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2006年02月26日

結果論

こんにちは…少しは値戻しが進み、追証の整理がつき、ほっとしている頃でしょうか?
この一週間の値戻しで、私のお客様の維持率も軒並み40%以上を回復したようです。上昇相場の下げでは、この程度の押しが限界なのでしょう。過去のケースではこの辺りが買い場となります。ただし、下落相場の場合は一度戻りますが、再び下落波動を歩むので厄介ですね。メイン・シナリオは60%程度の確率で横這い波動、30%程度の確率で更なる上昇波動、再び下落波動の確率は10%程度だと当初の考えどおりです。

先週、掲げた下落率上位銘柄を全て買って置けば、20%以上の投資効率を得られたようですね。果たしてチャレンジした人は何人いるのでしょうか? 下の表がその一覧です。

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かたるのお客様も何人か、変動率の低い銘柄から、変動率の高い銘柄に入れ替えました。そのおかげで利益圏内にある銘柄が増えてきました。株式投資で一番重要なことは、頭から尻尾まで自分であんこを独り占めしないことですね。仮にやろうとしても無駄でしょう。株価の底値も天井も分かりませんから…ここでは儲けることより、流動性を確保することです。最初の戻りは売り、キャッシュ・ポジションを上げることをお奨めする次第です。

どんな株も一度に値下がり分を埋め、株価が戻ることはありません。再び、訪れると予想される下げに対処できるように、最初の戻りは売ることをお勧めするしだいです。しかし、そのまま戻り、新高値銘柄を付けるものもあります。故に、このような下げのあとの上げ相場の一番手の銘柄を追うのも筋の一つです。果たして何が人気になるのか?
双日がその一番手銘柄になると良いなぁ~。可能性はあるのですが、なにぶん仕掛け人の力が弱い。僕じゃないよ。双日に恋心を抱く人は多いですからね。魅力があるのです。

果たして今週は、あと2日間で16594円の壁を破れるのか? それとも常識的に連続陽線は無理でボックス相場なのか? 連続陽線はむりでも近々新高値を更新するのか? 楽しみなようで…苦しみのようで…複雑な一週間になりそうですね。

実は今日は伊東からの帰りだったのですが、真鶴道路って、なんであんなに混むのでしょうか? 行きも帰りも渋滞でした。やはり伊東方面は電車に限りますね。いい温泉地なのに…その車の中のラジオ番組でホリエモンの話が出ていました。小学生の間でも、彼のことは話題になっているみたいで…その中で、何故、学校へ行くのか?との意味の中で、ある生徒が言ったそうです。学校へ行くのは、ある日、お父さんやお母さんが、突然、交通事故か何かで死んでしまったら…どうするか?

そんな時にも、自分で生活できるようになる為に、学校に行くのだそうです。そうして学校で、第一に心、第二に頭、そうして第三に体を、それぞれ鍛えるのだそうです。きっとホリエモンは第二の頭も、第三の体も、すごく良かったけれど…、第一の心を、良く学ばなかったと語ったとか…小学生がこんな事を言うのでしょうかね? 考えない大人よりすごい小学生ですね。

心か…この話しを聞いて、僕は株屋らしく株のことを連想していました。追証になって、切るか、切らないか? 腹をくくれるか、くくれないか? やはり勝負と言う世界は、度量の大きさが必要なんだな。と考えていたのです。最近は、株で儲けられる人と、儲けられない人の違いを、考えるようになりました。同じように、アドバイスしているのに…何故、成績に違いが出るのだろう? 不思議な世界ですね。

投稿者 kataru : 17:29

2006年02月19日

そろそろ…

株の上げ下げは当然のことですね。年末から今回の下げを警戒し予想通り下げたのですが、実際の運用は、気持ちに負け高値でかなりの株を買ったために、追証と言う嫌な言葉を心配する事態になってきました。しかしこの下落により、再びチャンスが広がっている銘柄を発見でき、まぁ、この下げの損失を埋められるだろうと、反面、ほくそ笑んでいます。

市場動向を見ると、トヨタなどに投資信託の買いと思われる流れが続いています。新興銘柄の下げを見ると、この世の終わりのように感じますが、市場の動きは単なる乖離調整だと感じますね。心配なのが個人投資家の影響です。値動きが身上のような、内容のない株を買っているために、同じような考え方をする投資家の懐は浅く、みんなが同じような投資行動を取るのでしょう。その為に売られすぎている銘柄が散見されます。下落率の大きな株を買うチャンスがやってきました。下の表は時価総額が300億円以上の下落率の大きなものを選んだものです。数銘柄、選び投資すれば、かなりの効果を挙げられるでしょう。一例を挙げれば、サイバードは気に入りそうな銘柄です。金曜日の日経流通新聞によると、電子マネー「エディ」を使って販促実験を琉球大学と共同でしている報道がありました。流石、リクルートが選んだ企業です。楽しみになってきました。

