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2014年03月29日
転機
相場は転機を迎えた可能性が高いのですが…、その背景が豪州のEPAから米国とのTPPへの進展や、本日の日経トップの戦略特区構想です。しかし日本は難しい国で、官僚のガス抜きの可能性も高く予断を許せません。例えばカタルが期待する東京などの容積率の緩和の解釈の仕方ですね。付帯条件として、「国際拠点としての高層マンション」となっています。一律の適用ではなく条件認定の適用のようで、おそらく特別な申請が必要で許可制なのでしょうね。東京駅の空中権の売却のように…個別審査の可能性が高いですね。何しろ日本は難しい国で、江戸の仇は長崎で…の世界なのです。それぞれの業界には関連団体があり、官僚たちの天下り先として退職者が押し込まれています。条件闘争が続くのですよ。だから潜在的な効率化が落ちるので、対内投資が日本ではなかなか進みません。なにしろ「ハゲ鷹ファンド」のドラマが作成され、日本空港ビルの外人投資では大臣が外資排除を述べた国ですからね。日本国債の保有率を見ても実態が分かります。

グローバル競争下で、どうしてもネックになるのが、この村意識の官僚の既得権問題です。このグラフは日銀のレポートから持ってきましたが、好意的な日本が書いた論文で、この程度です。世界銀行の資料を元に、昨日、NHKで解説されていましたが…対内投資の額は桁違いで話しになりませんね。イギリスで鉄の女の異名を取るマーガレット・サッチャーは、女王の反感を買うほど強引な手法を用いて、規制改革など推し進めたと言います。この資料を見ると彼女の功績の高さが理解できますね。娘がロンドンに住んでおり、行ったことがありますが、国際都市を実感する人種構成ですね。このデータはその事を示しています。経済活性化のためには、お金が自由に動かなくてはなりません。カタルがよく述べる信用乗数と言う指標などを見ると、現状はお金が死んでいるのですね。国債金利一つとっても実態が分かりますね。基本的に金利が高い程、経済は活気にあふれ、躍動しているのです。金利が低いのは信用力の表れだと…勘違いしていませんか? 何しろ、欧州のケースがありましたからね。間違った認識を持っている人も大勢いるでしょう。
もう一つ、気になるのが…ボルガー・ルールの動きですね。FRBはシティーバンクの資本計画を却下したと言います。この影響は、やはり気になります。日本でも2006年に日銀はマネタリーベースを慌てて引き締めていました。この為にカタルは大きな損失を被りましたね。この動きと米国のリーマン・ショックが重なり多額の損失を受けました。FRBの現状は、あの時の日銀と同じ立場になります。病み上がりの経済なので正常な移行に急いで転換する必要がないのです。しかし、どうしても金融バブルの反省があるから、少し良くなると正常化を急ぐわけです。この為に病み上がりの経済は、再び厳寒の世界へ逆戻りする二番底へ向かうリスクが否めません。米国は今年から来年にかけ、その壁を乗り越えねばなりません。あの時、元福井日銀総裁は金融政策を間違ったわけです。白川さんの認識も甘いし…果たしてイエレンさんは、正しい選択をするのかどうか…シティーの報道は、やはり気になります。
基本的に経済は、プラス面とマイナス面の綱引きですね。消費税が引き上がり、盛んに官僚は補助金政策を拡大させていますが…。カタルには、ガラガラポンのリスクが増すばかりに映ります。彼らは本当に、東大法学部出のエリートなのでしょうか? 失われた時代を20年以上も続け…何も自分達の構造改革には手を付けてない印象です。政治家のゴリ押しを批判する彼らに、真剣さがあるのかどうか…。株屋としては、ヒヤヒヤするばかりですね。合格点ではないが、及第点との評価が否めないのが、株価によく表れています。
