった赤字会社の上場も実現しましたね。証取法を持ち出し、赤字企業の上場などあり得なかったのです。ところが、今は…異次元緩和で円安が進み、過度の負担が消え、デフレ転換が進んでいます。金曜日の今日の市況で、浜松の老舗百貨店の「松菱」跡地の再開発の話題を取り上げました。実に10年ぶりに動き出すのですね。少しずつ、裁定活動が起っています。都会で利回り採算に合う物件がなくなり、どんどん日本国債からリートなどに資金が流れ込んでいるので、新規の物件が不足し、都心から地方に波及しているのですね。東京の低い利回りから、地方都市の高い利回りに、お金が動いているのです。

日本は、ようやくデフレから脱却する直前に位置しています。ジャブジャブの日銀資金が実体経済に回り始めている現象ですね。お金の貸し出しが増えますよ。銀行融資が伸びますね。経済活動が盛んになると、やがて金利が上がります。残念ながら、現在は日銀が国債を買い進み、2年物国債はマイナス金利ですね。考えてください。この金利で借り入れを起こし、確実に3%、5%に回すことが出来るなら…労せず、利益を蓄積できます。これが流動性の罠から抜け出した裁定活動です。さて前置きの準備が長くなりましたが…みずほは、7円配当の予定ですね。株価が202円だとすると…買い付け手数料を除き、3.46%になります。20%の税金を引くと2.77%ですね。現在のプライムレートは1.6%程度だと言います。

証券マンの取引先で、現金預金をしている優良な企業は10億、20億の定期預金をしている会社は多いでしょうね。その企業が操業しているとしたら…生産設備は長く投資をしてないので、とっくに償却を終えて陳腐化した機械が稼働しているとしたら…、この差額で設備投資が出来ますね。20億円で1%の差額なら2千万円です。毎年、配当を貰うたびに機械が購入できます。5年償却とすれば1億円程度の機械の導入が出来ますね。現金預金はそのままで、プライムレートで融資をして、みずほ株を買わせ、毎年3%近い利益を確保させ、その差額を元に設備投資を計画させるのです。

デフレの脱却が進めば…都市銀行の持っている資産は、毎年、上昇します。PBRが1倍以下の現実の株価水準は、誰が考えても…おかしな現象です。みずほのBPSは278円、毎年23円の利益を上げ、配当性向は30%を公約しており、現在は7円です。日本の銀行の貸出先は、金融庁の厳格姿勢が背景にあり、優良企業ばかりですね。貸出先の担保資産も上昇傾向にあります。怖い事はないですね。安全な投資をして、しかも自分の工場の設備投資も出来ます。2016年から2017年には、タイに移管した自動車産業の投下資本が回収でき、日本回帰も予想されます。今、設備投資をして活況に備える準備をすべきですね。

日本人はイワシ民族ですから、一斉に投資が始まります。そうなると、後で環境が激変した時には…自分達のしたい時に投資を出来なくなり、折角の受注を断ることに成ります。今は、分岐点なのですね。新日鉄の工場は、度々、事故が発生しています。日本中の生産設備は長いデフレ環境で、みんな、とっくに償却期間を終え、修繕費だけで目先凌いでいるのですね。早ければ来年あたりから…、日本でも大規模な設備投資の波がやって来ます。ファナックは、その事を理解しているから、国内に広大な新工場の建設を決めたのです。このような背景を具体的なデータを示し、取引先に持ち込みましょう。20億円のみずほ株は、およそ1000万株ですね。配当は7円で7000万円、実際の手取りは20%の税金を払い、5600万円です。ここから20億円の借金の金利、3200万円を払い、残りを設備投資の代金に充てます。

信用拡大とは…こういう事を言います。未来の希望が、如何に大切か理解できると思います。希望があれば…多少の冒険も出来ますね。今だから…成り立つ理屈です。株価が300円になったら、この構図は成り立ちませんよ。いくらでも融資も、目先の手数料も上がりますね。輸出と輸入の貿易統計を用い、経済環境を説明しましょう。輸出企業は労せず5割の売り上げ増なのです。原油価格は下がり、企業の利益率は5%程度上昇すると言う試算もあります。証券マンは、保守的な成金企業の現金預金を活用させましょうね。これが裁定活動ですね。やがて流動性の罠から、日本全体が抜け出し、正常な資産価格になります。みずほ株は300円が当たり前ですね。場合によれば…500円程度にもなるでしょう。死角は見られませんね。魔坂、ケネディクス株で勝負と言うストーリーに、納得する人は、多く居ませんからね。本当は一番ですが、これでは商売にはなりません。でもみずほ株なら、取引を出来る人が、大勢存在します。