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どうですか?自分の持っている株が並んでいませんか? そのような人は如何に変動率の激しい銘柄を買っていたか反省すべきですね。これでも時価総額を300億円以上に限定していますから、もっと激しい値動きの株を買っていた人も居るのでしょう。ITバブル時のショックと違い、一部の過小資本銘柄が下がっただけですから、市場への影響は限られ、まもなく、調整を脱するのでしょう。所詮、一部の個人投資家が、今回のライブドアショックの対象になったに過ぎません。故に、深刻に調整動向を考える必要もないでしょう。過剰に信用取引を利用していた人が、投げさせられるだけなのです。だから、投げる人が投げれば調整は終わりだと思います。

かたるが心配している官僚社会主義の逆襲も彼らは大人ですから、自滅行為はせずに程ほどの段階で手打ちになるのでしょう。一部で噂される外資系の買いが入っているというライブドアの行方は、その点でもある意味で注目されます。ピンチはチャンスという言葉がありますが、まさに、そんな段階かな?と気軽に考えている所です。

しかし予断を許さない現象も幾つかあります。イランの行方やイスラエルの問題など中東情勢は不穏な動きですね。勿論、テロも含め、ブッシュ政権は人気がないですからね。日本では武部問題から内閣が飛ぶという物騒な話しまで、株価心理を煽っているようですが、私は気にしていません。どっちにしても今週は形が見えるのでしょう。不安になってオロオロする人は株に向いてないかな? この程度の調整は単なるアヤに過ぎません。不安になるということは、自分自身の投資スタイルに問題があるのですね。この程度の調整をいつも頭に入れ、はやく、チャンスだと考えられるようになってくださいね。兎も角、今週は共に頑張ろうね。

投稿者 kataru : 10:39

2006年02月12日

株価は何を思うのか?

難しい動きをする日本株は、今後どんな展開を歩むのでしょう。
この秋の総裁選挙に絡み、様々な駆け引きが繰り広げられるようになっています。1989年の「ベルリンの壁崩壊」を境に起こったBRICsの繁栄は、一次産品の価格を大きく上げ始め、現在に至っています。今までの市場経済に、もう一つ新たな市場が誕生したという見方もあるでしょう。このような観点に立てば、市場経済の行方は、前途洋洋たるものになります。加工貿易国の日本にとって、新たな市場の広がりが、商圏の獲得につながりますからね。しかも、注目されている中国やインドは地理的に近い位置にあります。アメリカ向けばかりだった販路の拡大が、これからの市場の要になるのでしょう。中国、インドへの販売網の開拓が注目されます。

市場の現在の懸念は、官僚社会主義派の巻き返しでしょう。市場が一番、畏れるのは、これから始まるM&Aなどへの影響です。村上ファンドやライブドアなどの過剰な動きが、全体の動きを縛るような規制強化に繋がると、臆病なお金は市場から逃げますからね。国家の繁栄は、GDPを上げることだと思っております。来週にも発表される数字はマズマズですが、ようやく上向き始めたGDPを、官僚社会主義は快く思ってないのでしょう。GDPの数値目標が国家の政策目標になれば、効率化社会の動きは加速され、規制は撤廃され、市場派が活躍する環境になりますが、非効率的な部門は、当然削られますから、給料が年功序列で決まっている官僚社会主義派にすれば、デフレこそ、我が世の春なのでしょう。

昨年の選挙で大勝した郵政民営化賛成派の市場経済派の議員達の地位は非常に弱いものです。ようやく芽が出たばかりなのです。最近の小泉内閣の支持率は下がっており、後継指名まで行かない可能性が濃厚になりつつあります。反体制派の巻き返しが始まったと思って間違いありませんね。フジテレビの日枝氏の行動などを見れば、官僚社会主義派の巻き返しが始まったのでしょう。官僚派の連中には、市場主義派の台頭は面白いはずがないのです。自分達より能力の低い連中が、お金(力)を手に入れる社会を快く思ってないのでしょう。株価の行方は、この勢力争いに委ねられています。日銀の量的緩和解除を含め、市場主義派が更なる力を付ける前に叩きたいでしょう。自分達のコントロール下に日本を置き、権力を保持したいのでしょうね。残念ながら、新しい考え方の僕ら市場主義派の連中は、社会の中枢に位置していません。ようやく現場の指揮権を握ったばかりで、方向性を定める支配力を手に入れるのは、あと5年から10年ぐらいの期間を要するのでしょう。

