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2014年11月29日

下げ地点がゼロ…

相場は堅調ですが…何故か、気になる幾つかの事が消化できずにいます。先週は1937年問題を宿題としました。大恐慌の後、回復したのに再び失速し、結局は世界大戦の復興需要により、経済が立ち直っていったのですね。マネタリーベースを絞り、健全化を急いだことが弱体化していた経済を追い込んだと言われています。カタルは現状がこの時に似ていることを危惧しているのですね。もう一つが原油価格の下落です。勢力バランスが大きく変わることを意味しています。カタルは前から、ドバイの高成長はおかしいと…と思っていました。原油価格に胡坐をかき努力をしないのですね。遊んでいる公務員に高給を払い、こんな事がいつまでも続くのか…不思議に思っていました。

一般的には、サウジが米国のシェールガス、(シェールオイル)のシェアを奪還していると言う米国とサウジの対立構図の解説が多いですが、実態はイランやロシアへの経済制裁のイメージですね。台頭するイスラム国への、狙いもあるのでしょう。日経新聞には日本経済にとってプラスと報道されています。資源を輸入する日本にとって朗報に違いありませんが、ANAや川崎汽船などは大幅高していましたが、なぜか商社はあまり下げませんでした。割安だったので、そうかもしれませんが、もっと下げても仕方ないと思っていましたね。千代化や日揮なども…何れ、もっと打撃を受けるのでしょう。

原油価格の下落に関連性が強い欧州の銀行は、貸付をしており不安が発生しますね。何故か…英国の銀行は、元気がありません。原因はなにか? イタリアも失業率が高く、欧州経済の懸念は続きます。報道を見ると…米国だけが元気です。消費が盛り上がり、高級車が売れていますからね。軽自動車の日本とは違います。その軽自動車の日本は、トヨタがとうとう減産だそうです。自動車の売れ行きの不振は続きます。しかし昨日発表された国土交通省の高度利用地地価動向報告によれば、全国の150地点で下落地点が、初めてゼロになりました。(まぁ、調査を始めたのが2008年からですからね。)

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でもすごいですね。この資料の中で現状の地価動向を示すグラフがありましたから添付しておきます。カタルが何故、ケネディクスを「デフレ脱却の星」として執拗に取り上げているか?…と言う論理の裏付けになる資料です。デフレ下での財政再建はあり得ません。本資料の出所は此方です。気になる人は、ご覧になっておくと良いでしょう。今はデフレ脱却の端境期のイメージです。原油価格が下がり、同時に円は売られていますが、日本にとっては好都合です。原油はおよそ半値になります。円は5割安ですね。160円程度まで行ってもガソリン価格などに大きな影響を与えませんね。

TPP交渉は、重要な要素になりますね。安倍政権に「選挙」と言う「錦の御旗」を掲げさせ、改革実行を迫らねばなりません。与えられた時間はドンドン消えて行きます。上野さんは、みずほ出身でしたかね。彼も日銀批判していましたね。ハローウィンの時に、何故、こうも批判が多いのでしょう。どうせ、やるなら異次元緩和を採用した時ですね。異次元緩和の時に言わずに、おかしな連中です。同じ理屈ですね。すでに財政ファイナンスをしていることは明らかです。今回、買い入れている国債が、再度、リファイナンスされると一気に問題が表面化しますね。それまでにプライマリーバランスを確立させておかねばなりません。まさに瀬戸際に追い込まれた博打を打っている訳ですね。だから円はドンドン劣化します。JA改革が必要なことが分かりますね。後戻りなど、絶対にできませんね。

ケネディクスが「デフレ脱却の星」の意味が、理解されると思います。日経新聞の解説では、仕手株評価でしたが明らかに違いますね。単純に…考えれば分かります。ケネディクスは、株価が630円として発行済み株式総数が2億6565万株ですから、時価評価額は1673億円です。現状のAUM残高は、1兆4700億円ですね。ケネディクスの収益構造は、この管理不動産から来る「あがり」ですね。リートが保持している不動産が値上がりすると…売却し利益を上げ、更に新しい不動産を買います。古い不動産は解体され、新しい容積率対応に成り、インテリジェントビル武装され、賃貸されます。その新しい不動産を組み入れるファンドも、またケネディクスの傘下にあります。売り買いの往復、値上がりの成功報酬など…様々な形でフィーを抜きますね。この抜き方をどの程度に見積もるかです。