最初は小さな流れでも、やがて大きな潮流になり、時代が動きます。何故、カタルがいつも先ずは信用創造機能の復権が必要で…次には、スマート・コミュニティーの実現か? 理解を進めて欲しいものですね。怖いことはありませんね。NY市場の下げは、一般的な調整です。市場経済において…このような調整は、お馴染みのパターンです。原点を考えましょう。原油価格の下落は、経済の必要経費を引き下げます。そりゃ、生産国には打撃ですが、原油を使う国にはプラスですね。だから利益率が、5%程度も上昇すると言う試算も登場するのですね。このプラス分は消費に回ります。大きいですよ。米国の有利性は消え、資源を輸入する日本経済のプラスは大きいのです。電気代も下がりますね。円安だけれど…それ以上に原油価格は、下落しています。

輸出企業の有利性より、内需企業の有利性が増しているので…外人投資家は乖離が大きくなった輸出企業の株を売り、内需の日本企業の割合を増やしているのです。分かりますか?これまでは米国にはシェールガス効果がありましたが、この効果がお荷物になり、アジアの市場を抱える日本の有利性が、世界の中でも際立ちますね。だからアップルも日本に生産拠点を置くのでしょう。デフレ脱却は、日本の内需企業にとってプラスなのですね。ケネディクスは、内需の…デフレ脱却のスター株なのでしょう。300議席を確保できるのでしょうか? 選挙に行ってくださいね。それでは、また明日。

投稿者 kataru : 12:37

2014年12月07日

名目と実質賃金の推移

カタルが、何故、データ掲載に際し、発信元まで行き、元のデータを活用するか?
(昨日も米国の雇用統計などの数字の元は、此処にある…と提示したように)自分で原稿を書いていると、数字のマジックと言うか…、データの加工度により、読者の印象が変わることが、良く分かるからですね。 

昨日は、郷里の出世頭のひとり、長岡出身の山本五十六の映画を、何処かの民放で放送していました。下士官が三国同盟を賛美するのを、「君たちは原書を読んだか?」…と諭すくだりがありました。原書には、日本人の事が悪く言われていましたが、翻訳本は、その部分が、削除されていたのです。更に、本日のヤフーニュース(朝日新聞デジタル版)では、選挙戦の実績評価で、各党が恣意的に自分達に有利な数字を使っているとニュースもありました。

日経新聞もそうですね。今日の一面には、実質実効為替相場の解説が載っています。過去、日銀はこのグラフを用い、日本は円高ではない…との論調を展開してきました。そうして金融緩和を拒否してきた歴史過程があります。その間、どんどん円高は進み、日産マーチまでもが、とうとう、タイに生産移転されました。実質実効為替レートと、名目上の為替レートの様に…。最近の目玉は、雇用の名目賃金と実質賃金の論争もそうですね。そこでカタルは発信元の厚生労働省のサイトに飛び、自ら、名目と実質賃金のグラフ推移を歴史的に観るため、期間の長いグラフを作成しました。利用に際し、季節調整済みの現金給与総額(30人以上)と、同じく季節調整済みの実質賃金(30人以上)のデータをもとにグラフを作ったのが下のグラフです。元データは此方です。

c20141207a.gif
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株価は1989年末にピークを付けましたね。景気の先行指数と言うのが分かると思います。上のグラフは1970年代の日本が成長していた時代からのものですね。下のグラフは2011年からの採用期間が短いものです。明らかに最近は、名目賃金が上昇していますね。先ずは名目が上がり、それから実質もプラス転換してくるのです。基本的に人間は、名目の世界で生きているのです。僕らは感情の動物ですからね。

様々なデータを用いて政策論争が展開されていますが、如何ですか? 日本の成長が落ちたのは資産デフレなどの市場経済の仕組みを拒否した現実のマイナス面が、如何に大きいか…お分かり頂けると思います。基本的に色んなデータが存在しますが、株価ほど、実際の経済を端的に表している指標はありませんね。株価が上がると言う事が、正しい政策なのですね。バブルが崩壊し、このバブル部分の整理は、ダヴィンチが創業した1997年頃に、価格調整の整理は終わったのですね。ところが、地価が収益還元法と言う論理上の地価に下がったにも拘わらず、日銀や財務省は実質賃金などの物価を考慮した指標を重視し始めました。清貧思想の蔓延です。そりゃ、公務員には都合が良いですね。リストラがありません。