ただ、このような懸念は、依然、残るのですが…、昨年の5月から日本株は基本的に調整局面を続け、まもなく1年近い調整波動を経ている現実を考えると…、消費税の引き上げによる景気腰折れのリスクが残る今は、ヘッジファンドによる絶好の仕掛場面に見えますね。「ケネディクス」もそうですが…似たようなチャートに「ナノキャリア」もあります。実はあまり目立ちませんが、今回の戦略特区の中で政府は、バイオ関連の育成を掲げており、川崎市が中心になり羽田空港跡地で「ものづくりナノ医療イノベーションセンター」の整備を現在行っています。シリコンバレーのようなイメージなのでしょう。ただ小保方さんの報道はマイナスですね。可哀想に…彼女は踊らされたイメージです。早稲田も早稲田だね。僕の卒論も引用だらけだったような気がします。でも単位は貰えたもん。学生時代などは甘えがあります。
カタルは昨日のレポートで述べています。希望を抱ける市場が、正しい市場経済の状態なのですね。PER10倍台の保守的な運用しかできない市場ではなく、PER100倍の評価が時代を加速させるのです。赤字企業の株価が、夢を追う市場形成が躍動感を生み、国債金利を押し上げるのですね。007の現状は赤字で、黒字を疑う進展です。しかしユビキタス時代に対応したデータ通信の世界で、欠かせないソフト産業としてIoTの分野に絞ってソフト開発をしています。今日もローソンのクラウドの話が日経新聞に出ています。ビッグデータを活用する為にインターネットを利用し、クラウドのネット上の情報を活用し、効率的な社会構成に挑むわけですね。確かに保守的な観点で株価を見れば、PER10倍台に見える人も居るでしょう。しかしカタルはいつもPER100倍台の評価の株をカタル銘柄に採用しようと考えています。潜在的な成長率が30%を大きく超えるのなら、論理的にPER10倍よりPER100倍の方が効率は良いのです。最近ではヤフーがそうでしたね。実際に200万円のお金が5億円を超える成長をしました。
夢を語れる相場展開になると、株式市場は面白くなります。常に相場には「希望と言う灯り」を掲げておかねばなりません。日本通信は日経新聞の裏部隊が参戦している様で…確かに一理あるのです。だからカタルは最初に日経報道された記事を見て反応し、株式教室で「分岐点で人気株は生まれる」とのレポートを書き、ミクシィと共に参考銘柄を掲げました。あのレポートにも日本通信の方が利益の質は良いと述べています。でもね。官僚のさじ加減で揺れる利益より、時代革新の利益の方がヤフーの様にスケールが違いますね。ケネディクスは1300兆円の失った利益の回復が背景にあります。007はクラウド環境のユビキタス時代の時代性が背景にあります。スケールが違いますね。だから日本通信はPER100倍台の器ではありません。故に500円台は難しいと思うけれど…株って分からないですからね。昨年末に批判した新興御三家のような事例もあるのです。
さて今日はレポートを書く前に、少し個別の事例を勉強したのでソロソロ疲れてきました。この辺りで今日の株式教室のレポートは止めにします。今週は今日の市況でケネディクスの考え方を中心に解説してきました。PERの評価ですね。食品株とゲームのような利益の質や、昨日はケネディクスとソニーを比較し利益の創り方の解説などを交えて解説してきました。実はこのレポートを書く前にケネディクスの反転の確実度を見る為にデータを調べていました。あまり詳しく述べるわけには行きませんが、様々なデータから今回の上昇局面が本格的な株価上昇に繋がる可能性は非常に高くなってきました。ただまだ確認は取れていませんね。でも久しぶりに気分のいい週末です。たしか先週は「泣き」の話しをした後ですからね。株価の底入れはいつも「泣き」が入ります。果たしてどうかな…。本物であって欲しいと願っています。それでは、また明日。
2014年03月22日
いよいよ最後のコーナーか…。