1兆、2兆と言う、兆円単位の数字では、1%を抜くだけでも100億円単位ですよ。何故、一株利益が100円台に突入する可能性があるか? カタルの試算が間違っていますか? 最終利益が265億円、つまり粗利で400億円程度あれば、実現可能になる数字です。この会社の株価が630円? おかしいでしょう。故に4桁は当たり前、新高値の4000円台も可能になりますね。異次元緩和だけでも充分だと考えていましたが、一気にハローウィンですからね。0.4%水準で運用されている国債資金は、来年になると一気に市場に流れますね。日本人はイワシ民族なのですよ。AUMが来年、2兆円になれば、僅か2%を抜くだけで400億円ですね。だから世界で一番の米国年金を運用するステートストリートが大株主になっているのですね。彼らはプロですよ。彼らの買い値は、僕が盛んに買っていた昨年末の株価ですから、500円台の買い値でしょう。彼らは…こんな宝物をしばらく売りませんね。買うことは、あっても…ね。

25年の積年の恨みが…晴らされる時期が、到来したのです。「1300兆円の逆襲」の意味を、先ほどのグラフで良く感じてくださいね。ただ株数が増えてくると僅かな値動きで、直ぐに追証になりますからね。今度は無理を出来ませんね。建玉を全て現引きするなんて不可能になります。選挙に負ければ…、パーですからね。だから株価はしばらくボックスと予想していたのに…意外に弱いのですね。604円は…。揉み合いを続け、上げる前に600円割れは、最後の総仕上げの前の下げとして…あり得るかと予想していましたが、この時期にあるとは…それに出来高バランスは、あまり小さくなっていませんね。玉の吸い上げが、どの程度進んでいるのかどうか…。

仕掛け人の玉の吸い上げが思うようになってないと…株価を振ることが良くあります。下に株価を下げた方が、玉は集まりやすいのです。だから、どの株も大相場に発展する時は、喩え、下値のボックスでも、ヘッジファンドは下げてから仕掛けますね。必ず、売りから入ります。途中で玉の吸い上げが行われるときも、そうです。何度も振るのです。でも来年の2月になると今期の数字が分かり、来期の見通しに変わりますから、もう誤魔化しようがなくなります。今期30円をカタルは考えていますね。来期は60円と思っているのです。来年の5月頃には、そのイメージが見えてくる可能性があります。そうなると…、もう4ケタ以下では、玉が買えなくなります。こう考えると、最も仕手化し易い時期は、この年末年始と言うことに成ります。スター株の素質は、充分にありますね。

同時に冒頭のいくつかの懸念は常に存在します。好調な消費が幕開けになった米国も、何故か、株価は変わらずですね。明らかにマネタリーベースの減少に備えた対策が実行されているのでしょう。まぁ、今、この事を懸念する必要はサラサラありませんが、頭の片隅には常に入れておかねばなりません。

投稿者 kataru : 12:24 | コメント (0)

2014年11月22日

好調な時ほど…

いやはや…昨日はお隣、中国も利下げを発表し経済にテコ入れをしていましたね。ECBもASBの購入に動くとか…。ドイツは相変わらずですが…フランスがデフレ懸念に傾いている様子ですからね。だいたいドイツは経済統合の恩恵を受けているのに、バランスを考えていない国民です。しかし好調の筈のメキシコでデモが起り、米国は異常気象で大雪だと言いますが…、普通なら異常気象を材料に、市場は景気動向も気にするのですが…今回は、全然、気にしてない様子です。米国は高級車が主流になりつつあり、日本の様に軽自動車主体と違い、景気は復活している様子です。気になるのは、FRBに注文を付ける共和党勢力の台頭で、地方議会も共和党一色に染まっていると言います。オバマは破れかぶれの移民受け入れからの政治動向ですね。

もう一つ気になるのは、前から指摘されていましたが、商品相場への金融取引規制の強化ですね。原油価格の下落は、色々言われています。一つは米国のシェールガスとサウジのシェア争いにより、権力競争の値下げ合戦。もう一つは先日来、カタルが気にしているG20の金融機関への規制強化ですね。おそらく、コモディティーへの金融規制の動きは前から指摘されており、ようやくポジション整理が終盤になり、前回の金融危機のゴールが見えてきたと言う事なのでしょう。ただFRBの金融緩和姿勢に対し、共和党はやり過ぎだとの指摘が渦巻いていると言います。新興国を利することに成るからかもしれません。中国の台頭は、米国にとって面白くないでしょうからね。

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更に、一番気になるのは1937年からのリセッションですね。結局、この動きは世界大戦に発展します。実は既に米国のマネタリーベースが減少し始めています。その動向は此方です。カタルは株価を支えるのは、マネタリーベースの動きが大切だと言う事を学びましたからね。新高値を更新し続ける米国株ですが、この辺りに注意を払っています。カタルの経験則から言って好調な時ほど…落とし穴が潜んでいるのです。だから市場の動きと相反する材料を殊更、気に掛けるようにしています。今日は少し時間を割いて1937年の問題を考えておきたいと思ったのです。レポートにすれば…いい加減な事を書く訳に行かず、自分で調べますからね。自分で理解できなければレポートに出来ません。