ひとまず、GDP目標を政策の策定に、組み入れることさえできれば良いのですが…。高速道路の建設の展開などを考えれば、彼らは眠っていたように鳴りを潜め、再び暗躍する老獪な政策集団のプロですからね。アマチェアの僕らが太刀打ちはできません。ライブドアは微妙な問題ですからね。何処が真実なのか? コントロールされた報道下では、判断が難しいのです。多くの国民は巧妙に仕掛けられた罠に、気付きはしないのでしょう。彼らは巧妙ですよ。オリンピックに目が奪われる、このタイミングの仕掛けは見事ですね。流石、長年、政権を培ってきたプロ集団ですね。心憎いばかりのタイミングです。

僕は許認可権のあり方に、かなりの疑問を抱いています。この権限の乱用が恣意的だから、疑問を抱くのです。ハニックスの広川社長はどんな想いを抱いて、国税局前で抗議の自殺を図ったのでしょう? あの事件は強烈だったですね。今、堀江はどんな気持ちで独房生活を送っているのでしょう? リクルート事件で江副氏は、どんなふうに日本をかんじたのか? 国家権力の前では、個人の力など限られますからね。本人同士が納得している取引に、許認可権を乱用して割り込み、権力をちらつかせ、自由を奪う官僚社会主義は、一歩間違えば、共産国家の中国と同列の危うさを秘めています。しかし御茶ノ水大学の藤原先生の意見も一理ありますね。僕は郵政民営化賛成派ですが、平沼代議士の行動には、胸を打たれました。彼こそ政治家ですね。立派ですね。

秩序の線引きを何処に据えるか? 如何にも、島国の裁量主義の国ですね。ルールは僕らが判断する。地検が違法だといえば、違法なんだ。と決め付ける裁量権によって、多くの国民が幸せになれば良いのですが…。この15年、いや20年近い歳月を考えると、果たして、今後、このような裁量権が許されるのでしょうか? インターネットが発達して様々な意見が世に出て、様々な価値基準が公開されるのです。密室で繰り広げられる手術の医療ミスなども、テレビで録画されるようになり、公開される方向にあります。地検の内部の結束は高いのでしょうが、この行動に意義の覚えない若い世代もいることでしょう。

以前、私はヒューザーの小島社長の行政訴訟を当たり前の行動だと述べました。責任ある当事者が提訴するのを、奇異に感じた人もいるでしょうが、その許認可に、僕らは縛られて行動しているのです。責任がない許認可権なら必要はありませんね。彼らが許認可権を乱用するなら、当然、裏付けの責任が求められるのが筋でしょう。東横ホテルの改装問題も、民間に負担を押し付ける法令のあり方に、疑問を抱いたのは私だけなのでしょうか? 最近は悩む問題ばかりが登場します。ライブドア事件は非常に大きな意味があります。後継総裁人事に絡んだ大きな仕掛けの意図が背景にあるのでしょう。その意味は官僚社会主義と市場主義の戦いの構図に見えます。

難しい位置ですね。自分達が粉飾した銀行決算は合法で、投資組合を使ったライブドアは違法か…裁量行政は多くの疑問を投げかけます。これで国民が幸せになって、豊かな老後を支えられる競争力ある国づくりができれば良いのですが…誰が年金を支えるのでしょう? 一所懸命に頑張る若者の手取りが15万円で、遊んで暮らす老人の年金が20万円か…。一体、この矛盾を誰が肯定するのでしょう? 豊かな国づくりのために、国民は難しい問題に逃げずに、直面しなければなりません。何が有識者会議だ!自分達の独占で決める茶番ばかりじゃないか…国策を官僚に委ねる危うさを感じるのは僕だけでしょか?

投稿者 kataru : 11:08

2006年02月05日

光と影

社会主義と資本主義の決着は、既にグローバル時代において、明暗を分けました。ある雑誌で中国とインドの投資価値を論じているのを興味深く読みました。現在、中国はインドより一人当たりのGDPは勝っています。共に人口は10億人台と巨大な国です。その雑誌にはインドの方が英語を話せる人が多く、法の支配があり、民主主義だという利点を挙げていました。中国には、共産主義の恐さがある点がマイナスになるのでしょう。

わが国の政策官僚の多くは理想の国を創ろうと努力してきました。戦後の復興から今日の日本の繁栄を考えれば、その目的は達成され、彼らの功績は大きなものがあります。まさに世界から賞賛され、一時は「日本は一番」と言われた時期があったことも納得できます。1985年のプラザ合意頃から、日本の凋落は始まりました。自己改革と言うのは、なかなかできないものです。当時は中曽根内閣の時期でしょうか? 前川レポートなどが世に出てきて、改革の糸口が見えていたのです。国鉄やNTTの民営化など、官から民への流れが出てきた時期ですが、その後の架空の繁栄(資産インフレ・バブル)に溺れ、政策を見失ったのが1985年からの空白の時代でしょう。