皆さんは、大手企業の社員は、楽していると思うかもしれませんが…実際は違いますね。みんな出向です。カタルの知り合いの多くは、物産の社員は介護の世界へ、東芝の人は子会社に行き、それから放り出されました。本社に残れる人は、限られた優秀な連中だけです。時代の流れに付いて行けなければ…それで終わりなのですね。ソフトの世界は更に過激ですよ。カタルのアイアールネットのサイト作ってくれたTさんは、最初はNECだったかな? それから日本IBMですね。そうして今は、有名な外資系ソフト会社の現役です。この業界は日進月歩なので…常に勉強です。彼の様に、上に立つ程、下よりさらに大変なのです。年収1千万以上になると、過激な競争にさらされます。彼は、もっと多くもらっています。

現実を知れば、知るほど…正社員などは嫌だと思う人も多く居ると思います。気楽な契約社員の方が、良いと言う人がね。だから「生活の党」の小沢さんも、現実の変化を知りませんね。昔の終身雇用の時代へは戻れませんよ。グローバルになればなるほど、世界基準の仕組みの中で動いていくのです。日本が世界の変化に合わせるしかないのですね。まもなくスマートコミュニティーへの進化が始まります。カタルは一部で述べられている移民政策に反対に変化してきました。当初は移民制度に賛成だったのです。GDPの観点から必要と考えていましたが、最近は少子高齢化が新しい時代への起爆剤になると考えています。まだ高島屋に行っていませんが…あのネッスルの売り場はまだあり、ソフトバンク製の「ペッパー」のロボットが設置されているのでしょうか? 今度、行ってみないとなりませんね。

あらゆる業種でロボットは実用化の段階に入ります。だから移民などの単純労働は必要なくなります。むしろ人手不足だから効率化が進み、人手のかかる建設業でも技術進化が加速するのでしょう。今は時代の過渡期ですね。信用創造機能が復活し金融マジックが利用されるようになると…一気にスマートコミュニティーへの世界に突入です。お金が進化を支えるのですね。今日は自民党政権の応援記事を掲載していますが、安倍政権の路線は基本的に正しいのです。しかし同時に危険性も孕んでいます。しかし「これしかない…」のです。今日の日経新聞、3面の記事、「私募リート」の記事ですが…この記事がケネディクスの事を書いていると…理解できる人が、どれだけ居るのでしょう。

私募リートの国内大手企業は、ケネディクスです。既に兆円単位の不動産の組成をやっていますね。カタルは早い段階から地銀の資金がリートを通じて流れていると述べています。更に…この見えない闇の段階で「リートはPFI」だとも述べています。この段階までイメージできる人は殆ど居ませんね。しかし現実はどうでしょう。これから続々と退職し介護市場を支える団塊の世代の需要を賄うために、既に国内最大の介護リートをスタートさせています。これは来春に上場されますね。リートは公共事業投資などの役目を引き受けるのですね。国は資金面ではなく、法令改正などの政策面で応援すれば充分です。空港から港湾など…様々な形でリートは活躍します。物流リートはネット需要の物流システムの構築を支えていますね。分かるかな…ケネディクスは成長企業なのですね。

まぁ、株価が4ケタに乗り、実際の企業業績がどんどん上がる来年から日経新聞の解説も仕手株評価から成長株評価に変わりますね。現状は仕手株評価の人も多いのでしょう。しかし今日の日経3面の様に強制的に資金の流れが変化させられているのですね。異次元緩和で充分だと思っていましたがハローウィン緩和でアクセルが更に踏み込まれましたからね。来年後半から再来年になれば…企業業績の増大が目に見えるように表面化しますから…一般的な評価も変わりますね。何故、時代の読みが必要か?

今日、提示した実質と名目賃金のグラフを、カタルの事を信じずに、自分で作成した人だけが、カタルの苦労を共有できるので分かるのです。厚生労働省のエクセルは古いのですね。その為に、わざわざ別な形に落とし、再読み込みしてデータを処理し、縦横の配列を変え、グラフを作ったのですね。実際は大変なのですよ。データも使いやすくなっていればいいのですが…。エクセルの使い方も…カタルは入門レベルですからね。マクロなどが使えるようになれば、良いのですが…。所詮は、どの分野も3流止まりですね。トホホ…。

投稿者 kataru : 13:37