この背景を調べることは、カタルの宿題にして、今日は問題提起だけに留めておきます。ただこのようなレポートは、やはり気になるのです。此方です。一方、日本株は割安感が消えています。輸出企業中心に儲け過ぎと言う声を消すために、105円の為替に社内レートを設定し、決算は作られています。しかし…相当、儲かりますね。だって損益分岐点の仕組み上、分岐点を抜いた上乗せ分は、全て利益ですからね。マツダやスバルは社員に還元せねばなりません。

何故、赤字から黒字に転換する企業の株価が、一番、投資効率が高いか? 
その理由は論理的にも裏付けられています。少し皆さんには、少し難しいですか? 007やJ・TECの補足をしているのですよ。カタルが、「赤字からの転換」を好む理由を、解説しているのですね。カタルはシャープのような業績の立ち位置の株価に関心を抱く理由は、先ずは社員のモチベーションです。実はマツダもそうだったのですよ。今では、すっかり立ち直り、好調組の代表格になっていますが…。数年前は…倒産が指摘されていました。もともと財務懸念があったので、海外進出にも出遅れ、立ち上がりかけた中国も、日中関係の悪化やフォードとの軋轢で、混沌としていた時期に、カタルは注目していましたね。今のシャープと同じです。失敗すれば…全て、パーですね。でも成功すれば、5倍、10倍の可能性を秘めた投資です。失敗か成功か…非常にハイリスクですね。カタル好みです。

金曜日は、台湾の鴻海科技集團が液晶の新工場建設を発表していました。おそらく金曜日のシャープは、この報道を懸念しての値下がりなのでしょう。現在、サムソンの凋落が指摘され、小米(シャオミー)の台頭が言われていますが、更なる格安スマフォの誕生も指摘されています。シャオミーレベルまで、日本企業は対応しているようですが、それ以下の競争力は村田と云えども…ないようですね。まさに激戦区ですね。シャープは非常に怪しいのですが…カタルは好きなのです。オリンピックは4Kではなく、おそらく8Kですね。もともと4Kが主体になる時にも、一気に8Kへ…と言う話もあったのです。技術的には、既にかなり確立されている筈です。今は、まだ自分自身も買ってないし、調べている最中ですが…、相場水準が上がってくると、だんだん次の選択が難しくなってきます。

ただシャープでは…10倍は、無理でしょうね。もうカタルの頭の中は、買えなくなったケネディクス後の動きを、模索しているのです。この買えなくなったと言う意味は、4ケタ以上に噴き上げたケネディクスの話をしているのです。カタルは4ケタまでは買い増しを貫きます。でも仮に、その水準から株価が急騰し、一気に2000円から4000円の動きに成ったら、どうしようか…と、今から、心配しているのです。如何にも…お気軽さんですね。この位、楽天的にならないと、40億円を吹っ飛ばしても、あっけらかん…と構えてられませんね。通常の証券マンの預かり資産は、大手でも10億から20億止まりでしょう。カタルは3億を…40億にしたのですね。

証券マンは、ケネディクス一本で、当面、食えるのですね。来年の春には1800円ラインだと思っています。理由は一株利益60円台が見えてくるからです。その次は100円ラインですね。カタルは、何度もそう述べています。AUM残高の意味を噛みしめてみると良いのですね。そう言えば…昨日の日経夕刊にも、ブラックストーンの動向が載っていましたね。GEから日本の不動産事業を、1900億円を超える金額で買収したと言います。更にブラックストーンは、「類似の投資を検討する」と…なっていましたね。分かりますか?この意味が…。何故、ケネディクスが一株利益100円台まで見込めると…カタルが考えているか。来年は、一気に2兆円の壁、挑戦が見えてきますね。

日本の不動産は、バブル期のおよそ半分になったのですね。宮澤喜一や竹下登などの政策選択のミスのツケが、日本国民に降りかかったのですね。なんと25年ですよ。1300兆円の逆襲相場が、5倍や10倍程度の相場では、ない筈ですね。ダヴィンチの金子さんは正しかったのです。それを…金融庁は目先の馬鹿論理を押し付けるから、流動性の罠が深くなったのですね。日銀は仕方なく追い込まれたのです。異次元緩和でも充分なのに…ハローウィンに追い込まれたのは、色んな布石があるのですね。この辺りの歴史認識がないと…なかなかケネディクスの良さが、皆さんには理解できないのでしょうね。既に1兆4700億円を超えたのですね。来年1年で、2兆円の壁に挑戦です。5000億円の2割は、1000億円です。歩合セールスは4割を抜きます。タクシーの運転手の歩合は、どの程度でしょうか? たかが2億6千万で、この利益を分配するのです。ざっくり考えると…こんなイメージですね。