カタルが弱気レポートを書くには、非常に珍しいですね。相場を見るたびに米国民になりたいな…と、株屋時代よく感じたものです。今回もそうですね。中国のシャドーからウクライナ情勢…云々と言っていますが、本当は…外部関係は関係なく、日本国内の問題です。ウクライナとの取引額などないに等しいし、間接的な影響も限られます。ギリシャ問題で揺れた欧州危機の時も同じです。基本は国内の経済状態なのですね。日経平均株価が52週線の攻防に追い込まれると言う事は、既に負けなのです。指標株とした信用創造のケネディクスが52週線を割り、未だに調整が完了しないと言う事が先行きを示しています。だからグローバル銘柄だけしか、26週線を維持できないのでしょう。
考えてみると、カタルが新規銘柄を打ち出せず、007やケネディクスに拘っているのも、この路線が上がらないと全体が下がるのでしょう。過去は必ずそうでした。この失われた時代の過去は…。J・TECを2度目の推奨銘柄としましたが新規銘柄ではありません。それどころか…昨年末は、指数から上がる日経平均の動きを批判し、新興御三家銘柄の相場はおかしいと批判していましたからね。あの時点で、既に今は決定していたのでしょう。だいたい、何度も「みずほのやくざ融資問題」を引き合いにだし、政策批判した時は、必ず相場が駄目になる時です。これが嫌で…株屋を辞めたのでしたね。自分で空売りをしてみようと思ったのです。
いつしか初心を忘れ、僅かな隙間に賭ける投資は、やはり歩が悪いですね。それほどカタルの技量が上だとは思いません。確かに介護のツクイなどは、昨年の推奨時点より目立ちませんが株価は上がっています。ジャムコもそうですが…、相場の主役に据えた信用創造が崩れると言う事は、三菱UFJも然り…やがて日経平均から、強い日立も同じ運命ですね。指標株の反転が切っ掛けになる筈です。だから他に先駆け下げている訳ですね。しかし…反転が何時になるのか…。一体、何時になったら見えない利益を語り、夢を語ることが出来るのでしょう。「未来かたる」か…語る処か、弊害をばら撒いているイメージです。
でも気を取り直し…JVCケンウッドの話を…既に古い体制の生産システム、所謂、ビクターをイメージして下さい。音楽業界では老舗のブランド企業です。その体質を変えリストラを実施し、構造改革を終えたのに…円安に外部環境が変化したために、再度、軽い構造改革の実施になったのでしょう。僕らは此処に引っかかりました。でもカタルは、実はこの会社の電子黒板部門など…を評価していました。スマート・コミュニティーのIT教育の分野です。学習塾の栄光がトップですが…ざっと浮かぶのは、ベネッセに学研などですが、意外にもDeNAが、株式市場で注目されるかもしれませんね。流石、南場さんのDeNAは、しっかり根付いていますね。「チラシル」などの地元チラシを比較するサイトなど…女性ならでは主婦の知恵が活きているアプリを発売し、教育分野に確り組み込んでいる印象を持っています。カタルはこの教育分野に、革新を呼び込んでほしいと願っています。モバイル端末を使った教育方式は必須のアイテムです。ハッキリ言って日教組の概念に染まっている労働者教師など必要ありません。IT教育の先端を走る可能性が出ているDeNAは好きな会社です。ゲームの良さを組み込み、きっと教育分野に活かしてくれるでしょう。
あとはエプソンもこの分野に進出していますが、やはりアプリですね。確かベネッセもやっていると思います。学研のそうでしょうが…DeNAにはゲーム開発のノウハウがありますからね。日本で地位を確立させ、世界にゲームではなく学習ソフトの会社として伸びて欲しいと願っています。需要は子供だけでなく、プログラムの基礎などを楽しく学べる教育ソフトなら、大人にも需要があると思います。学習は年代を問わず、一生続きますからね。タックやユーキャンなどの資格の学校より、桁違いの成長力を感じますね。