この20年間、日本は三大過剰(借り入れ、人員、設備)の解消を迫られ、空洞化現象が起こりました。安い人経費を求め中国への投資が加速したのです。鄧小平が「富めるものから豊かになれ」と言った政策転換に乗った形で、中国への投資が始まったのです。この投資は日本をグローバル基準の国へ変革させる切っ掛けになりました。国際競争に勝つ為に、リストラクチャリング(Restructuring)が鉄鋼産業中心に始まりました。企業の再構築ですね。その成果のおかげで、今日の日本の株高は始まったのです。

しかし、その影で消費税の値上げ論争に見られるように、旧体制派の官僚は、巧妙に国民を騙し続けています。三位一体の成果により、地方行政はようやく民に遅れること15年、改革が始まりました。北海道などを中心に組織改革が行われつつあります。しかし中央政府は、昨日の株式教室の貸借対照表を見ればわかるように、負債を、消費税の引き上げで乗り切ろうとしています。本来は過剰な資産を切り、そのお金を負債(国債)の返済に当て、負債を削減するのが筋なのです。企業のリストラは全て痛みを伴っています。三洋電機では1万5千人の社員が解雇されます。そうして不必要な部門は売却の対象になっているのです。政策官僚は頭が良いから、報道をコントロールして国民を欺いているのです。

ワイルドスワンを読んでください。マオーを読んで下さい。共産主義社会がどんなものか理解できるでしょう。多くの国民は勉強しなくてはなりません。テレビで報道されるお笑い番組に汚染されるている場合ではないのです。ライブドア事件の報道のやり方を見ていると、何故かしら、違和感を覚えるのは、私だけなのでしょうか? 何故、漏れないはずの情報が、新聞やテレビに出てくるのでしょう? 明らかに情報操作されている表れなのでしょう。自分達に有利な情報が、何処かで意図的に流されているのでしょう。現在の報道では、ライブドアのやり方は許されるものではなく、上場廃止も当たり前でしょう。

これに係わり、投資組合が規制され、証取法が強化され、自由なお金の流れは束縛され、お金を自分達の手でコントロールする手法の復活を望む旧体制派の陰謀だという意図を考えるのは、私の窺った見方でしょうか? 官製談合の法令強化の声は上がらず、証取法の罰則強化は当然の空気になっています。何か事件が起こると、継ぎ接ぎだらけの処置でごまかす手法がいつも行われます。何処に問題点があり、その問題が何故生じたのか? 改善策にはどうしたら良いのか? そのような検証は、なかなかされません。一例を挙げれば、東証のシステム不安ですね。ジェイコム事件も売買単位の違いが、問題の切っ掛けなのに…根本問題を早急に解決せずに先送りする。2009年だって、馬鹿じゃないのかな? 経団連が自分達の負担ばかり考え文句を言っている。それならば商法を改正した連中の責任を問えば良い。全てが、ご都合主義で決められていく矛盾が露呈したに過ぎないのに…

日本の不良債権問題で政策官僚は責任を取ったのでしょうか?あれだけ世間を混乱させ、自殺者を、大勢、出したのに…。自分達の責任を、銀行や企業に押し付けて、自分達は渡り鳥で、のうのうと退職金をせしめている。姉歯問題も同じ土壌です。許認可権を振り回すには、その責任が生じて当然でしょう。私はヒューザーの小島社長の訴訟は、かなり理解できます。アメリカでは銀行が倒産したときに、ペコラ委員会は設立され、問題点が明らかにされ、関係者は処分されました。日本では対処療法で、民間の自助努力を過剰に強いて、政策官僚の失敗は問われませんでした。現在も銀行はそのツケを払い続けています。

債権放棄を行ったダイエーの株価は上がり、自助努力だけで頑張る双日は、未だに評価されていません。何故、かたるが双日に拘り続けるのか? 実は大きな意味があるのです。長年続いた悪政の象徴だった双日が、正当な評価を受けたときに、日本は完全に再生するのです。正当に生きる企業を応援するのが市場経済です。双日の優先株負担は重く、自助努力だけでは、残念ながら、その負担を負いきれません。だから豊かな市場が、正当に生きてきた会社を助けなければならないのです。それが市場経済なのだと、かたるは思っています。ダイエーも本来は官の力を借りずに、自助再生できる企業だったのです。しかし官は強引に割り込んできたのです。双日に拘り続けるのは、単に儲かるからとか…そんな小さな話しではないのです。正当に頑張った企業への褒美は、必ずあるのが自然の摂理でしょう。

日本の復活は官の力ではないのです。彼らは自分達の失政のツケを民間に押し付けた輩なのです。のうのうとよく言うわ。消費税の値上げ? それは必要でしょう。しかし順番が違いますね。先ず、自助努力して、それから援助を願うのが筋でしょうに…

投稿者 kataru : 11:49