ブラックストーンだけでなく、日本の地銀を初めとする全ての金融機関は、日銀が買う国債の受け皿を探しているのです。海外の富裕層の日本株や不動産の買い入れは、アベノミクス信認で…一気に加速しますね。選挙は12月14日かな? まさに12月15日からの日本株相場は、「ITバブル」時の様に…燃えるのでしょうね。あの時は、あのソニーが連続して、ストップ高して行ったのです。あの時のソフトバンクは…、光通信は、どうなったでしょう。良く調べて御覧なさい。ケネディクスの値押さえが…効くかどうか…。出来る事なら、高値の保ち合いを継続して欲しいものです。カタルも…もう少し買って置きたいのですね。なるべく安く買いたいのですが…準備には、やはり時間が必要なのです。

今日は1937年の状況を…宿題としました。1929年の大恐慌は有名ですが…この反動が世界大戦に発展していくのです。歴史って面白いですね。銘柄選別は、先ずは現状認識を的確に捉える事が出来るかどうか…。そうして時代的な背景を考え、人々は何を求めているか? ピカチュウや妖怪ウオッチの人気は、日本文化の素晴らしい所かもしれませんね。やはりカタルには…SFの世界の構築が、人類を更なる発展に繋げるのでしょう。だから信用創造から、スマートコミュニティーへの取り組みが必要だと考えていますね。来年になれば、皆さんにもカタル構想の、一部が見えてくるのでしょう。

今はまず、最初の壁、アベノミクスの信認です。皆さんも今から親戚や友達に自民党の応援を頼んでおいてくださいね。アベノミクス解散と謳った以上、カタルは一部に不満はありますが、比較感からの選択肢において、自民党以外の選択は…あり得ませんからね。大勝させ、一気にアベノミクスの進展に掛け、ギリギリ日本は残るかどうか…。そんなイメージです。まぁ、ガラガラポンのリスクは、どっちにしても…依然、残りますね。頑張れよ。日本!

投稿者 kataru : 12:09 | コメント (0)

2014年11月15日

ケネディクスの決算を受けて…

さて今日は、先日発表されたケネディクスの決算数字の検討です。基本的にケネディクスは不動産ファンドの組成により商売が成り立っています。カタルが問題にしているAUM(受託資産残高)が問題になります。このAUMは自己勘定を含む、他人資本によるケネディクスの管理下にあるファンドを示します。私募ファンドやリートですね。不動産の値上がりなどは私募ファンドやリートに帰属しますが、そこから発生する「フィー」は様々な形で吸い上げられる構造になっています。

ファンドを組成する時から管理期間中と、更にファンドから不動産を売却する時まで、その値上がりに対する成功報酬などが…様々な形で手数料として吸い上げられます。個別契約により、そのフィーは様々ですが…過去の業績推移は大きくAUMが増える時に、連動してケネディクスも業績が向上しています。(まぁ、当たり前の話ですが…。)安定収益は、そのファンドを管理する手数料ですね。ビル管理の手数料などを示します。継続的に不動産業を営む以上、ファンド間の不動産の譲渡は、継続的に発生します。故にカタルは証券マンの預かり資産に匹敵すると…今日の市況で話しました。

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会社側が発表しているAUM残高では、時間概念が理解できませんから…カタルが独自に作成したグラフを見て頂くと…基本的に大きくAUMが伸びる時に営業収益が増えていることが理解できます。このグラフと合わせて、月足の株価チャートも一緒に掲載しておきますので…その連動性を頭に叩き込んでおいて下さいね。日銀の異次元緩和からハローウィン緩和により、日本は、ようやくデフレの悪夢から脱出しようとしています。その核が「不動産」や「株式」の資産ですね。日銀の買い入れている国債は、経済活動を支援するお金にかかるコストを減らす為のものです。金利が低くなれば住宅投資など含め経済的なコストが減り需要が生まれます。住宅ローンを計算した人は1%の金利の違いが、どれだけ返済金額が違うか…金利の意味を理解できますね。20年とか…30年と言う期間の金利負担はすごい金額なのです。

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更に日銀は株式のパッケージであるETFを買い入れ、同時にリートも買い入れています。つまり、株式と不動産を買っています。日銀には無限のお金が存在し、一方、株式や不動産は限られた数量なのですね。当然、需給バランスを考えれば…時間の問題で、どんどん資産価格は上昇します。一方、大きくの金融機関には、行き場の失ったお金が国債の形で眠っていましたが、その国債を日銀はガンガン買っていますから…日本のお金は自然に動き出しますね。資産商品に向かい、設備投資に向かうのですね。あとは外債など…ですね。故に、円が売られているのは自明の論理です。