最近、思うのが日本文化の魅力です。本当は星野リゾートが上場していれば、買いたいところですが…クラブツーリズムの「KNT-CTH」なんかも、可能性がある銘柄ですね。文化を売りにする発想は、旧来型の株式市場にない発想です。日本の自然の魅力をアピールする産業を、市場は評価しても良いでしょう。北海道は早くからオーストラリアの人に受け入れられ、ニセコなどの地価が上がった経由があります。温泉と自然を…日本の食文化など…。無形文化を産業力に転換する発想は、星野リゾートが発行するリートで証明されるでしょう。教育と文化は、新しい発想の着眼点です。「ものづくり大国」と言う古い概念を、メディアは何年も、何年も、国民に植え付け、間違った誘導をしたから「エルピーダ」などが生まれました。寄せ集めの「ジャパンディスプレイ」が、果たして生き残れるのかどうか…。既に日本の社会基盤は劣化し、他国に劣っていますからね。電力事情を始め人材力も…残念ながら日本は劣化しています。
建設に続き、最近市場で思うのは…クラウドに活路を見出しつつある富士通やNECの復活です。でも現状はまだまだ…です。トヨタが4000円を値切って2700円にしたのに…大林組は下請けを含め7500円、大成建設は7700円でしたよね。この背景は築地移転の再入札などが、象徴的な出来事なのでしょう。当初の予定価格が630億円だったそうです。しかし入札辞退が相次ぎ予定価格が400億円も上乗せされ、1034億円に跳ね上がったとか…。これが、今の建設業界の実態ですね。先日も千葉の方で…何処かの庁舎が入札不調で、再設定されると報道されていました。建設は有望ですね。大豊建設は頑張っています。
建設業界は公共事業投資が段階的に削られ、リストラが強要され、海外に活路を求め生き残りの根幹が残った産業、そこに戦後構築された社会資本財が劣化期を向かえ、更新需要と言う背景が具わっています。そこに首都圏はオリンピック需要が加わりましたね。だから太平洋セメントなども…比較的に頑張っていますね。ただスター株では、ないのです。なかなか新規のカタル銘柄が打ち出せないのは…困ったことですね。見えない利益の夢を語ることが出来ない市場なのでしょう。
相場は常識的な発想ラインに落ち着きそうで、消費税の影響を見極める9月頃の結果が出るのは11月です。つまり株は…その頃まで、駄目かも知れません。この為に低迷が続いているのです。これが一般的な予測です。だから自らの雪山ラッセルはせず、人の動向を見てから決めろと述べており、ケネディクスの405円を掲げている訳です。現状は619円の砦を破られ、418円に修正させられたのに、その途端に405円も危うい状態ですからね。つまり負け組の戯言を聞いていてもしょうがないから…カタルのサイトを見る読者数も減っているのでしょう。データは正直なものです。
来週はチャンスになって欲しいものですね。本当に「ピンチはチャンス」になって欲しいのですが…政策当局の反応は乏しく、市場には諦めの境地が広がっている印象です。これほど強気のカタル君も…及第点発言を危うく思っているのです。JAの萬歳さんは本当に農家の立場を考えているのでしょうか? 日銀の関門では方向性は分かりましたが実質的には負け、春闘の壁でトヨタの意気込みは見られず、僅かに…正式発表ではありませんが、ユニクロが気を吐いています。しかしTPPでは完敗です。カタルの及第点発言も、長いデフレ環境に慣れた市場心理を変えることは出来ず完敗なのでしょうか?
来週は分岐点になる予感を信じつつ、願う次第ですね。明日は消費税引き上げの影響を見極める…として、この観点で勉強をしてみたいと思っています。上手く良いデータが見つかるかどうか…。
2014年03月15日
考え過ぎか…
カタルは昨年後半からの見方は、完全に負け組の代表格ですね。何故、これほど成績が悪いのでしょう。客観的評価の時価総額はそれほど落ちている訳ではありません。むしろ昨年後半は伸びています。昨年4月に404兆円を付けて、8月末が387兆円まで落ち込みますが2月末は429兆円まで伸びていますね。確かに昨年末の458兆から現在は減っていますが…カタルのイメージとは、程遠いデータになっています。何故、これほどイメージと実態は違うのでしょう。「際」を選んだハイリスク銘柄の脱落が原因でしょうが、この負けの原因は、他にあるのでしょうか?

現在でも、およそ1割の銘柄が高値圏で推移しているのです。人気株リストを見ると好業績銘柄が並んでいます。ハーモニック・ドライブ・システムなどは、懐かしい思い出があります。あの減速装置に魅せられ勉強した時期がありました。同時に資本取引に絡むTOBやMBOなども目立ちます。NECフィールディングなどは代表的な事例でしょうが…。昭和飛行機も、そうなのですね。むかし立飛企業と言う含み資産の代表的な企業が、新立川航空機と共に上場廃止になりましたね。市場平均株価より高く設定されたのは、きっと含み資産が考慮されたのでしょう。意外に目立ちませんが市場に隠れて動いている銘柄の中で、含み資産関連株も時々動いています。
富士通の新型タッチパネルは、「感触タッチパネル」と言うのでしょうか…。あの技術は画期的な製品開発に繋がるようなイメージを抱きましたね。流石、富士通ですね。負け組だった代表格のNECや富士通などの通信機関連は、ユビキタス社会の到来を捉え躍進するのでしょうか? 何故か分かりませんが、両者の株価は強いですね。相場は相場に聞けと言いますが…。カタルは今、相場の見方に迷いが生じています。その為に世界の株価データの比較を見てみました。
金融デリバティブ機能の発展により、リスクが取りやすくなりBRICsを中心とする新興国に資金が流れ、第三国の成長が加速しました。金融危機後、一時、「デッカプリング論」が盛んになり、新興国の成長で先進国の落ち込みをカバーできると言われていた時期がありました。でも現状の中国は市場経済化に戸惑い、固定資本形成と貿易による成長限界論が背景に存在し、シャドーバンキング問題が存在します。
一方、ロシアは2010年から3年続いた2ケタ増の新車販売台数が鈍化し、昨年は3月から11月まで9カ月連続のマイナス比でした。原因は資源関連の低迷でしょう。12月こそ新車販売は4.2%増になりましたが、2013年では5.5%減の277万7千台です。今年に入ってからも1月は5.8%減の15万3千台、2月も2.0%減の20万6千台となっています。このような環境下でクルミアへの軍事侵攻が生まれました。
でも中国は日経新聞が悲観するような内容ではありませんね。2013年の自動車販売は13.9%増の2198万で世界一なのです。1月が6%増の215万6千台、2月は、なんと17・8%増の159万6千台なのです。資本市場の一部で理財商品のデフォルトが問題にされていますが…市場原理化の市場金利導入のステップと見られます。ブラジルの2013年は0.9%減の376万7千台の販売で、1月は0.4%増31万2千台、2月は10.3%増の25万9千台でしたね。マズマズの水準で安定しているようです。インドの2013年は9.3%減の323万8千台で、2014年も1月11.7%減で26万9千台、2月は9.9%減の26万6千台です。
BRICsの中で、先進国への揺り戻しの影響を受けているのは、インドとロシアだけのようで、ブラジルは横這いで中国は2ケタ増を続けており、好調な景気状態が窺えます。故に理財商品のデフォルト問題は、完全に日経新聞の勇み足で…過剰報道と思われます。家と車の販売動向は、景気状態を示す「バロメーター」なのです。
実は昨年後半から年初からの動きを考えると…1989年の相場をイメージしてしまったのですね。あの時は…実体相場は1988年で終了し、後の上昇は先物からの演出で、実体相場はむしろ悪化していました。最後に、下げるための演出が行われた1989年と言う年でした。何故か、昨年後半からの相場のイメージと、あの相場のイメージがダブっており、NY市場の大恐慌時の相場と、現在の相場が酷似しているとの指摘もあり、連想が広がったのです。1990年は1月~3月と下げ、4月に止まり5月は反騰しました。しかし7月に入ると再び下落相場と…なるのでしたね。その為に世界の株価動向などを調べており、今日はアップが遅れています。
BRICsを中心とする第三国の躍進は、金融デリバティブの発展が支え、民間金融のその役割は、ボルガー・ルールなどで規制されています。FRBは失った民間金融の信用補完の役割を担っていましたが、そのFRBも金融緩和縮小過程にあり、新興国の信用供与を、一体、誰が支えるのでしょう。本来なら、民間企業が支える筈ですが…ボルガーなどの規制が強化されており、信用補完が回復し辛い環境下にありますね。故に、銅などの市況が下がったのを見て、市場は過剰反応をしたのでしょう。原油価格は1999年頃からラインを大きく上げましたね。これを受けカタルは、あの時に日揮を推奨したのです。