さて基礎知識が理解出来れば…何故、カタルが、ケネディクスを「デフレ脱却の象徴銘柄」として「1300兆円の逆襲」と述べているか?理解が進みますね。株式の物色の流れは時代推移が決めるのですね。大手不動産を除き、兆円単位で不動産を支配下に置いている企業は、現状ではケネディクスだけでしょう。地所や三井不動は持っていますが、売ることはしませんね。ケネディクスは不動産を動かすのが商売なのです。何故、日銀の政策強化で、魅力が更に輝き出すか? 31日のハローウィン緩和で、日銀がアクセルを踏むと…途端に株価はストップ高になって反応したか…理解できるはずです。

実は細かい数字を掲げ現状を説明しようかと思いましたが…面倒だし、アホらしく思えますね。小さなことに、拘る場面ではありません。ただ一つだけ、今日の市況でも述べましたが…非常に環境が好調なために、利益の先送りを実施しているようですね。おそらく押さえようとしても、それ以上に、利益が溢れているでしょう。その事例が大阪中央区のKDX南本町ビルの売買です。帳簿価格が36億94百万円となっており、譲渡損失が14億95百万円となっています。金融庁などの検査により、時価とかけ離れた不動産は減損会計を余儀なくされていました。その物件の処理も進んでいます。大きく時価とかけ離れた売買は出来ないでしょうが…現状の不動産市況推移からすれば奇妙にも見えます。おそらく利益の先送り分が含まれている処理と…推測しています。既に日本の不動産市場の実態はピーク時に近い価格に戻っている筈ですからね。このように…今期で表面化できる全ての含み損を抱えた物件を処理した筈ですね。つまり来期から利益を圧縮する材料がありません。

加えて時代背景が大きいのです。地方銀行などは、国債に眠っていた資金を何処かに振り向けねばなりませんから、その資金がリートや私募債ファンドが受け皿となる訳ですね。だから物件さえあれば、需要は山のように存在するのです。問題は、それだけ多く利回り商品〈貸しビルなどの不動産〉を抱えているかに…掛かっているのです。素人は分かりませんが、お金があるからと言って、不動産が買えるわけではないのです。金利採算に見合う不動産を手に入れるのは、実は非常に大変な作業なのです。

この事実は、先日売買が行われたパシフィック・センチュリー・プレスのオフィス部分の部分売却ですね。買い手はシンガポール政府投資公社だそうです。ピーク時の価格に迫る1700億円だそうです。ダヴィンチが2006年9月に2000億と言う馬鹿高値で買い、2009年12月にセキュアード・キャピタルが1400億円で買い取ったものだそうです。だいたいピーク時より半値になった物件も、1割から2割程度の損で処理が出来る水準だと言う事ですね。当時、ダヴィンチが買った価格でも、利回り採算は2%程度と言われていました。返済が出来ているのに…金融庁が、強引に減損会計を強要したのですね。実はこの時期にケネディクスも、KDX豊洲グランスクエアのビルなどを、カーライルなどの外国資本に売却しています。ヒューリックなども…親会社のみずほ本体が、買っていましたね。系列がない所は売却に苦労し、外資系がうまい汁を吸ったわけですね。

不動産市場は、相対売買故、作為的に利益操作が出来ます。取引実態に応じて価格が恣意的に決められていると言っても、過言ではないでしょう。実態を知れば…如何に、AUM残高が魅力的なのか…。この意味の理解が進むと思います。実は2014年末の目標達成に、カタルは少々懐疑的だったのです。僅か四半期に2000億円ものファンドを組成できるのか…カタルは疑っていました。でも水面下では…物凄い勢いで、改善が進んでいるのでしょう。この動きはハローウィン緩和で、更に加速されたわけです。カタルが最低4桁水準の株価は、既に確定していると述べている意味が理解できると思います。最後に…この環境を示唆するオフィスビルの動向もグラフで掲げておきます。確りと…現状の時代推移を感じてくださいね。

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投稿者 kataru : 12:24 | コメント (0)

2014年11月08日

国策は何か?

株式市場の基本は、「国策に逆らうな!」…言い換えれば「国策に乗れ!」と言う事ですね。それでは、今の国策とは…何か? 
2014年6月「日本再興戦略」が発表されています。その文章は此方です。130ページに及びますから、カタルも面倒なので全部を読んではいません。しかし、この中で「稼ぐ力」を回復しようとなっています。…具体的には何か?…と、言う事が問題ですね。

この戦略の元は…昨年7月に経済産業省内に設置されたプロジェクト「持続的成長への競争力とインセンティブ―企業と投資家の望ましい関係構築」で企業経営者、投資家、研究者など40人以上が集い、約1年にわたる議論を経て今年8月、最終報告書(通称「伊藤レポート」)が取りまとめられました。この考え方が6月の日本再興戦略に盛り込まれています。そこでカタルがよく本文で採り上げているROEの向上の話が登場します。ようやく経団連も、この方向性で動き出しました。今日は、この話を中心に進めますね。

カタルは現在、日本の再生には信用創造機能の復権が必要だと述べており、「1300兆円の逆襲」の話をしています。要するに…デフレの失われた時代は、資産効果を無視して清貧思想に走り過ぎたのです。分岐点はバブルの清算が終わった1997年前後とカタルは述べています。その間、欧米を始め中国は、この資産効果マジックを利用してGDPを成長させてきました。資産効果とは…具体的には、株と土地の価格を上げることです。信用創造とは、このことを意味しています。(若干にニュアンスは違いますが…)

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それでは株価の累積リターンと…ROEの関係を見てください。失われた時代の日本は株に於いては…全く資産効果がなかったことが上のグラフで分かりますね。一方、日本は総資産経営を実施し、規模の拡大を優先させてきました。嘗ての日立がそうです。重電から家電まで、利益率は関係なしに…売り上げ重視の戦略でした。これをカタルは総資産経営と呼んでいます。しかしここに来て、日立は変化していますね。売上高営業利益率を加味し、リストラクチャリングを実行してきました。その為に一株利益が向上し、株価も上がってきましたね。このように…日本の企業は、基本的に、非常に無駄が多いのです。この構造変化を促そうと…今、国を挙げて取り組み始めました。(グラフの出所は経済産業省より…此方です。)

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そこで…外人投資家と事業法人の投資動向が注目されるので…、こちらに株式の売買動向のグラフを掲示しておきます。

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さて…如何でしょう。需給面から日銀とGPIFは、株式の買い入れを進めます。この額は日銀が、毎年3兆円、GPIFは国内株式の保有を12%から25%に高めると言います。一方、国内債券の比率を60%から35%に落とすと言います。GPIFの運用残高は127兆円と言いますから…国内債券を乱暴に全て国債とすれば…76兆円の規模から44兆円に下げるわけですね。一方、国内株は15兆円から31兆円に増やすわけです。2年間で入れ替えすると、買い需要は年間8兆円、日銀が3兆ですからm合計で11兆円の買い入れになります。この規模は過去最大だった外国人投資家が2013年に株式を購入した金額15兆円に匹敵します。ただでさえ…持ち合い株式の整理が終わり…機関投資家の売り物がないのに…、新たな巨大な買い勢力が市場に生まれるのですね。この戦略は明らかに…国債に眠る資金を、強引に移動させることを狙っていますね。お金って…集まる所が活況を迎えるのです。

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一方、日銀が買い入れる国債規模は、膨れ上がるばかりです。グラフはロイターのものです。国債に占める日銀の保有割合は増すばかりです。故に日経新聞が危惧して出口戦略と…述べている訳です。現在、日銀はこの国債の保有期間を7年以上に組み替えると言います。この期間内に、果たして国の借金を減らし始めることが出来るかどうか…。基本的に物価を上げて借金を減らす戦術を、日本は採用し始めました。日銀はETFも同時に買うので…国債の保有リスクを軽減させています。眠る個人金融資産を強引に動かし始めたのですね。

でも不思議ですね。カタルは日銀のハローウィン追加緩和を見て、黒田さんの不退転の決意を感じた訳です。それならば…野村証券や三菱UFJクラスの株が、ストップ高してもおかしくありませんが…、実際は小粒のケネディクスやアイフルでした。まさに日経新聞の報道に現れている様に…相場は「懐疑の中で…育つ」場面ですね。みんな疑心暗鬼なのですね。何しろ25年間も続いた清貧思想ですからね。なかなか融解しません。カタルの述べるガラガラポンは…まだ絶対に起りません。ジンバブエは兎も角、ドイツのハイパーインフレの引き金は、多額の戦争賠償金が切っ掛けでした。GDPの20年分を科したと言います。日本はまだ2倍に過ぎませんからね。更にその内訳も…全部、国内の過去の蓄積です。個人金融資産で充分に賄える金額ですからね。

しかし日銀が引き受けた国債が満期を迎え…リファイナンスされるようになると…、一気に日本は国際的な批判を受けますね。円の劣化が加速します。当面、心配は要りませんが…、この改革に手間取ると、最後はガラガラポンが控えています。果たして…経団連などが、国の政策通りに動き出すか、どうかが視点になります。つまり、ここが相場のポイントになりますね。キーワードは「ROE」と言う訳です。