中東は開発ラッシュが継続しており、金融危機の影響を脱出しつつあります。遅れていたヨーロッパもそうですね。日本はどうなのでしょう。NYと東証の時価総額比較では…ある程度の足踏みは仕方ないように見え、1989年からのバブル崩壊後の相場を連想するイメージは間違っているように思えますね。まぁ、仮に最悪のケースが再現されたとしても、一度は、そろそろ戻る場面のような気がしています。まぁ、暫くは様子見で、5月に戻ったところで…再び、考えてみればいいのでしょう。
2014年03月08日
メディアへの視線
「日経新聞」は多くの読者が居り、独占状態になっている為に、その影響力は非常に大きく、日本全体も左右されていると考えています。当然、相場動向も影響されます。何故なら、我が国の経営者や政治家は、必ず日経新聞を読んでおり、最近ではテレビ東京の「ワールドサテライト」などを見ている経営者も多いと思われます。彼らは「失われた時代」の責任の一端を担っていますね。新聞記事に騙されないように…自分自身の選択眼を磨き、記者の矛盾を感じてくださいね。一例を最近の事例から掲げましょうか。本日の日経新聞を見て…あれ? おかしいな…と感じ、カタルは1週間前の日経新聞を読み直しました。皆さんの家にも新聞が取ってあれば、読み比べてくださいね。
3月1日の15面の市場展望を書いた記者は「内需株、下げが目立つ」と先週書いており、不動産や小売株などの内需株の下げが目立つと市況解説をしています。如何にも駄目株の代表として不動産株を掲げている様な印象を、一般の人は抱いたことでしょう。ところが…同じコラムの今日の市場展望では「内需株の戻りが鮮明」と掲載し、「外部環境が不透明で、日本株が、もう一段、戻りを試すには消去法的な内需株買いから、主力の輸出関連株へと物色のすそ野が広がることが条件との声は多い」…と掲載していますね。180度、違った解説を、僅か1週間のなかで掲載しています。いい加減と言うか…市場を分かってないと言うか…。
先週の記事で「資産価格のカンフル剤として期待される日銀の追加緩和が、後ろにずれ込みそう…」との記事や「増税の影響を確認してからの7-9月頃…」との掲載になっています。この通りなのでしょう。だからカタルは、今は難しい時期だから…相場は今年後半として解説しています。ただ昨年末までの日本株の上値買い、年初になった瞬間に、いきなり売り始めた外人投資家は、消費税の引き上げなどを、見極めたいとの感情が前から芽生えたのでしょうが…。この事は、既成事実であり、昨年末から分かっていましたね。カタルがアベノミクスの失望論を盛んに書き、最近では1月16日の英FTの掲載記事だと思いましたが、「アベゲドン」から「アベマゲドン」との造語を盛んに用いています。
外人投資家からの信頼が戻る為の条件として、カタルは日銀の姿勢と春闘やTPPを掲げました。日銀は赤点、再試験と厳しくみて、春闘は及第点とし、TPPは落第としました。
理由ですが、日銀はやはり当座預金の付利金利を撤廃すべきだと思っています。そうしてリートやETFの買い入れを、もっと積極的に増やすべきですね。春闘は日産のように各社が満額回答すべきなのです。理由は2010年には内外価格差の差異は既に是正されており、介護や建設などの人件費は上がり始め、最近はサービス業もこの傾向だからです。TPPは日本の農業を育てようとしていませんね。高齢者の三ちゃん農業では後がありません。すでに就業年齢は65.8歳でしたね。JAの怠慢が分かります。
だから相場としては、力強い全面高は望めませんが…ソコソコの相場展開は、あり得るとも考えています。相場というのは、なかなか事前予想通りに動きません。1日の日経新聞の解説にある消費税引き上げ後の経済状態が見たいから、様子見として…多くの人が同じことを考えます。優秀なヘッジファンドのマネージャーは、この認識の逆手を取るのですね。
最近、条件が整っている筈のケネディクスの株価が、何故、52週線を維持できずに下げたのか…。この原因をよく考えます。発行済株式総数の2割を超える「仮需」は、諸刃の剣なのですね。全体市況が低迷すれば、当然、重荷になります。しかし…逆に人気と言うスター株の素質を示す現象でもあるのです。現在の市場はアプリクスIPやクルーズに、日本マイクロニクスや星光PMCなどの軽量の人気株が主軸になっています。過小資本銘柄を中心に26銘柄が、7日にはリストアップされていますね。物産などでは、人気は継続せずに相場は持ちません。自社株買いのNTTや、出遅れていたコマツなどが最近の人気銘柄ですが…どれも「帯・たすき」の範疇ですね。