日銀は、JPX日経インデックス400も買入れの対象としました。この採用基準はROE40%、営業利益40%、時価総額20%などの指標を、目安に選別されています。まさに国策と一致しています。日経平均採用の平均ROEは約7.46%です。上位には自動車や商社、銀行などが並びますね。

さて、原稿を書くのも…いい加減に、嫌になって来ました。いろいろ調べデータを作成したりするのも…、怠け者のカタル君にとって「しんどい」作業なのです。カタルの本日の原稿を参考にされ、気になったら…実際に発表されている資料を、自分で読んでみて…自ら考えておくと…良いですね。上がる銘柄は、既に決まっていると…カタルは何度も述べています。これから迎える年末年始は、外人投資家の動きが、最も活発になる時期になります。怯んではなりませんよ。データは…全てを物語っているのです。

投稿者 kataru : 14:54 | コメント (0)

2014年11月01日

合格点

市場原理主義者にとって、ようやく合格点レベルに届いた日銀総裁を迎えることが出来たのは嬉しい限りですが、ただこれで時間が間に合うかどうか…分かりませんね。それほど…これまでの政策運営者は、ここまで追い込まれるほど、市場を無視し続けたのですね。経済の基本は、株が上がる政策が正しいのです。ただしバブル状態は人間社会なので仕方がないとはいえ…注意しなくてはなりません。日本では1985年から1989年、米国は2000年頃から急速に普及し2006年ですね。それ以外は基本的に、株が上がる政策は正しいのです。

このようになると…、「何か、いい株はないか?」…と多くの証券マンは、お客様から質問を受けると思います。基本は政策に乗ることですね。今回、日銀は「ETF」と「リート」を買う訳ですね。この基本は株式投資と不動産と言う資産価格の上昇を狙っており、この資産効果から消費を支えようとするものですね。総資産規模の大きな会社は、何もしなくても資産は増え、含み利益が蓄積されます。だから単純に「証券株」と「不動産株」を買えば良いのですね。当然、金融取引は活発化されますから「銀行株」も、その範疇の選択肢になります。だから昔から、金融相場の基本的なパターンで、銀行、証券、不動産は3点セットと呼ばれています。

現状の経済指標は、明らかに息切れの経済状態なのです。つまりこの資産効果も中途半端、信用創造機能が働かないから、スマートコミュニティーへの移行もスムーズに進みません。昔の古い考えに縛られた政策運営により、情報活用が不十分なのですね。未だに電子カルテの整備も遺伝子を利用したオーダーメイド治療も現実化していません。カタルは述べています。キャシュレス社会を構築すれば…振り込め詐欺も脱税もなくなり犯罪も激減すると述べていますね。何故なら、リアルタイムで犯罪が追えるからです。GPSを活用すれば、直ぐに犯罪者の行動が、把握できますからね。

これで間に合うかどうか…と述べたのは、財政規律の問題です。失敗すれば、間違いなくガラガラポンの超インフレ社会になり、最終的に帳尻を合わせるか事になります。適度な節度を持って、健全な成長を目指せるかの分岐点に、日本は位置しています。黒田さんはその事を、よく知っている可能性があります。今回、異次元緩和に続きQE2(QE3)に及んだことは…、「次もやりますよ。」…という安心感を市場関係者に与えました。市場からの要求で、渋々、応じる姿勢と大違いですね。カタルが1989年に上京し、初めてではないか…と考えていますね。それほど、カタルの意に沿った政策実行です。ただ安倍政権のスタンスは、古い考えの人に明らかに押されていますね。両輪が正常に回らないとなりません。

安倍さんの「撃ち方やめ」報道は、メディアの品位の問題です。本当に腐っていますね。メディアは、いったい何を考えているのでしょう。今回はまた朝日ですが…、日経新聞などもくだらない記事の著作権を主張しますからね。引用されて怒るのは…どうかと考えます。それに過去の記事検索なども…非常に高い利用権を要求しますからね。あんなものは、取るにしても、1円、2円の部類にすればいいのです。一度、料金を取り公開しているのですから、引用されるのが当たり前です。悪戯に著作権を主張するのは、日本人の村意識の考え方ですね。日経新聞のネット購読料とWSJを比べれば分かりますね。日本は高過ぎます。広告ばかり読まされていますからね。此方が広告料を貰いたいぐらいですよ。テレビ東京のレベルは、異常ですものね。日本のメディアが日本をここまで悪化させたのです。この考え方は変わりません。

さて気分が良いので、ゴタクを述べている場合ではありませんね。人間と言うのは面白い動物で…初めは嫌悪感を覚えるのです。今回の追加緩和に、早速、噛みついていた人が居ます。慶応義塾大の准教授の小幡績という官僚上がりの学者のパターンですね。…カタルは、一度、彼に会ったことがあります。興味のある人は、その内容を読んでください。此方です。