GDP統計を見ると、内需が景気を支えているのは明らかです。日経新聞や経団連などの考え方は…明らかに間違っています。日本復活の条件は、信用創造とスマート・コミニティーの推進なのでしょう。ようやくソフト社会の進化と言うか…ソフト資産の再発見が日本で進行していますね。世の中で、一番、付加価値の高いのは「文化」なのです。物質的なものではありませんね。車の高級車だって、せいぜい5千万円止まり、億単位は珍しいのです。しかし絵画はどうでしょう。数十億から場合によれば数百億円の価値が与えられます。和食が無形文化遺産に輝き、アニメ文化が世界に広がり…日本への観光客は増え続けるでしょう。この発想は重要ですね。
余談ですが、このようなレポートを書いていると自分の考えが纏まり、新たな発想が芽生えます。良い銘柄が発見できそうですね。まだ発表は出来ませんが…。カタル銘柄に相応しい発想が、今、浮かびました。さて、問題のケネディクスですが…52週線を維持できずに、仮需との判断が優先され、全体市況に押され値崩れしてしまいました。しかし最近、色んなデータが、新たな参加者の存在を示しています。残念ながら、カタルは担当者ではなく、彼らの実力がどの程度か分かりませんね。要するに「相場に聞け」と言うやつですね。経過観察をして…本物かどうかを見極めるわけです。本物なら…と言うか、市場からの支持が得られるか、どうかの判断の壁は、株価では418円であり、619円と言う株価の市場評価の訳です。市場原理主義とは、基本的に市場が全てを判断するわけですね。一例を掲げた1回あたりの注文約定数は、当然、1回100株買う人も居るし、10万株買う人も居るわけです。その平均数字です。ただこのデータの信頼性が高いかどうかは、充分な検証データがある訳ではありません。あくまでもカタル独自の指標の一つに過ぎず、一般化していません。いちいち注釈を入れるのは疲れますね。既にカタルの読者の資質はかなり高く、問題はないと思いますが、日本は難しい国です。

僕はDeNAが監視要員を新潟に置いた処置は、社会の批判から求められたものですが…過剰反応だと考えています。明らかに親の子供への教育問題をメディアがすり替えたのです。自己責任論争が、米国では起きていた社会現象でしょう。日本人は国際舞台に立つうえで、甘えの構造から脱出せねばなりません。原発被災者は確かに気の毒です。しかし3年が経過し、まだ支援が必要なのでしょうか? 借金をして支援している財政難なのです。同じような事故や、不慮の事態での社会的な弱者は、たくさん誕生していますが…原発被災者のような支援処置はないですね。高速バスの被災者、千葉柏の通り魔事件の被災者、竜巻被害の被災者等…証券界もそうです。山一倒産は退職金も満額出ましたが…中小の証券会社は、何もなかった所もあります。世の中、フェアではないですね。過剰なメディアの宣伝は、いい加減にやめてほしいと考えています。こんな事を書くと…また批判を受けるかな? 僕はメディアの存在が、社会維持コストを押し上げているように感じています。久米さんやみのもん太さんから始まり、古舘さんなど…の偽善者的な言動は、どうも僕の体質と相容れないものがあります。メディアの個人情報保護法の扱いもそうですね。このような積み重ねが、社会の維持コストを押し上げた結果、地産地消を理由にし企業の海外生産が加速したのでしょう。
メディアへの見方を、どう国民が考えるべきなのか…自立の意味と共に考えねばなりません。
2014年03月01日
分岐点で人気株は生まれる
米国のSP500は月間で大幅高して終えたと言います。JPモルガンの住宅融資部門縮小から連想した空気は過剰懸念なのかもしれません。1928―1929年のチャートと現在のチャートが酷似していると言う悲観的な見方も、現実はこれを否定しているように思われます。その様子を示したチャートは下のグラフです。SP500が青でNYダウが赤、ナスダックが緑です。この様子から分かるように、確実に出遅れていたナスダックは、この所、株価が先行しており、この現象はユビキタス社会の現実化を捉えているのでしょう。