実は、株も同じなのです。株価が上がる時、必ず、こんなバカな…と言う心理が働きます。金融相場と言うのは、そういうものなのです。「小野薬品」もそうですよ。非常に買いにくい株ですね。カタルは高株価の為、更に株価位置が気付いた時は、高かったため…更にお金がないから見送りましたが…本物は、買いにくいものです。でも力を入れている「ケネディクス」にとって、材料は揃ってきましたね。こんなに条件がそろっている株も珍しいですね。一つ引っ掛かるのは、信用買い残と注意喚起と言う規制の処置です。でも黒田さんが本気なら、間違いなく信用創造機能は確実に進みます。1300兆円の逆襲は、現実味を帯びてきましたね。1万円相場の可能性も指摘している銘柄です。100円以下から100倍の1万円??? 誰もが…首を傾げるカタル構想は、だんだん現実感を帯びることになります。

日本の成長を考えると…既に路線は一つなのですね。資産価格を上昇させてスマートコミュニティーを確立する事です。その為のインフラ整備の早期確立が望まれます。みちびきは2010年9月に打ち上げられましたが、あと3機、必要と言われています。正確な位置データを確立するために、常に4機体制が不可欠とされていますね。2017年から2019年などと…言わずに前倒しすべきです。

ジオフェンスの商売など…「NSW」を薦める切っ掛けに成りましたが、このようなスマートコミュニティーを先進国の中で、いち早く確立する必要があります。少子高齢化は否応なく、ロボット化の推進など…やることは山の様にあります。クラウド環境を整備する事は必要なのです。目先の業績推移で、株価調整を強いられている「富士通」は有望なのですね。だから200日線(670円)を割っているのだから、打診を入れて株価を見ることをすべきなのです。大きく買う必要はありませんよ。まだ調整の段階が続くでしょう。時間が必要なのですね。

カタルは、常に日本が最善と思われる選択肢が実行されることを念頭に置いて銘柄選別をしています。007も素晴らしいし資質を秘めています。だからピカ一銘柄と前から述べています。なにも自動車の情報端末IVIだけではなく、クラウドに関連する周辺環境を整備するローム組んだHD-PLCなどを含め、東大と共同の気象観測ソラテナの話題など…切り口を上げるとキリがありません。ようやくスマートコミュニティーの入り口に位置していますね。その内、読者の皆様にも、「ピカ一」の意味が理解されるようになるでしょう。J・TECもそうですね。カタル銘柄の3兄弟は、何れも欠かせません。

金曜日の株価は大幅高しましたが…、それなりに政策当局と市場との対話が、復活した価値は、大きなものなのです。怯んでは…なりませんね。馬鹿になって踊るだけの話です。何しろ25年ぶりに、凍てつくデフレの世界から、炎のインフレの世界に向かうのです。日銀が本気なら恐いものは何もありません。カタルは国債の追加買入れより、付利金利撤廃の方が、効果は高いと考えています。国債相場の流動性を懸念しているためですね。一般の人には分かり辛いですが…当座預金残高は、現在167兆円ほどあり、超過準備残高は127兆円ほどあります。この残に対し日銀は付利金利を0.1%払っています。これを撤廃するか…マイナス金利にすれば…、一気に、市中にマネーが溢れますね。

前回は期待感があり、国債金利が一気に跳ねましたが…今回は逆に品不足を懸念し、国債金利は低下したようですね。面白い現象ですね。でも、この考えは間違いでしょうね。金利はやはり上がるのが、正常な形だろうと考えています。この国債金利の先行きに注意を払ってください。正常な形なら経済が活発化し…金利が徐々に上昇する筈です。逆に急騰するようならコントロールを失い、ガラガラポンの超円安になります。200円とか300円と言う世界の話ですよ。130円とか150円の世界を言っているのではありません。ガラガラポンとは…いきなり物価が2倍、3倍の世界を想定しています。だからお金持ちは外債投資も良いですね。時間切れとは…そういう事なのです。まぁ、当面は大丈夫ですね。

ただ今、日銀が買っている国債が、確実に償還されずに再投下されると…円の信認は急速に失われます。恐いのはメディアが騒ぎ、イワシ民族が慌てふためくことです。実際は大丈夫なのですが…このような強行の切っ掛けは、大概はメディアの誤解です。カタルが日銀はルビコン川を渡っている…と指摘しているのは、そういう意味ですね。だからケネディクスの1万円相場は、たとえ…どんな形になっても、あり得るシナリオの一つなのです。メディアは自ら襟を但し、自重したいものです。ネ、朝日新聞さん。日本の将来を考え、報道して下さいね。それでは、また明日。

投稿者 kataru : 11:53 | コメント (0)