そうです。IOTの世界ですね。日本でも電力の効率利用はこれから進みます。スマートメーターが完備され、間もなく検針作業なども廃止され、電力の効率運用が始まるでしょう。電力の小売り自由化は、その事を示しています。車も家電も全てのものがインターネットを通じて、クラウド上の情報管理が進み、効率的な社会形成が推進されます。例えば、タクシーの配車に、スマートフォンが有効活用されるアプリなどは、GPSなどを活用したユビキタス社会の一つの事例です。ジオフェンシングを活用したアプリは多く誕生し始めています。熱海で実験をしているリクルートの事例などもその一つです。このように人々の生活が効率化されていきます。この関連ビジネスは大きく伸びますね。クラウドサービスです。だから富士通が注目される所以なのです。
さてカタルは、何故、相場を見誤ったのでしょう。信用創造は必要だし、スマートコミュニティーも必要です。今日の日経新聞には内需株が下落していると書かれていますが、この記事は、どうも違和感を覚えます。だってGDP統計からも外需ではなく、成長の源泉は内需ですね。復興需要からの公共事業投資に、予防保全の需要があり、オリンピックなどを控え投資が進んでいます。既に人手不足が心配されるほど、景気は健全化の流れに向かい動き出した印象です。株だけがアベマゲドンのリスクに脅えているように見えるのですね。おそらく消費税の引き上げ後の需給ギャップも無難に消化できると考えています。ただ慎重派はこの動向を見極めたいのでしょう。故に早ければ4月の後半から5月になれば実態が判明します。一番落ち込むボトムが、この時期に内部情報では明らかになるからです。業績面の確認は少し遅れ、8月になります。

前回の調整は意外に短いのですね。FRBの金融縮小発言で揺れた5月ですが、僅か16営業日で底入れし、その後10日間の下値保ち合い経過した後に75日線を破り、15日間で次の山のピークを付けています。次の山まで合計で41日営業日を費やしています。今回は12月30日をピークに年初から下落し、2月4日の22営業日で底入れし、現在は反発の過程にあり、既に17日間の75日線割れを続けています。少し長いですね。前回は5.89%のマイナス乖離でしたが、今回は7.74%のマイナス乖離と…ダメージが大きかったためでしょう。年初からの下げは不意打ちを食らった印象です。
通常は、この時期に新しいスター株が誕生します。
候補はいくつか存在します。ミクシィもその一つですね。日本通信もそうです。ただどれもカタルにはピンと響かないのですね。例えば増資を発表したミクシィですが、「モンスターストライク」の伸び率は非常に高いのですが(1カ月で100万ダウンロード推移、2/17現在で300万を獲得)…、会社側の予測のように3Qまで売り上げが63億57百万のものが、僅か3か月で115億と倍増するものなのでしょうか? ただこの変化率が本物なら…相場的には確実に人気株になるでしょう。3Qまでの落ち込みが前年と比較しこれほど売り上げが落ちるのは少し奇妙にも感じます。

何故ならネット広告は、一般的には業界全体で増額推移なのです。故に何らかのマジックが働いている可能性もあります。前年の3Qまでの売り上げは99億22百万円もあったのです。ただ株価は正直で2Qの決算を発表した途端に、株価は連続で異次元上昇を示しています。明らかに事情通筋の強烈な介入が見られますね。チャート面では通常はこのような仕掛け人筋の参入があり、業績面でこれから旬を迎えるので、当然ここから注目されますね。ガンホーやコロプラで成功した筋が、ミクシィにも参入したものと思われます。彼らの発想は実に単純ですね。ガンホーのパズドラの伸び率やコロプラ(黒ネコのウィズなど)からの連想が働いているようです。

ミクシィは増資を成功させるための演出で、金曜日は中国・香港・マカオにおいて「TENCENT」ともに展開すると…増資発表と共に発表しています。増資発表と共に仕掛けが入る動向を見れば、明らかに彼らは関与していますね。コロプラの決算資料など見るとTVCMはかなり有効でミクシィの増資の狙いは良く理解できます。既存会員数が一定数居り、DENAやグリーなどに具わっている背景は存在しますね。でもカタルはゲームの利益の質は悪く、一過性の利益であまり好きではないのです。むしろ日本通信の政策関連で生まれる利益の質はゲームより良く、チャート面からも期待されるように感じています。ただミクシィほど強烈な仕掛け人筋が居ませんからね。相場と言うのは、あくまでもこの仕掛け人筋の動向が相場を演出するのですね。
今日は全体の予想に、米国を絡め最近の人気株の検討をしてみました。